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3章
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藍栄高校の図書室の蔵書は種類も数も豊富だ。
夜叉は普段、小説を読む習慣があるわけではないが度々訪れる。目的は主に雑誌の閲覧だ。
(みっつんみっつん…)
夜叉は今をときめく何足わらじ系俳優、相田光守が実は結構好きだったりする。
アニメ関係でも声優をこなしたり舞台をプロデュースしたりと活躍しているが、その方面のことは夜叉は詳しくない。
この前ドラマに出てたけど、ミステリアスな雰囲気がいいよね。足ほっそ! 顔ちっさ! 8頭身! 称賛の嵐だよ…。と、雑誌をあさっていると、後ろから抱きしめられる気配がして振り向いた。
「やーちゃん!」
「おふっ!」
正面から抱きしめられ、自分の胸に突撃した女子の顔が埋まる。最近知り合った別クラスの神七だ。
彼女は夜叉の背中に腕を回したまま、顔を上げて目を輝かせた。
「やーちゃんおっぱい大きくない!?」
「コラ! 図書室で大声出すんじゃない」
夜叉は神七の肩をつかんで離した。彼女はブーブー文句を垂れていたが、それにかまわず夜叉は腰に手を当てた。
「どうしたの?」
「んー? やーちゃんがいたから声かけただけだよー」
「あ、そう? そういえば鹿島っちは? いつも一緒だよね」
「鹿島っちはいないよ。てかそんないつも一緒とかないって」
「いやいや一緒だって。付き合ってるって誤解するくらい」
夜叉が首を振ると、そんなことはないと神七はむくれた。
「結婚しても大丈夫でしょ、ずっと遠い親戚だから。あとは愛さえあれば」
「なんで付き合うすっ飛ばして結婚の話になってんじゃ!」
神七は夜叉の胸を両手でつかみ、手に余る大きさに目を丸くした。しばらく調子に乗って揉んでいると、夜叉に頬をつかまれて伸ばされた。
「なーにしてんだド変態JK…」
「あだだだだだ」
「全く…。彦瀬2号ができたわい…」
気を取り直して手頃なソファに座ると、神七はテレビ雑誌をチェックしに来たと話した。夜叉と目的が一緒だ。
「いつもだったらアニメ雑誌ばっかなんだけどね、最近は推しの声優さんがこういう雑誌にも取材されるようになってね~。もう今じゃアニ○イトの店頭にも並ぶんだよね。でもせっかくだから自分の学校で見ようかと」
「お、おぅ…。イマイチ分かってないけどとりあえずすごいってのは分かった」
そして雑誌を棚から持ってきて2人で眺めていると、彼女たちの前に人の気配がした。雑誌から顔を上げると、みつあみおさげで、本を何冊か抱えている小柄な女子がいた。
2人のことをじーっとにこにこと見つめていたので、気になって夜叉が先に口を開いた。
「あのー…。何か…?」
3つ編みおさげの彼女は首を振り、本を持ち直した。
「楽しそうだなって…。ごめんなさい、じろじろ見て」
「あ、大丈夫…」
神七が首をふると、3つ編みおさげの彼女はほほえみを残して去り、抱えている本を近くの棚に戻していった。
彼女を見ながら、夜叉はあごをさわった。
「身長小さいね…。図書委員かな? もしかして今のは遠巻きにうるさいって注意しに来たのでは…!」
「やーちゃん謎の臆病発揮しないでかっこ悪い。たぶんさぁ…。百合好き女子なんじゃない!? あたしらがあまりにもイチャイチャしていたから…!」
「そっちこそ突然オタク発揮しないでくれる? 偏見になってたら申し訳だけど…。つかあんたとイチャイチャした覚えはないわ」
2人はつつき合っていたが、ふと思い出したことがあって顔を見合わせた。神七は手のひらに反対側の手で作った拳をポン、とのせた。
「あのコさぁ…。1年の三大美女だよ! 名前は…。えーと…。徳水日奈子? 病弱で学校行事はほとんど参加できないって有名だとかなんとか」
「あぁ。そんな名前だったかね…」
「ていうかやーちゃん、同じ学年の人あんま覚えてないでしょ? さては興味ないな?」
「ほかのクラスの人はそりゃ知らないって。神七が知りすぎなんだよ。もちろん同じクラスの人のことなら分かりますー」
「なんでそこで若干誇らしげ」
2人は"話すだけなら外へ行け"と他の図書委員に追い出された。その様子に日奈子は、カウンターで貸し出し作業をしながらクスリと笑った。
