22 / 24
5章
21
しおりを挟む
今までこの家に多くの相談者が訪れた。
彼らの悩みを聞きながらお茶会を開いてきたが、今日ほど緊張して頭が混乱することはなかった。
いつものように、翼の隣にはアヤト。二人の向かい側に客人がいるのだが────翼は肩を縮みこませて猫背になっている。視線を上げられず、テーブルの木の年輪を見つめて数えたくはないな……と余計なことを考え、気を紛らわせている。
「生徒たちがこの家のことを話していて、僕も行きたいなって思ってたんだよ。お庭も素敵だし、可愛いお家だね」
客人は大人の男性。今まで訪れたことのないタイプだ。スーツ姿で翼にほほえみかけたのはつい昨日、顔を合わせて逃げ出した相手────夢原だ。
彼は昨日のことについては言及せず、翼との再会を純粋に喜んでいるようだった。
正直、名前を覚えてもらえていたのは嬉しい。もう九年も前の生徒なのに。
「まさか噂の人が二村さんだとは思わなかった。久しぶりだなぁ……。随分大人になったね」
「せ、先生こそお元気そうで何よりです……」
緊張して上ずった声になってしまい、顔が真っ赤になる。もう顔を上げられない……と、目をぎゅっと閉じた。
彼はかすかに震えている翼に苦笑いすると、アヤトの方に体を向けて会釈した。
「僕は昔、二村さんの母校で教鞭を取っていた夢原と申します。もしかして旦那さん……?」
「俺はただの居候です。昔、彼女のおばあさんにお世話になっていた者なんです」
アヤトはさらりと答えると、ベストの一番下のボタンを優雅な手つきで留めた。
「俺はこれから仕事があるのでここいらで。積もる話もあるでしょうし、どうぞごゆるりと」
「あ、どうも……」
胸に手を添えた彼につられ、夢原は頭を下げた。
翼はアヤトに”行って来るねー”と声をかけられたが、小さな声で見送ることしかできなかった。
彼女の様子に夢原は眉を下げ、後ろ手で頭をかいた。
「突然来てごめんね……。しかもいい歳したおじさんが。生徒たちの方が気楽でしょ?」
「そんなことはないです! 急なお客さんはいつものことですし……。先生は何も変わってません」
「そうかなぁ。えへへ、ありがとう」
「い、いえ」
せっかく来てくれた彼ともっと話したいのに。喉が封鎖されたようにうまく声が出せない。
いつ翼の母校から転勤したのかとか、今はこちらに住んでいるのかとか────結婚したのか、とか。
自分語りにならない程度に、自分の卒業後のことも報告したい。
だが、それは夢原から聞いてくれた。なぜこちらに住んでいるのか、と。
「そうかぁ。お仕事大変だったんだね。頑張ってきたんだね」
「ありがとうございます……」
彼のねぎらいだけで、ここ数年の心の疲れが吹き飛んだ気がする。
優しいほほえみはあの頃と変わらなくて、毎日見られる生徒たちがちょっぴりうらやましくなった。
「僕は三年前に今の高校に赴任したんだ。二村さんが通っていた高校みたいに大きな高校もおもしろいけど、小さな学校で教えるのもいいなって。ここは海沿いで緑豊かなのもいいよね。だから二村さんがここで休暇を過ごすの、選んで正解だよ!」
「ここが好き、って思ってる人がいて嬉しいです」
「うん、来てよかった。ウチは私立だし、このままずっとここにいるつもりなんだ」
そして祖母のこと。生徒たちが口をそろえて魔女の家と呼んでいるがその由来は何か、とか。
「魔女のおばあさんか。なんだかおとぎ話みたいで楽しいねぇ」
「先生は理系なのに非科学的なことを信じるんですか?」
これは翼の偏見だが理系は皆、科学で証明できないことは信じないものだと思い込んでいた。だから彼が祖母のことを興味深そうに聞く姿は意外だった。
夢原は彼女のことを笑い飛ばし、”半分半分かな”と腕を組んだ。
