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第1章
旅立ちの道標_3
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エリオットが剣を抜くと、フランシェスカはその鋭い眼差しに圧倒されながらも、影喰らいの姿をじっと見つめた。黒い影は徐々に近づき、その全貌が明らかになる。翼を広げた異形の存在で、全身を黒い霧のようなものが覆っている。
「まさか、こんな場所で出くわすとはな……!」
エリオットは剣を構え、フランシェスカの方を振り返った。
「お前は下がっていろ! 俺が奴を引きつける!」
彼の言葉に従い、フランシェスカは近くの木陰に隠れた。だが、心臓の鼓動は速まり、不安が全身を包み込む。自分がただ逃げていていいのだろうか――そんな葛藤が頭をよぎる。
影喰らいは地面に降り立つと、恐ろしい咆哮を上げた。その音は耳をつんざくようで、周囲の空気さえも震わせる。エリオットはその咆哮に怯むことなく、まっすぐに突進した。
「うおおおおおっ!」
彼の剣が影喰らいの胴体を斬りつける。だが、その体は霧のように分散し、傷つくことはない。それどころか、霧がエリオットの剣にまとわりつき、彼の動きを鈍らせていく。
「くっ……! 手強いな!」
影喰らいは再び咆哮を上げ、今度はその巨大な爪でエリオットに襲いかかった。彼は寸前でそれをかわすが、地面が裂け、大きな衝撃波が周囲に広がる。
「どうしよう……どうすればいいの……!」
木陰からその様子を見ていたフランシェスカは、エリオットの劣勢を目の当たりにし、体が震えた。彼女の胸には、あの日の記憶が蘇る。村を守るために無意識に歌った歌――その力が再び必要だということを理解していた。
「でも、もしまた誰かを傷つけてしまったら……」
迷いと恐怖が彼女の体を縛る。しかし、その時エリオットの叫び声が聞こえた。
「おい! 何をしている! 歌え!」
彼の言葉にフランシェスカはハッとした。彼女が動かなければ、エリオットが命を落とすかもしれない。その思いが彼女の中で膨らみ、ついに覚悟を決める。
「……分かった……!」
フランシェスカはゆっくりと木陰から出て、震える声で歌い始めた。
彼女の歌声が響くと、空気が変わった。透明な波紋のような音のエネルギーが広がり、影喰らいの動きが鈍くなる。霧のような体が震え、黒い霧が次第に消え始めた。
「これが……お前の力か!」
エリオットはその隙を見逃さず、剣を振りかざして影喰らいに突進した。彼の剣が光を帯び、フランシェスカの歌声と共鳴するように輝く。
「終わりだ……!」
彼の一撃が影喰らいの中心を貫くと、黒い霧は一瞬で消え去り、静寂が戻った。
「……やった……?」
フランシェスカはその場に崩れ落ちた。全身の力が抜け、歌い続けた喉は焼けるように痛んでいる。
エリオットは剣を収め、彼女の元へと歩み寄った。
「お前の力がなければ、俺は負けていた。よくやった。」
彼の言葉には感謝の意が込められていたが、フランシェスカは複雑な表情を浮かべた。
「でも……また怖かった。もし、誰かを傷つけてしまったらって……」
エリオットは彼女の肩に手を置き、静かに言った。
「怖くて当然だ。だが、その恐怖を乗り越えなければ、お前の力は無意味になる。」
彼の言葉に、フランシェスカは目を伏せた。自分の力をどう使うべきか、まだ答えは出ない。それでも、彼女はエリオットと共に歩むことを決意していた。
「……分かった。少しずつでいいから、私の力を信じてみる。」
その言葉を聞いたエリオットは小さくうなずき、彼女に手を差し伸べた。
「それでいい。行くぞ、次の目的地へ。」
フランシェスカは彼の手を取り、立ち上がった。二人の旅はまだ始まったばかりだ。
「まさか、こんな場所で出くわすとはな……!」
エリオットは剣を構え、フランシェスカの方を振り返った。
「お前は下がっていろ! 俺が奴を引きつける!」
彼の言葉に従い、フランシェスカは近くの木陰に隠れた。だが、心臓の鼓動は速まり、不安が全身を包み込む。自分がただ逃げていていいのだろうか――そんな葛藤が頭をよぎる。
影喰らいは地面に降り立つと、恐ろしい咆哮を上げた。その音は耳をつんざくようで、周囲の空気さえも震わせる。エリオットはその咆哮に怯むことなく、まっすぐに突進した。
「うおおおおおっ!」
彼の剣が影喰らいの胴体を斬りつける。だが、その体は霧のように分散し、傷つくことはない。それどころか、霧がエリオットの剣にまとわりつき、彼の動きを鈍らせていく。
「くっ……! 手強いな!」
影喰らいは再び咆哮を上げ、今度はその巨大な爪でエリオットに襲いかかった。彼は寸前でそれをかわすが、地面が裂け、大きな衝撃波が周囲に広がる。
「どうしよう……どうすればいいの……!」
木陰からその様子を見ていたフランシェスカは、エリオットの劣勢を目の当たりにし、体が震えた。彼女の胸には、あの日の記憶が蘇る。村を守るために無意識に歌った歌――その力が再び必要だということを理解していた。
「でも、もしまた誰かを傷つけてしまったら……」
迷いと恐怖が彼女の体を縛る。しかし、その時エリオットの叫び声が聞こえた。
「おい! 何をしている! 歌え!」
彼の言葉にフランシェスカはハッとした。彼女が動かなければ、エリオットが命を落とすかもしれない。その思いが彼女の中で膨らみ、ついに覚悟を決める。
「……分かった……!」
フランシェスカはゆっくりと木陰から出て、震える声で歌い始めた。
彼女の歌声が響くと、空気が変わった。透明な波紋のような音のエネルギーが広がり、影喰らいの動きが鈍くなる。霧のような体が震え、黒い霧が次第に消え始めた。
「これが……お前の力か!」
エリオットはその隙を見逃さず、剣を振りかざして影喰らいに突進した。彼の剣が光を帯び、フランシェスカの歌声と共鳴するように輝く。
「終わりだ……!」
彼の一撃が影喰らいの中心を貫くと、黒い霧は一瞬で消え去り、静寂が戻った。
「……やった……?」
フランシェスカはその場に崩れ落ちた。全身の力が抜け、歌い続けた喉は焼けるように痛んでいる。
エリオットは剣を収め、彼女の元へと歩み寄った。
「お前の力がなければ、俺は負けていた。よくやった。」
彼の言葉には感謝の意が込められていたが、フランシェスカは複雑な表情を浮かべた。
「でも……また怖かった。もし、誰かを傷つけてしまったらって……」
エリオットは彼女の肩に手を置き、静かに言った。
「怖くて当然だ。だが、その恐怖を乗り越えなければ、お前の力は無意味になる。」
彼の言葉に、フランシェスカは目を伏せた。自分の力をどう使うべきか、まだ答えは出ない。それでも、彼女はエリオットと共に歩むことを決意していた。
「……分かった。少しずつでいいから、私の力を信じてみる。」
その言葉を聞いたエリオットは小さくうなずき、彼女に手を差し伸べた。
「それでいい。行くぞ、次の目的地へ。」
フランシェスカは彼の手を取り、立ち上がった。二人の旅はまだ始まったばかりだ。
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