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一泊と荷車と
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「ふいー……久しぶりのまともな寝所最高」
「ありがとうございます。虎鉄さん」
先程着替えに使わしてもらった部屋。虎鉄はベッドにダイブしてとても満足そう。結局僕に合わせてくれたのだろうここに泊まることになった。
気を使わせて申し訳ないと思いつつも昨日の今日なのでベッドで寝れると思うとうれしい。スプリングなどない固いベッドだが、昨日から比べれば、寝るのに問題ないし、ベッドってだけで今日は気分もよい。血に濡れた服じゃないしね。けどあの制服はどうにか綺麗にしたいな。何か方法ないだろうか……
「なあ、龍?少し見てまわんねえか?」
「あ!はい!!行きます!!」
僕の返事に、歯を見せた笑顔を見せる。この世界始めて人の多い場所だし……多分、僕のために……だろうかな?虎鉄に誘われてさあ、部屋を出る。
「あ?荷物は?」
「ん?ああ、問題ねえよ?もしもなくなるってことがあったら……あのばーさんが怖いからな」
「なるほど……」
荷物はそのままにして、さあ、見て回る。掃除してる女の子や荷物を運ぶ女の子が忙しなく働いてる。それとは別に客だろう人たちが、廊下の脇や壁にもたれて情報交換をしているみたい。
「ここで働く子は元奴隷だったって話だな……」
「奴隷……ですか?」
「ああ、そんな奴隷を買い取ったり逃げ出したのを拾ったりして働かしてるらしいよ」
奴隷、自分もそんなことになりかけたけど、この世界では当たり前のこと何だろうな。おかしいことと思うけど……虎鉄の顔は不快そうに見える。ただ、ここの宿屋の奴隷は違うらしい。
「まあ、と言ってもそんな身分はばーさんも大嫌いだよ。風呂にいれて綺麗にして、あったまって……新しい服とか用意して……美味しいご飯に寝床もな。仕事は一から仕込んで……迷惑な客のばーさん流の対応も仕込まれるし……」
「ラゼンさん」
どこから来たのかラゼンさんが、ここの子たちのことを教えてくれた。確かに奴隷のような暗さはない。むしろ言うように安定していてか皆生き生きしているように見える。マリおばさん流の対応って話からするに……
「ホント……間違えて、本当に間違えてだからな。腕振って、運悪く手が尻に当てちまったとき……死ぬかと思ったぜ……」
「なあ、怖いよな……あいつら……まあ、だから客も変なことしないし、ばーさんに頭も上がらんしな……そんなことヤってばばあが生かすわけねえからな」
想像するよりも立証されたと言うか……ここの人たちは強いようだ。奴隷とかそんなことを言うこともなく。女の子の一人が荷物を抱えて通りすぎていく。忙しそうだがホントにいい顔をしている気がする。
「うんじゃあ、ラゼン、ちょっと外出るから荷物頼むな」
「ん?ああ、わかったよ?そういや時間的に乗り合いが来る頃だよ覗いてみな」
「あー、明日のそれはいつ来る?」
「明日は朝……昼前も来るぞ」
「りょーかい。じゃあ、さっさと外出るぞ龍」
「あっ、ちょっ!」
虎鉄に引っ張られて連れていかれる。一階の広間とそれを囲う廊下、二階は吹抜けになっている。木の階段をドタドタと下りていき、一階の広間へ。広間につくとやっぱり目が向けられる。ほとんどは虎鉄に向いてるようだけど。外に出ると夕刻へと日は進んでいた。
風は少し冷たく、日は淡く色が変わっている。外は外で人々が会話を楽しんだり、決闘じみたことをしてたりと賑やかだ。
「お?マンハンター……」
「今日はやらねえか?お前にいくらでも賭けるぞ」
「今日はパース」
「つまんねえこというなよ……」
「しゃーねえな……また儲けれると思ったんだが……」
一種の有名人みたいな感じらしい。けっこう人気なようだし、聞く感じ強さもあって有名なようだ。賊相手に一人で皆殺るんだからそりゃあ……強いのも周知なのだろうな。
虎鉄がそんな風に話かけられたりしていて、僕はそんな皆を見ていた。森の中の鹿やあの賊以外……危険や魔物やらは見ていない。安全なところ平和でいいな……安全に儲けれる仕事とかあればな……
「ヨーイ……ヨーイ……」
「お?来たな……」
ヨーイと独特な掛け声がして、大きな軋むような音にガタガタとものがぶつかり合うような音、それらが近づいてくる。道の先大きな何かがゆっくり近づいてくる。サイのような牛のようなとても大きな動物二頭が引く大きな荷車二階建ての大きな建物と言っていいそれが宿屋前で泊まる。
「よーし……マルガータ・レタ……マルガータ・レタ……」
荷車が泊まると人が降りてくる。魚みたいな奴や肌の色が独特な人……また様々増える。人が降りると次は荷が下ろされて、人が集まる。
「回復薬高いな?」
「しかたないねえ……薬草類が高くなっててね。代わりに古い回復丸は安くするぞ」
