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第21話 乙女の純愛?!
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アマラさんの恋事情の件は、さすがに領主様への用事を済ませてからとなりました。
日程通りに到着したので、明日の昼にエステを披露する事になる。
アマラさん、クリスさん、ミーナさんは、なんだかんだ言いながらも『百均』で買ってあげた手鏡を離してくれない。
自分の肌や髪を見ながらずっとニマニマしている。
アマラさんは時々、思い出したかの様にクネクネしていた。
「アマラ、ちょっと気持ち悪いニャ。浮かれすぎは禁物だニャ」
「そうですわ。領主館へ送り届けるまでが護衛の依頼ですわよ」
「わ、分かってるよぉ。アタシだって分かってるんだけどさぁ。風呂とエステって言うのはスゲェな……」
オレはアマラさんの変わり様の方が凄いと思ってしまいます。
ステラさんも、アマラさん達が自分の技術でここまで変わったと上機嫌になっていた。
「ステラさん頑張ってましたからね。私が教える事は、もうほとんどないですよ」
「本当ですか! 美鈴さんにそう言って貰えると本当に嬉しいです。励みになります!」
ステラさんは小さくガッツポーズを作り、目尻には光るものが見えた。
「ニャミーちゃんももう少しだし、ボルストンの主婦の人達もエステの認定証をあげて良いくらいの人が2~3人出てきたしね。みんなすっごく頑張ってるから、良いことになりそう♡」
「美鈴お姉様……私も頑張ります! 神に祈るだけではなくて、エステでみなさんの心を救う事が出来る様に……」
女性陣が盛り上がってる中、オレとホフマンさんはまるで空気でした……
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日も女性達は元気いっぱいです。
夜も相当盛り上がったようで、特に『コイバナ』『ジョシカイ』の名称は広く普及する事となるだろう。
何故『男子会』は無いのだろう?まぁホフマンさんとは少し飲んで終わりだったけれど。
また、宿屋の洗い場を借りて朝風呂を堪能した。
「朝から風呂とは何と贅沢なんでしょう。気分も最高です。領主様への話も上手く行きそうな気がします」
ホフマンさんは朝風呂は初めてのようで、スッキリとして仕事が出来ると風呂の素晴らしさを実感出来たようだ。
「ニャァァァァ~。気持ち良すぎるニャ~。もうお風呂無しではいられないのニャ~」
ミーナさんは特にお風呂を気に入ってくれたようで、隣から声が漏れてくる。
もちろん覗いてなどいませんよ。
「みんなリフレッシュできて良かった! これで今日のエステはバッチリ上手く行きそうだね」
「美鈴さんから学んだ、技術と気持ちで領主様に喜んで頂けるように頑張ります!」
「ステラさんの技術と気持ちがあれば、猫獣人とか人族とか関係ないよ! きっと上手くいくから安心してね」
奥さんの言葉ででステラさんの目に炎が見えるぞ。
メッチャ熱血してるけど、エステってこんな要素ありましたっけ?
「可能であれば『紅の鷹』にも領主様に会って頂きたいですね」
ホフマンさんの一言に驚きを隠せない様だ。
「アタシ達がかい?理由わけを教えて欲しいね」
「『紅の鷹』メンバーは領主様の護衛もした事があると聞きました。それであれば、貴女達の見違えた姿に驚くと思うのです」
奥さん達も頷いている。
「ビフォーアフター出来るし、アマラさん達が一緒にいてくれたら安心だよね」
「びふぉーあふたーはよく分かりませんが、美鈴お姉様が言っているのであれば、その方が良いと思います!」
ニャミーさん、シスターだけにリアル信者ですね。
奥さんは女神だけれども……でもオレもその方が良いと思う!
2人の視線が怖いわけじゃないよ!