夜叉は普段、小説を読む習慣があるわけではないが度々訪れる。目的は主に雑誌の閲覧だ。
(みっつんみっつん…)
夜叉は今をときめく何足わらじ系俳優、相田光守が実は結構好きだったりする。
アニメ関係でも声優をこなしたり舞台をプロデュースしたりと活躍しているが、その方面のことは夜叉は詳しくない。
この前ドラマに出てたけど、ミステリアスな雰囲気がいいよね。足ほっそ! 顔ちっさ! 8頭身! 称賛の嵐だよ…。と、雑誌をあさっていると、後ろから抱きしめられる気配がして振り向いた。
「やーちゃん!」
「おふっ!」
正面から抱きしめられ、自分の胸に突撃した女子の顔が埋まる。最近知り合った別クラスの神七だ。
彼女は夜叉の背中に腕を回したまま、顔を上げて目を輝かせた。
「やーちゃんおっぱい大きくない!?」
「コラ! 図書室で大声出すんじゃない」
夜叉は神七の肩をつかんで離した。彼女はブーブー文句を垂れていたが、それにかまわず夜叉は腰に手を当てた。
「どうしたの?」
「んー? やーちゃんがいたから声かけただけだよー」
「あ、そう? そういえば鹿島っちは? いつも一緒だよね」
「鹿島っちはいないよ。てかそんないつも一緒とかないって」
「いやいや一緒だって。付き合ってるって誤解するくらい」
夜叉が首を振ると、そんなことはないと神七はむくれた。
「結婚しても大丈夫でしょ、ずっと遠い親戚だから。あとは愛さえあれば」
「なんで付き合うすっ飛ばして結婚の話になってんじゃ!」
神七は夜叉の胸を両手でつかみ、手に余る大きさに目を丸くした。しばらく調子に乗って揉んでいると、夜叉に頬をつかまれて伸ばされた。
「なーにしてんだド変態JK…」
「あだだだだだ」
「全く…。彦瀬2号ができたわい…」
気を取り直して手頃なソファに座ると、神七はテレビ雑誌をチェックしに来たと話した。夜叉と目的が一緒だ。
「いつもだったらアニメ雑誌ばっかなんだけどね、最近は推しの声優さんがこういう雑誌にも取材されるようになってね~。もう今じゃアニ○イトの店頭にも並ぶんだよね。でもせっかくだから自分の学校で見ようかと」
「お、おぅ…。イマイチ分かってないけどとりあえずすごいってのは分かった」
そして雑誌を棚から持ってきて2人で眺めていると、彼女たちの前に人の気配がした。雑誌から顔を上げると、みつあみおさげで、本を何冊か抱えている小柄な女子がいた。
2人のことをじーっとにこにこと見つめていたので、気になって夜叉が先に口を開いた。
「あのー…。何か…?」
3つ編みおさげの彼女は首を振り、本を持ち直した。
「楽しそうだなって…。ごめんなさい、じろじろ見て」
「あ、大丈夫…」
神七が首をふると、3つ編みおさげの彼女はほほえみを残して去り、抱えている本を近くの棚に戻していった。
彼女を見ながら、夜叉はあごをさわった。
「身長小さいね…。図書委員かな? もしかして今のは遠巻きにうるさいって注意しに来たのでは…!」
「やーちゃん謎の臆病発揮しないでかっこ悪い。たぶんさぁ…。百合好き女子なんじゃない!? あたしらがあまりにもイチャイチャしていたから…!」
「そっちこそ突然オタク発揮しないでくれる? 偏見になってたら申し訳だけど…。つかあんたとイチャイチャした覚えはないわ」
2人はつつき合っていたが、ふと思い出したことがあって顔を見合わせた。神七は手のひらに反対側の手で作った拳をポン、とのせた。
「あのコさぁ…。1年の三大美女だよ! 名前は…。えーと…。徳水日奈子? 病弱で学校行事はほとんど参加できないって有名だとかなんとか」
「あぁ。そんな名前だったかね…」
「ていうかやーちゃん、同じ学年の人あんま覚えてないでしょ? さては興味ないな?」
「ほかのクラスの人はそりゃ知らないって。神七が知りすぎなんだよ。もちろん同じクラスの人のことなら分かりますー」
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2人は"話すだけなら外へ行け"と他の図書委員に追い出された。その様子に日奈子は、カウンターで貸し出し作業をしながらクスリと笑った。
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