バスであり、移動販売でありってところみたいだ。色んなものが並び、値引きや交渉がされる。それを眺めてるだけで面白い。気づくと虎鉄も混ざっていて値引きや交渉をしていた。
「おい!!龍!!お前も手伝え!!」
「ありがとうございます。虎鉄さん」
先程着替えに使わしてもらった部屋。虎鉄はベッドにダイブしてとても満足そう。結局僕に合わせてくれたのだろうここに泊まることになった。
気を使わせて申し訳ないと思いつつも昨日の今日なのでベッドで寝れると思うとうれしい。スプリングなどない固いベッドだが、昨日から比べれば、寝るのに問題ないし、ベッドってだけで今日は気分もよい。血に濡れた服じゃないしね。けどあの制服はどうにか綺麗にしたいな。何か方法ないだろうか……
「なあ、龍?少し見てまわんねえか?」
「あ!はい!!行きます!!」
僕の返事に、歯を見せた笑顔を見せる。この世界始めて人の多い場所だし……多分、僕のために……だろうかな?虎鉄に誘われてさあ、部屋を出る。
「あ?荷物は?」
「ん?ああ、問題ねえよ?もしもなくなるってことがあったら……あのばーさんが怖いからな」
「なるほど……」
荷物はそのままにして、さあ、見て回る。掃除してる女の子や荷物を運ぶ女の子が忙しなく働いてる。それとは別に客だろう人たちが、廊下の脇や壁にもたれて情報交換をしているみたい。
「ここで働く子は元奴隷だったって話だな……」
「奴隷……ですか?」
「ああ、そんな奴隷を買い取ったり逃げ出したのを拾ったりして働かしてるらしいよ」
奴隷、自分もそんなことになりかけたけど、この世界では当たり前のこと何だろうな。おかしいことと思うけど……虎鉄の顔は不快そうに見える。ただ、ここの宿屋の奴隷は違うらしい。
「まあ、と言ってもそんな身分はばーさんも大嫌いだよ。風呂にいれて綺麗にして、あったまって……新しい服とか用意して……美味しいご飯に寝床もな。仕事は一から仕込んで……迷惑な客のばーさん流の対応も仕込まれるし……」
「ラゼンさん」
どこから来たのかラゼンさんが、ここの子たちのことを教えてくれた。確かに奴隷のような暗さはない。むしろ言うように安定していてか皆生き生きしているように見える。マリおばさん流の対応って話からするに……
「ホント……間違えて、本当に間違えてだからな。腕振って、運悪く手が尻に当てちまったとき……死ぬかと思ったぜ……」
「なあ、怖いよな……あいつら……まあ、だから客も変なことしないし、ばーさんに頭も上がらんしな……そんなことヤってばばあが生かすわけねえからな」
想像するよりも立証されたと言うか……ここの人たちは強いようだ。奴隷とかそんなことを言うこともなく。女の子の一人が荷物を抱えて通りすぎていく。忙しそうだがホントにいい顔をしている気がする。
「うんじゃあ、ラゼン、ちょっと外出るから荷物頼むな」
「ん?ああ、わかったよ?そういや時間的に乗り合いが来る頃だよ覗いてみな」
「あー、明日のそれはいつ来る?」
「明日は朝……昼前も来るぞ」
「りょーかい。じゃあ、さっさと外出るぞ龍」
「あっ、ちょっ!」
虎鉄に引っ張られて連れていかれる。一階の広間とそれを囲う廊下、二階は吹抜けになっている。木の階段をドタドタと下りていき、一階の広間へ。広間につくとやっぱり目が向けられる。ほとんどは虎鉄に向いてるようだけど。外に出ると夕刻へと日は進んでいた。
風は少し冷たく、日は淡く色が変わっている。外は外で人々が会話を楽しんだり、決闘じみたことをしてたりと賑やかだ。
「お?マンハンター……」
「今日はやらねえか?お前にいくらでも賭けるぞ」
「今日はパース」
「つまんねえこというなよ……」
「しゃーねえな……また儲けれると思ったんだが……」
一種の有名人みたいな感じらしい。けっこう人気なようだし、聞く感じ強さもあって有名なようだ。賊相手に一人で皆殺るんだからそりゃあ……強いのも周知なのだろうな。
虎鉄がそんな風に話かけられたりしていて、僕はそんな皆を見ていた。森の中の鹿やあの賊以外……危険や魔物やらは見ていない。安全なところ平和でいいな……安全に儲けれる仕事とかあればな……
「ヨーイ……ヨーイ……」
「お?来たな……」
ヨーイと独特な掛け声がして、大きな軋むような音にガタガタとものがぶつかり合うような音、それらが近づいてくる。道の先大きな何かがゆっくり近づいてくる。サイのような牛のようなとても大きな動物二頭が引く大きな荷車二階建ての大きな建物と言っていいそれが宿屋前で泊まる。
「よーし……マルガータ・レタ……マルガータ・レタ……」
荷車が泊まると人が降りてくる。魚みたいな奴や肌の色が独特な人……また様々増える。人が降りると次は荷が下ろされて、人が集まる。
「回復薬高いな?」
「しかたないねえ……薬草類が高くなっててね。代わりに古い回復丸は安くするぞ」
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