結論から言うと、アマラさん達も同行OKになりました。
すんなり行き過ぎで怖いな。
領主はロンド商会と裏で繋がってるって噂もあるし……気を抜かないで行こう。
「私が領主のユリウス・グレイ男爵だ。ホフマンよ、よく来てくれたな。『紅の鷹』は……見違えたな! これもエステの力か!」
「貴方、早く私もしてほしいわ。私は妻のマリアよ。急に来て貰ってごめんなさいね」
あれ?領主様は思ったより良い人みたいだけど?! 奥方のマリアさんも気さくな感じだぞ?
グレイ男爵は35~6歳位かな?
体格は恰幅が良く、ブロンドで耳が隠れるくらいのミディアムヘアをしている。
マリア夫人はスレンダーで金髪を肩くらいまで伸ばしている20代後半の優しそうな人だ。
小声でホフマンさんに聞いてみると……
『グレイ男爵は、猫獣人である私に、商店の許可証を下さった人格者ですよ。マリア様もとてもお優しい方です』
ヤバイ!! 完全にウワサだけで早合点してたみたい……確かに『らしい』と言うだけだった……(第3話参照)ゴメンナサイ。
「それでは奥様、まずはお風呂に入って頂きます。その後にエステを行います。グレイ男爵様も宜しかったらお風呂へどうぞ。疲れがスッキリと取れますわ」
ステラさんは落ち着いて話始めた。
さりげなくお風呂を勧めるのはさすが商人の妻だなと感心してしまう。
「そのお風呂とはそんなに良いものなのか?美容に良いだけではないのか?」
「風呂に入ると身体中の血の廻りが良くなり、身体が軽くなります。何より、温かい湯に浸かるのはこの上なく気持ちが良いのです」
ホフマンさんは領主様の問いに最高の答えで返した。
領主様も興味を持ってくれたようで、先ずは館の主人であるグレイ男爵から風呂に入る事になった。
もちろん、ホフマンさんとオレで入浴の仕方とシャンプーの使い方を教える。
「ふぉぉぉ……これは……自然と声が出てしまうな……くぅぅ……疲れが溶け出していくぞ……」
5分くらい浸かっていただろうか。
初めての風呂でのぼせてしまう可能性もあるので、上がってもらう。
シャンプーも香りが良いと大満足して頂いた。
「マリア! これも凄いぞ!」
「あら、貴方がそんなに褒めるなんて楽しみですね」
マリア夫人はステラさんと奥さんが連れて行ってくれた。
何故かニャミーさんとアマラさん達も一緒に行ってしまった。
グレイ男爵が風呂に入っている間に、だいぶ打ち解けたようだ。
「ところでホフマン、盗賊に襲われたらしいな」
「はい男爵様。やはりご存知でしたか」
「おそらくロンド商会の息がかかった者だろう。ポンプにチェス、リバーシ。今回のエステが成功すれば、お前も商店から商会になるだろうからな」
やはりというか、グレイ男爵は仕事のできる男であった。
多少の勘違い(早合点?!)はあったが、領民を思う素晴らしい領主のようだ。
詳しく聞くと、その人柄ゆえに獣人も人族も分け隔て無く接してくれるそうだ。
飲んだくれの情報は鵜呑みにしてはいけないよ。(みんなも気をつけてね!)
「風呂は樽で何とかなるが、『しゃんぷー』や『りんす』はどこから仕入れたんだ?」
「シャンプーやリンス、それに化粧品も和馬さんから仕入れています。何処どこから仕入れているかは言えないそうです」
「申し訳ありません。こればかりは故郷から仕入れているので、お教えする事ができないのです。ただ、製法であれば話す事は出来ます」
「そうか……では教えを乞おう。頼めるか?」
「喜んでお伝えします。化粧品と薬学に詳しい方がいれば分かりやすいかと」
スキル『ネット検索』で調べた石鹸や化粧水の作り方を伝えてみよう。
オレ達がいつ居なくなるか分からないし、当分は『百均』よりレベルが高い物が出来るとは思えないからね。
どうやらマリア夫人の入浴とエステも終わったようだ。
「貴方……どうかしら……」
グレイ男爵はこの日一番の衝撃を受けるのであった。
日程通りに到着したので、明日の昼にエステを披露する事になる。
アマラさん、クリスさん、ミーナさんは、なんだかんだ言いながらも『百均』で買ってあげた手鏡を離してくれない。
自分の肌や髪を見ながらずっとニマニマしている。
アマラさんは時々、思い出したかの様にクネクネしていた。
「アマラ、ちょっと気持ち悪いニャ。浮かれすぎは禁物だニャ」
「そうですわ。領主館へ送り届けるまでが護衛の依頼ですわよ」
「わ、分かってるよぉ。アタシだって分かってるんだけどさぁ。風呂とエステって言うのはスゲェな……」
オレはアマラさんの変わり様の方が凄いと思ってしまいます。
ステラさんも、アマラさん達が自分の技術でここまで変わったと上機嫌になっていた。
「ステラさん頑張ってましたからね。私が教える事は、もうほとんどないですよ」
「本当ですか! 美鈴さんにそう言って貰えると本当に嬉しいです。励みになります!」
ステラさんは小さくガッツポーズを作り、目尻には光るものが見えた。
「ニャミーちゃんももう少しだし、ボルストンの主婦の人達もエステの認定証をあげて良いくらいの人が2~3人出てきたしね。みんなすっごく頑張ってるから、良いことになりそう♡」
「美鈴お姉様……私も頑張ります! 神に祈るだけではなくて、エステでみなさんの心を救う事が出来る様に……」
女性陣が盛り上がってる中、オレとホフマンさんはまるで空気でした……
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌日も女性達は元気いっぱいです。
夜も相当盛り上がったようで、特に『コイバナ』『ジョシカイ』の名称は広く普及する事となるだろう。
何故『男子会』は無いのだろう?まぁホフマンさんとは少し飲んで終わりだったけれど。
また、宿屋の洗い場を借りて朝風呂を堪能した。
「朝から風呂とは何と贅沢なんでしょう。気分も最高です。領主様への話も上手く行きそうな気がします」
ホフマンさんは朝風呂は初めてのようで、スッキリとして仕事が出来ると風呂の素晴らしさを実感出来たようだ。
「ニャァァァァ~。気持ち良すぎるニャ~。もうお風呂無しではいられないのニャ~」
ミーナさんは特にお風呂を気に入ってくれたようで、隣から声が漏れてくる。
もちろん覗いてなどいませんよ。
「みんなリフレッシュできて良かった! これで今日のエステはバッチリ上手く行きそうだね」
「美鈴さんから学んだ、技術と気持ちで領主様に喜んで頂けるように頑張ります!」
「ステラさんの技術と気持ちがあれば、猫獣人とか人族とか関係ないよ! きっと上手くいくから安心してね」
奥さんの言葉ででステラさんの目に炎が見えるぞ。
メッチャ熱血してるけど、エステってこんな要素ありましたっけ?
「可能であれば『紅の鷹』にも領主様に会って頂きたいですね」
ホフマンさんの一言に驚きを隠せない様だ。
「アタシ達がかい?理由わけを教えて欲しいね」
「『紅の鷹』メンバーは領主様の護衛もした事があると聞きました。それであれば、貴女達の見違えた姿に驚くと思うのです」
奥さん達も頷いている。
「ビフォーアフター出来るし、アマラさん達が一緒にいてくれたら安心だよね」
「びふぉーあふたーはよく分かりませんが、美鈴お姉様が言っているのであれば、その方が良いと思います!」
ニャミーさん、シスターだけにリアル信者ですね。
奥さんは女神だけれども……でもオレもその方が良いと思う!
2人の視線が怖いわけじゃないよ!