「こんな素敵なお家に住んでいるだもん。植物もいっぱいあって、童話に出てきそうじゃない。おばあさんが実は魔法を使える人だったって可能性はあるんじゃないかなぁ。だから二村さんたちが昨日、周りの高校生たちに溶け込んでいたのは魔女のお孫さんだからかなって妄想してた」
「妄想……」
やはり彼はどこかずれているというか、天然なのはふわふわな髪だけじゃないというか。昨日鉢合わせたことに動じていない様子は大物感すらある。
「その……昨日のは魔法っていうか悪魔の力? っていうか…」
アヤトのことをここでぶっちゃけるわけにもいかないし……と言い訳を考えていたが、夢原はその話を広げることはしなかった。
二人でリビングでお茶をしていると、彼と結婚したような錯覚に陥る。しかも彼に出したのは、翼と色違いのマグカップだった。
翼がまともに夢原と目を合わせられるようになった頃、彼はスーツの袖をまくった。
「もうこんな時間か。晩御飯の準備するよね、そろそろお暇しようかな」
立ち上がった夢原に寂しさを覚えながら、翼も一緒に立ち上がった。
「今日は来て下さってありがとうございました」
「お礼を言うのはこっちの方。久しぶりに教え子に会えて嬉しかったよ。またウチの生徒がお世話になるだろうけど、その時はよろしくね」
「もちろんです」
脳裏に佳乃のことが思い浮かび、夢原の背中を見て目を伏せた。
チャンスは今しかない。翼の長期休暇だってもう終わりの方が近くなってきてるのだ。その内、この大好きな家から離れなければいけなくなる。
焦りのせいか、喉の奥から早く出させてと言わんばかりに言葉が押し寄せた。
「先生!」
「ひょっ!?」
思ったより大声になってしまい、バッグを持ち上げた夢原が変な声で跳びはねた。
「わ、私……。変な形だったけど、先生にまた会えてよかったです。あの頃はまだ子どもで、あ、今でもうまく話せなかったけど……。先生のこともっと知りたい────その……結婚、されてます?」
「残念ながらしてません……」
翼の質問は夢原にダメージを与えたのか、彼は両手の人差し指をつつき合わせてしゅんとした。
「僕は男らしくないというかなよなよとしてるので……」
なぜか急に敬語になった彼に、翼は苦笑いをしようにもしづらかった。
翼が早退してしばらく経ったある日、授業後に夢原に呼ばれて化学室へ向かった。
化学室は水道がついた大きな机が六つあり、それぞれに丸椅子が並べられている。
引き戸を開けると、夢原は丸椅子に座っていた。翼に向かってふにゃけた笑顔で手を振る。
「二村さん、急にごめんね。あれから体調は大丈夫?」
「はい。この前はありがとうございました」
「そんな、いいんだよ」
頭を下げると夢原は首を振って、”ここにどうぞ”と言うように隣の椅子を引いた。
そんな近くに……! 翼は硬直した。好きな人のそばに座る、というのは当時の翼にとって難易度が高い。
動きが不自然になりながらも、少し距離を置いてそっと座った。足音さえ立てないようにすり足で近寄って。
彼女がカチンコチンになっていることには気づかず、夢原はホチキスでとめたプリントを差し出した。
「二村さんが休んでる間の授業内容をまとめたんだ。よかったらどうぞ」
受け取ってめくると、教師らしい丁寧な字でカラーペンも使って分かりやすくまとめてある。ほどよい行間が読みやすい。
彼お手製の教材はまるでプレゼントをもらったよう。翼はかすかにほほえんみ、プリントを胸に抱き寄せた。
「ありがとうございます……!」
「分からないことがあったらいつでも聞いてね」
明るい笑顔に目を奪われた。翼は浮かべることが少ない、屈託のない笑顔。
始めはなんだか抜けていて頼りなくて、教師だと思えない時期もあった。
しかし、沈着冷静な性格の翼が彼に惹かれるのに時間はかからなかった。
夢原の笑顔に癒される自分がいた。柔らかく優しいほほえみ、しゅんとした八の字眉、ぱあっと輝く瞳、時々見せる男らしい顔つき。
いつの間にか彼から目が離せなくなり、憧れが好きに変わっていった。
