異世界でも主人公は奥さんでした?!〜異世界でも始まる奥さん無双〜

コンビニウルフ

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第12話 初めてのお風呂は2人で?!

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 散歩を終え、自宅に戻ると16時を回っていた。
 さすがに眠るのには早すぎる。
 異世界へ行けるのか、またタイムスリップしてしまうのか?それまで何をしていよう……
 ニャミーさんは改めて訪れたオレたちの自宅に興味津々だ。
 朝は転移のドタバタで慌てていたが、だいぶ慣れてきて部屋の中を見渡している。

「とりあえずお風呂に入ろっか!きっとさっぱりするよ」

「おふろ?ですか……」

「お風呂知らないの???」

「ごめんなさい。わからないです……」

 奥さんはキレイにさっぱりして貰おうと思ったようだが、どうやらニャミーさんは伝わっていないようだ。
 ニャミーさんの世界には湯あみをする文化が無いそうだ。
 庶民はもちろん、貴族でもお湯に浸かると言う事はしないらしい。

「普段はどうやって身体をキレイにしているの?」

「井戸から水を汲んできて、布で拭くのが一般的です。教会ではなるべく毎日してあげたいのですが、2~3日に1度になってしまう事も多いです」

 奥さんの問いに悲しそうに答えていたが、他の家庭でも1~2日に1度で、毎日は貴族や王族でもないと難しいそうだ。
 川には獣や魔物が出る時もあり、水が豊かではないニャミーさんの土地では沐浴も命がけになってしまう。

「子供たちも多いし、毎日は大変ですよね」

「ノミなども付くので、長い毛の子たちはもっと水浴びをさせてあげたいのですが……」

 オレの言葉にニャミーさんは益々悲しそうになって行く。
 井戸から水を汲むのは本当に大変だった。13人も子供がいて、大人が2人しかいないのだから2~3日に1度でも凄いと思う。
 ポンプを早く、そしてお風呂も何とかならないだろうか?

「ニャミーちゃん。一緒にお風呂に入ろう!美味しいゴハンと同じくらいお風呂も喜んでくれると思うよ」

「お湯を使って身体を清めるなんて、そんな贅沢をしても良いのでしょうか……」

「こっちの世界では一般的なので、気にしないでください。美鈴ちゃんとお風呂を堪能してきて下さいね」

 話をしている間に奥さんはお風呂の準備をしてくれていた。慈愛のある微笑みでニャミーさんを手招きしている。ニャミーさんもどこか恥ずかしそうに脱衣所へ向かった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

side美鈴

「ニャミーちゃん、やっぱりスタイル良いね!腰もすっっごく細い!オードリーヘップバーンはウエスト55cmくらいだったみたいだけど、そのくらいかも?!モデルさんみたいだね!」

「そんな事ないです……美鈴さんの様に女性らしいスタイルに憧れてます。それに美鈴さんはとても肌がキレイで、女性から見ても羨ましいと思います」

 ニャミーちゃんは私の事をとっても褒めてくれるけど、お風呂でキレイにしたら、かなりスゴい事になっちゃうなぁ。
 自分の魅力に気がついていないみたいだから、しっかり自覚できる様に磨いてあげなきゃ。

「今日は私が全部洗ってあげるね。覚えたら自分でできるようになるから、好きな時にお風呂に入って良いからね」

「ありがとうございます……」

 ニャミーちゃんの髪から洗ってあげたいけど、ネコ耳を洗うのは初めてだからちょっと難しいかも。耳にお湯が入らない様にしてあげないとね。
 お風呂が初めてでびっくりしない様に、まずはシャワーで身体にお湯をかけてあげる。ニャミーちゃんは、ビクッとしてちょっと驚いていたけど、少しすると慣れたのか少しホワーってしている。お湯が気持ちいいのかも。
 ほんのりニャミーちゃんの身体が桜色になって行く。その様子に何だか私もちょっとドキドキしてしまった。
 髪を洗ってあげたけど、今まで石鹸やシャンプーを使ったことが無いせいか、泡がなかなか立たない。
 しっかりシャワーで洗い流してから、もう一度丁寧に泡立てて髪を洗ってあげると、3度目でしっかり泡立つ事ができた。
 頭皮もマッサージする様に洗ってあげると、ニャミーちゃんから『はぁぁ……』と声が漏れる。何だかまたドキドキしちゃうなぁ。
 肩くらいまである髪の毛をしっかり洗い、リンスをしてあげると『良い香り……』とまた声が漏れていた。
 リンスはすぐに洗い流さず、身体を洗ってあげる。
 スポンジにボディソープをしっかり泡立てて首筋から洗って行く。
 ニャミーちゃんが『んっ、あっ』と声を上げるたびに胸がキュってなる。そっちの趣味に目覚めてしまっちゃうかも?なんてね。
 立ち上がってもらい、優しく洗っていく。やっぱり1度では泡がすぐになくなってしまうので、シャワーでしっかり洗い流してからもう2回身体の隅々まで洗ってあげた。
 リンスも洗い流してあげると、見違える様な透明な肌が姿を現した。ニコッとしてから湯船に浸かる様に言ってあげると『ふわぁぁ……あったかい……気持ちいい……』と声を聞いて益々ニマニマしてしまった。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

sideニャミー

 お風呂ってなんだろうと思いつつ、美鈴さんが言うのだから大丈夫と安心してしまう。
 いきなり美鈴さんが服を脱ぎ出した時はビックリしてドキドキしてしまった。
 とても女性らしく、その強調するような大きい2つの膨らみは、とても柔らかそうでつい触れてみたくなる。ダメダメと思いながら俯いていると、湯気の見える部屋に手招きをしている美鈴さんに呼ばれた。

「ニャミーちゃん、やっぱりスタイル良いね!腰もすっっごく細い!オードリーヘップバーンはウエスト55cmくらいだったみたいだけど、そのくらいかも?!モデルさんみたいだね!」


「そんな事ないです……美鈴さんの様に女性らしいスタイルに憧れてます。それに美鈴さんはとても肌がキレイで、女性から見ても羨ましいと思います」

 正直『おーどりーへっぷばーん』も『もでる』もよく分からなかったが、とても褒めてもらったのがわかって嬉しかった。
 でも、とても肌が白くてキレイな美鈴さんを見ると、少し黒ずんでいる自分が恥ずかしくなってしまう。それに私の手のひらよりも遥かに大きな2つの膨らみは本当に羨ましく思った。
 どうやら私を洗ってくれるらしい。洗って貰えるのはいつ以来だろうか?『しゃんぷー』と言うものを泡立てると髪を洗ってくれた。
 何度か洗ってもうと自然と声が漏れてしまう。一生懸命な美鈴さんを思うと更に恥ずかしくなってしまった。
 『りんす』はとても良い香りで自然と笑みが溢れる。身体を洗ってもらう時、変な声を出してしまい顔から火が出るかと思った。
 洗い終えて浴槽と呼ばれるお湯のたくさん入った桶に入った時に、『ふわぁぁ……あったかい……気持ちいい……』と声が出てしまう。
 洗って貰うのも、お風呂に浸かるのも、気持ち良い……
 食事もそうだったが、ここは天国なのでは無いだろうか?
 今までの人生で、これほど幸福だった日は無かったと思う。
 でも風呂から出た時にあんなに感動する事が待っていたなんて、幸福感に漂う私には思いもよらなかった。
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