結論から言うと、アマラさん達も同行OKになりました。
すんなり行き過ぎで怖いな。
領主はロンド商会と裏で繋がってるって噂もあるし……気を抜かないで行こう。
「私が領主のユリウス・グレイ男爵だ。ホフマンよ、よく来てくれたな。『紅の鷹』は……見違えたな! これもエステの力か!」
「貴方、早く私もしてほしいわ。私は妻のマリアよ。急に来て貰ってごめんなさいね」
あれ?領主様は思ったより良い人みたいだけど?! 奥方のマリアさんも気さくな感じだぞ?
グレイ男爵は35~6歳位かな?
体格は恰幅が良く、ブロンドで耳が隠れるくらいのミディアムヘアをしている。
マリア夫人はスレンダーで金髪を肩くらいまで伸ばしている20代後半の優しそうな人だ。
小声でホフマンさんに聞いてみると……
『グレイ男爵は、猫獣人である私に、商店の許可証を下さった人格者ですよ。マリア様もとてもお優しい方です』
ヤバイ!! 完全にウワサだけで早合点してたみたい……確かに『らしい』と言うだけだった……(第3話参照)ゴメンナサイ。
「それでは奥様、まずはお風呂に入って頂きます。その後にエステを行います。グレイ男爵様も宜しかったらお風呂へどうぞ。疲れがスッキリと取れますわ」
ステラさんは落ち着いて話始めた。
さりげなくお風呂を勧めるのはさすが商人の妻だなと感心してしまう。
「そのお風呂とはそんなに良いものなのか?美容に良いだけではないのか?」
「風呂に入ると身体中の血の廻りが良くなり、身体が軽くなります。何より、温かい湯に浸かるのはこの上なく気持ちが良いのです」
ホフマンさんは領主様の問いに最高の答えで返した。
領主様も興味を持ってくれたようで、先ずは館の主人であるグレイ男爵から風呂に入る事になった。
もちろん、ホフマンさんとオレで入浴の仕方とシャンプーの使い方を教える。
「ふぉぉぉ……これは……自然と声が出てしまうな……くぅぅ……疲れが溶け出していくぞ……」
5分くらい浸かっていただろうか。
初めての風呂でのぼせてしまう可能性もあるので、上がってもらう。
シャンプーも香りが良いと大満足して頂いた。
「マリア! これも凄いぞ!」
「あら、貴方がそんなに褒めるなんて楽しみですね」
マリア夫人はステラさんと奥さんが連れて行ってくれた。
何故かニャミーさんとアマラさん達も一緒に行ってしまった。
グレイ男爵が風呂に入っている間に、だいぶ打ち解けたようだ。
「ところでホフマン、盗賊に襲われたらしいな」
「はい男爵様。やはりご存知でしたか」
「おそらくロンド商会の息がかかった者だろう。ポンプにチェス、リバーシ。今回のエステが成功すれば、お前も商店から商会になるだろうからな」
やはりというか、グレイ男爵は仕事のできる男であった。
多少の勘違い(早合点?!)はあったが、領民を思う素晴らしい領主のようだ。
詳しく聞くと、その人柄ゆえに獣人も人族も分け隔て無く接してくれるそうだ。
飲んだくれの情報は鵜呑みにしてはいけないよ。(みんなも気をつけてね!)
「風呂は樽で何とかなるが、『しゃんぷー』や『りんす』はどこから仕入れたんだ?」
「シャンプーやリンス、それに化粧品も和馬さんから仕入れています。何処どこから仕入れているかは言えないそうです」
「申し訳ありません。こればかりは故郷から仕入れているので、お教えする事ができないのです。ただ、製法であれば話す事は出来ます」
「そうか……では教えを乞おう。頼めるか?」
「喜んでお伝えします。化粧品と薬学に詳しい方がいれば分かりやすいかと」
スキル『ネット検索』で調べた石鹸や化粧水の作り方を伝えてみよう。
オレ達がいつ居なくなるか分からないし、当分は『百均』よりレベルが高い物が出来るとは思えないからね。
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