彼らの悩みを聞きながらお茶会を開いてきたが、今日ほど緊張して頭が混乱することはなかった。
いつものように、翼の隣にはアヤト。二人の向かい側に客人がいるのだが────翼は肩を縮みこませて猫背になっている。視線を上げられず、テーブルの木の年輪を見つめて数えたくはないな……と余計なことを考え、気を紛らわせている。
「生徒たちがこの家のことを話していて、僕も行きたいなって思ってたんだよ。お庭も素敵だし、可愛いお家だね」
客人は大人の男性。今まで訪れたことのないタイプだ。スーツ姿で翼にほほえみかけたのはつい昨日、顔を合わせて逃げ出した相手────夢原だ。
彼は昨日のことについては言及せず、翼との再会を純粋に喜んでいるようだった。
正直、名前を覚えてもらえていたのは嬉しい。もう九年も前の生徒なのに。
「まさか噂の人が二村さんだとは思わなかった。久しぶりだなぁ……。随分大人になったね」
「せ、先生こそお元気そうで何よりです……」
緊張して上ずった声になってしまい、顔が真っ赤になる。もう顔を上げられない……と、目をぎゅっと閉じた。
彼はかすかに震えている翼に苦笑いすると、アヤトの方に体を向けて会釈した。
「僕は昔、二村さんの母校で教鞭を取っていた夢原と申します。もしかして旦那さん……?」
「俺はただの居候です。昔、彼女のおばあさんにお世話になっていた者なんです」
アヤトはさらりと答えると、ベストの一番下のボタンを優雅な手つきで留めた。
「俺はこれから仕事があるのでここいらで。積もる話もあるでしょうし、どうぞごゆるりと」
「あ、どうも……」
胸に手を添えた彼につられ、夢原は頭を下げた。
翼はアヤトに”行って来るねー”と声をかけられたが、小さな声で見送ることしかできなかった。
彼女の様子に夢原は眉を下げ、後ろ手で頭をかいた。
「突然来てごめんね……。しかもいい歳したおじさんが。生徒たちの方が気楽でしょ?」
「そんなことはないです! 急なお客さんはいつものことですし……。先生は何も変わってません」
「そうかなぁ。えへへ、ありがとう」
「い、いえ」
せっかく来てくれた彼ともっと話したいのに。喉が封鎖されたようにうまく声が出せない。
いつ翼の母校から転勤したのかとか、今はこちらに住んでいるのかとか────結婚したのか、とか。
自分語りにならない程度に、自分の卒業後のことも報告したい。
だが、それは夢原から聞いてくれた。なぜこちらに住んでいるのか、と。
「そうかぁ。お仕事大変だったんだね。頑張ってきたんだね」
「ありがとうございます……」
彼のねぎらいだけで、ここ数年の心の疲れが吹き飛んだ気がする。
優しいほほえみはあの頃と変わらなくて、毎日見られる生徒たちがちょっぴりうらやましくなった。
「僕は三年前に今の高校に赴任したんだ。二村さんが通っていた高校みたいに大きな高校もおもしろいけど、小さな学校で教えるのもいいなって。ここは海沿いで緑豊かなのもいいよね。だから二村さんがここで休暇を過ごすの、選んで正解だよ!」
「ここが好き、って思ってる人がいて嬉しいです」
「うん、来てよかった。ウチは私立だし、このままずっとここにいるつもりなんだ」
そして祖母のこと。生徒たちが口をそろえて魔女の家と呼んでいるがその由来は何か、とか。
「魔女のおばあさんか。なんだかおとぎ話みたいで楽しいねぇ」
「先生は理系なのに非科学的なことを信じるんですか?」
これは翼の偏見だが理系は皆、科学で証明できないことは信じないものだと思い込んでいた。だから彼が祖母のことを興味深そうに聞く姿は意外だった。
夢原は彼女のことを笑い飛ばし、”半分半分かな”と腕を組んだ。
「こんな素敵なお家に住んでいるだもん。植物もいっぱいあって、童話に出てきそうじゃない。おばあさんが実は魔法を使える人だったって可能性はあるんじゃないかなぁ。だから二村さんたちが昨日、周りの高校生たちに溶け込んでいたのは魔女のお孫さんだからかなって妄想してた」
