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助け人は同郷でした
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「はっはっはっはっ、まあ、俺もはじめは吐いたから分からねえでもねえけど出しすぎだってよ」
「はぁ……はぁ……っおえっ……」
「ははっ、まだ出すのか?……」
山賊の焚き火場で休むのは、助かった僕と助けてくれた似た年齢だと思う少年。一応フォローのつもりなんだろう。とは言いつつも笑う相手に、少しムッとする。ムッとしても助けてくれた相手に感謝するしかないのけどね。まだ嗚咽が止まらないが、彼がいなければもっとひどい目にあってただろう。自分も彼も着替えがないので、血まみれの服のまま気持ち悪いがいることになった。
「もう……出ませんよ……はぁ、ありがとう……ございました」
「礼なんかいいよ。俺の獲物だったし……服は別としてあいつらの持ち物は手に入るしさ」
「ん?え、獲物って?まさか?」
「食わねえよ……俺も元は人間だからな……てか?お前とおんなじだと思うぜ?」
元人間で僕と同じ?助けてくれた彼は?現代人ってこと?そう言えばこの人、顔をみたことがあるような……
「それ中学か高校の制服だろ?歳も近いと思うし?俺は土浦 虎鉄。この世界に来たのは半年前か?まあ……事故って死んじまっただけなんだけどさ」
覚えがあるのはニュースの映像だったようで……通学中の子供の列に車が突っ込んだと言うものだったはず。その時亡くなった、ただ一人の少年の名前と顔が目の前の彼だった。
「まあ、そんあと。胸のでけえねーちゃんに生まれ変わるか記憶そのまま異世界に行くかって聞かれたからここに来るのを選んだんだけどな。人間じゃねえ強いのにしてくれって言ったらドルグって鬼見てえなのになっちまったけど。まあ、そのドルグって種族のお陰か殺すことも屁でもなくなったし、簡単に倒せるようになって良かったけどな」
「な、なるほど……」
「っても、悪党相手に、身守るためってとかいって、殺しに馴れんのもよ。どうかなって話だけどな。実入りはいいけどさ。賞金首だからあいつら」
人間じゃないものだからなのか?恐怖心とか罪悪感ってのが薄れるのだろうか?けど、その躊躇せず敵を倒す、殺せることで僕は助かったのであまりいうべきではないのかも。それにこの世界のこともしらないわけだしね。
「ああ、で?お前は?格好からして二、三日ぐらいだろ?こっち来て?名前とかは?」
「ん?あっ、えっと……天野 龍です。とおるは難しい方の龍って書いてとおる……今日……来たばかりで……」
「マジか?はは、初日ですごいの経験したな。そうなると……まあ、運がいいのか悪いのかだな?俺が助けに来なかったら大変だったなホントに」
また、少し笑われる。正直自分もこんな初日は迎えたくなかったのだが……虎鉄が笑うのをやめるが、まだくつくつと聞こえるり彼は腰に下げてる袋から何かだして僕にくれた。
「干し肉とかそんなのにしか食い物ないけど……食っとけ……ここからだと宿も遠いし……ゲロの味かもしらねえけど」
「あ、ありがとうございます……」
「……うーん、けどこのまま一人もヤバイよな……龍、何だったら俺と来るか?町にも行くし?」
「い、いいんですか?」
「てか、まともに戦えねえんだし?なあ?」
塩気の強さと肉の風味が勝って、戻した後の嫌な味や臭いはしなかったがひどく固い。そして、言われてしまうことは痛いところ突かれる……慣れる必要はないだろうけど、また襲われて戦えるかと言えば……ここは甘えさせて貰おう。ニュースのことといい、ぱっと人を助けるとか決断できる虎鉄はスゴいな。しかも僕なんかのために面倒までみてくれる。ホントにいい人だ……ここまで出来るだろうか。
「しばらくよろしくお願いします」
「うしっ……決まりだな。うんじゃあ、もう寝とけよ。服嫌だろうけど、明日早く移動してえからな。寝てる間見張っとくからさ」
「は、はいっ」
血がまだ乾かず湿り気持ち悪い……気持ち悪いが明日のため、寝ることに朝……起きたらまた縛られてるとかないといいけど……そのまま眠りについてしまった。
「あれからどんだけ経ったけか?……俺も長かったな……」
一人呟き焚き火に木をくべる。パチパチと弾ける音を立てて、二人を照らしている。疲れきった様子の血濡れの龍、物思いに何処か何処か遠くを見つめる虎鉄。天上を行く月はゆっくりと傾き、星々も流れ行く。聞こえるは虫の声と木々のざわめき焚き火の声のみ。
「はぁ……はぁ……っおえっ……」
「ははっ、まだ出すのか?……」
山賊の焚き火場で休むのは、助かった僕と助けてくれた似た年齢だと思う少年。一応フォローのつもりなんだろう。とは言いつつも笑う相手に、少しムッとする。ムッとしても助けてくれた相手に感謝するしかないのけどね。まだ嗚咽が止まらないが、彼がいなければもっとひどい目にあってただろう。自分も彼も着替えがないので、血まみれの服のまま気持ち悪いがいることになった。
「もう……出ませんよ……はぁ、ありがとう……ございました」
「礼なんかいいよ。俺の獲物だったし……服は別としてあいつらの持ち物は手に入るしさ」
「ん?え、獲物って?まさか?」
「食わねえよ……俺も元は人間だからな……てか?お前とおんなじだと思うぜ?」
元人間で僕と同じ?助けてくれた彼は?現代人ってこと?そう言えばこの人、顔をみたことがあるような……
「それ中学か高校の制服だろ?歳も近いと思うし?俺は土浦 虎鉄。この世界に来たのは半年前か?まあ……事故って死んじまっただけなんだけどさ」
覚えがあるのはニュースの映像だったようで……通学中の子供の列に車が突っ込んだと言うものだったはず。その時亡くなった、ただ一人の少年の名前と顔が目の前の彼だった。
「まあ、そんあと。胸のでけえねーちゃんに生まれ変わるか記憶そのまま異世界に行くかって聞かれたからここに来るのを選んだんだけどな。人間じゃねえ強いのにしてくれって言ったらドルグって鬼見てえなのになっちまったけど。まあ、そのドルグって種族のお陰か殺すことも屁でもなくなったし、簡単に倒せるようになって良かったけどな」
「な、なるほど……」
「っても、悪党相手に、身守るためってとかいって、殺しに馴れんのもよ。どうかなって話だけどな。実入りはいいけどさ。賞金首だからあいつら」
人間じゃないものだからなのか?恐怖心とか罪悪感ってのが薄れるのだろうか?けど、その躊躇せず敵を倒す、殺せることで僕は助かったのであまりいうべきではないのかも。それにこの世界のこともしらないわけだしね。
「ああ、で?お前は?格好からして二、三日ぐらいだろ?こっち来て?名前とかは?」
「ん?あっ、えっと……天野 龍です。とおるは難しい方の龍って書いてとおる……今日……来たばかりで……」
「マジか?はは、初日ですごいの経験したな。そうなると……まあ、運がいいのか悪いのかだな?俺が助けに来なかったら大変だったなホントに」
また、少し笑われる。正直自分もこんな初日は迎えたくなかったのだが……虎鉄が笑うのをやめるが、まだくつくつと聞こえるり彼は腰に下げてる袋から何かだして僕にくれた。
「干し肉とかそんなのにしか食い物ないけど……食っとけ……ここからだと宿も遠いし……ゲロの味かもしらねえけど」
「あ、ありがとうございます……」
「……うーん、けどこのまま一人もヤバイよな……龍、何だったら俺と来るか?町にも行くし?」
「い、いいんですか?」
「てか、まともに戦えねえんだし?なあ?」
塩気の強さと肉の風味が勝って、戻した後の嫌な味や臭いはしなかったがひどく固い。そして、言われてしまうことは痛いところ突かれる……慣れる必要はないだろうけど、また襲われて戦えるかと言えば……ここは甘えさせて貰おう。ニュースのことといい、ぱっと人を助けるとか決断できる虎鉄はスゴいな。しかも僕なんかのために面倒までみてくれる。ホントにいい人だ……ここまで出来るだろうか。
「しばらくよろしくお願いします」
「うしっ……決まりだな。うんじゃあ、もう寝とけよ。服嫌だろうけど、明日早く移動してえからな。寝てる間見張っとくからさ」
「は、はいっ」
血がまだ乾かず湿り気持ち悪い……気持ち悪いが明日のため、寝ることに朝……起きたらまた縛られてるとかないといいけど……そのまま眠りについてしまった。
「あれからどんだけ経ったけか?……俺も長かったな……」
一人呟き焚き火に木をくべる。パチパチと弾ける音を立てて、二人を照らしている。疲れきった様子の血濡れの龍、物思いに何処か何処か遠くを見つめる虎鉄。天上を行く月はゆっくりと傾き、星々も流れ行く。聞こえるは虫の声と木々のざわめき焚き火の声のみ。
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