「妄想……」
やはり彼はどこかずれているというか、天然なのはふわふわな髪だけじゃないというか。昨日鉢合わせたことに動じていない様子は大物感すらある。
「その……昨日のは魔法っていうか悪魔の力? っていうか…」
アヤトのことをここでぶっちゃけるわけにもいかないし……と言い訳を考えていたが、夢原はその話を広げることはしなかった。
二人でリビングでお茶をしていると、彼と結婚したような錯覚に陥る。しかも彼に出したのは、翼と色違いのマグカップだった。
翼がまともに夢原と目を合わせられるようになった頃、彼はスーツの袖をまくった。
「もうこんな時間か。晩御飯の準備するよね、そろそろお暇しようかな」
立ち上がった夢原に寂しさを覚えながら、翼も一緒に立ち上がった。
「今日は来て下さってありがとうございました」
「お礼を言うのはこっちの方。久しぶりに教え子に会えて嬉しかったよ。またウチの生徒がお世話になるだろうけど、その時はよろしくね」
「もちろんです」
脳裏に佳乃のことが思い浮かび、夢原の背中を見て目を伏せた。
チャンスは今しかない。翼の長期休暇だってもう終わりの方が近くなってきてるのだ。その内、この大好きな家から離れなければいけなくなる。
焦りのせいか、喉の奥から早く出させてと言わんばかりに言葉が押し寄せた。
「先生!」
「ひょっ!?」
思ったより大声になってしまい、バッグを持ち上げた夢原が変な声で跳びはねた。
「わ、私……。変な形だったけど、先生にまた会えてよかったです。あの頃はまだ子どもで、あ、今でもうまく話せなかったけど……。先生のこともっと知りたい────その……結婚、されてます?」
「残念ながらしてません……」
翼の質問は夢原にダメージを与えたのか、彼は両手の人差し指をつつき合わせてしゅんとした。
「僕は男らしくないというかなよなよとしてるので……」
なぜか急に敬語になった彼に、翼は苦笑いをしようにもしづらかった。
翼が早退してしばらく経ったある日、授業後に夢原に呼ばれて化学室へ向かった。
化学室は水道がついた大きな机が六つあり、それぞれに丸椅子が並べられている。
引き戸を開けると、夢原は丸椅子に座っていた。翼に向かってふにゃけた笑顔で手を振る。
「二村さん、急にごめんね。あれから体調は大丈夫?」
「はい。この前はありがとうございました」
「そんな、いいんだよ」
頭を下げると夢原は首を振って、”ここにどうぞ”と言うように隣の椅子を引いた。
そんな近くに……! 翼は硬直した。好きな人のそばに座る、というのは当時の翼にとって難易度が高い。
動きが不自然になりながらも、少し距離を置いてそっと座った。足音さえ立てないようにすり足で近寄って。
彼女がカチンコチンになっていることには気づかず、夢原はホチキスでとめたプリントを差し出した。
「二村さんが休んでる間の授業内容をまとめたんだ。よかったらどうぞ」
受け取ってめくると、教師らしい丁寧な字でカラーペンも使って分かりやすくまとめてある。ほどよい行間が読みやすい。
彼お手製の教材はまるでプレゼントをもらったよう。翼はかすかにほほえんみ、プリントを胸に抱き寄せた。
「ありがとうございます……!」
「分からないことがあったらいつでも聞いてね」
明るい笑顔に目を奪われた。翼は浮かべることが少ない、屈託のない笑顔。
始めはなんだか抜けていて頼りなくて、教師だと思えない時期もあった。
しかし、沈着冷静な性格の翼が彼に惹かれるのに時間はかからなかった。
夢原の笑顔に癒される自分がいた。柔らかく優しいほほえみ、しゅんとした八の字眉、ぱあっと輝く瞳、時々見せる男らしい顔つき。
いつの間にか彼から目が離せなくなり、憧れが好きに変わっていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる