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118.お庭の池が出来た!
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次の日になっても池の水は漏れなくて、使えるみたい。僕とパパはお魚のお家を作り始めた。砂や石はマルバスやヴァサゴが手配するの。ヴァサゴはアガレスの部下だから、彼が出かけてる間のお手伝いにきていた。右と左の翼が色違いなの。凄く目立つし、カッコいい。
「文官なので、手配のお手伝いだけですが」
「十分だ」
うん、助かってるよ。手配は面倒な手続きがあって、パパはあまり得意じゃないんだって。いつもアガレスに頼んでるみたい。代わりにヴァサゴが手配してくれたら、助かるね。
アモンの部下の騎士団が、運んだ砂を斜めに敷く。傾いてるけど、後で直すのかな? 周りに石を並べ始めた。パパの袖を引っ張って聞く。
「パパ、傾いてるよ。お魚困らない?」
僕は家が傾いてると困る。絵を描く道具が転がるし、寝てても落ちちゃう。ご飯もテーブルを滑るよ?
「魚が住んでる場所は、自然の川や海だ。その環境に似せて作ると、今のような形になる。だから魚は平気だ」
「お魚は転がらないの?」
「泳ぐ水があるから、心配いらない」
ふーん。そういえばお風呂のお魚も、勝手に泳いでる。中にある踏み台の石を避けてた。きっとお水があると大丈夫なんだ!
「うん、草も植えるの?」
「一緒にやるか」
僕は大きく返事をした。草は水の中にいる種類を探してきたんだよ。プルソンにお願いしてあったの。もうすぐ届くから、少しだけ水を入れる。石や砂は水が入ると色が違って見えた。濃くなったのかな?
僕はスカートを捲って、下に履いてきた短いズボン姿になる。半ズボンって名前で、アモンが縫ってくれた。黒は正義と呟きながら渡された服だよ。足の付け根の少し下まである半ズボンなら、濡れないかな。
抱っこしたパパが僕を下ろしたのは、水が入った池の底。もう僕の腿まで水が届いた。すぐに抱っこし直して、砂が山になったところに移動する。ここは水が膝の上までだった。
「カリスと一緒にこの辺に植えて、残りは騎士団に頼もう」
「わかった。皆、僕もお手伝いさせてください」
ぺこりと騎士団の人に頭を下げる。皆が砂を入れて、石を置いて、草を植えるの。僕は上の少しだけお手伝いするから、邪魔しないようにするね。伝わったみたいで、あちこちから「こちらこそ」だったり「応援してますよ」と声が返ってきた。
僕も仲間みたいで嬉しい。プルソンが池の外から差し出す草を、パパが受け取って僕と一緒に植える。下の砂や土の部分に穴を開けて、草の根っこが入ったら蓋をするんだ。手を離しても浮いて来なかったら成功だった。パパといっぱい植えて、騎士団の人も終わったら外へ出る。
「では水を入れるぞ」
パパが魔法で水をいっぱいにした。でも縁まで入ってない。
「縁まで入れないの?」
「魚が元気よく泳いだら、外へ飛び出してしまうんです。外に出たら死んでしまうでしょう? だから水の高さを低くします」
プルソンの説明に、なるほどと思った。
「えっと、ここから外は危ないよと教えてるんだね」
落ちたら死んじゃう。それはお魚にとって危なくて、外が分かるようにしたんだ! パパの腕の中から覗いた池は、水の中に森があるみたい。草の葉っぱがゆらゆら揺れた。
「ええ、よく出来ました」
「賢いぞ、カリス」
プルソンもパパも褒めて、騎士団の人も頭を撫でる。皆優しい。あ、池にお風呂のお魚を入れなくちゃ!
「文官なので、手配のお手伝いだけですが」
「十分だ」
うん、助かってるよ。手配は面倒な手続きがあって、パパはあまり得意じゃないんだって。いつもアガレスに頼んでるみたい。代わりにヴァサゴが手配してくれたら、助かるね。
アモンの部下の騎士団が、運んだ砂を斜めに敷く。傾いてるけど、後で直すのかな? 周りに石を並べ始めた。パパの袖を引っ張って聞く。
「パパ、傾いてるよ。お魚困らない?」
僕は家が傾いてると困る。絵を描く道具が転がるし、寝てても落ちちゃう。ご飯もテーブルを滑るよ?
「魚が住んでる場所は、自然の川や海だ。その環境に似せて作ると、今のような形になる。だから魚は平気だ」
「お魚は転がらないの?」
「泳ぐ水があるから、心配いらない」
ふーん。そういえばお風呂のお魚も、勝手に泳いでる。中にある踏み台の石を避けてた。きっとお水があると大丈夫なんだ!
「うん、草も植えるの?」
「一緒にやるか」
僕は大きく返事をした。草は水の中にいる種類を探してきたんだよ。プルソンにお願いしてあったの。もうすぐ届くから、少しだけ水を入れる。石や砂は水が入ると色が違って見えた。濃くなったのかな?
僕はスカートを捲って、下に履いてきた短いズボン姿になる。半ズボンって名前で、アモンが縫ってくれた。黒は正義と呟きながら渡された服だよ。足の付け根の少し下まである半ズボンなら、濡れないかな。
抱っこしたパパが僕を下ろしたのは、水が入った池の底。もう僕の腿まで水が届いた。すぐに抱っこし直して、砂が山になったところに移動する。ここは水が膝の上までだった。
「カリスと一緒にこの辺に植えて、残りは騎士団に頼もう」
「わかった。皆、僕もお手伝いさせてください」
ぺこりと騎士団の人に頭を下げる。皆が砂を入れて、石を置いて、草を植えるの。僕は上の少しだけお手伝いするから、邪魔しないようにするね。伝わったみたいで、あちこちから「こちらこそ」だったり「応援してますよ」と声が返ってきた。
僕も仲間みたいで嬉しい。プルソンが池の外から差し出す草を、パパが受け取って僕と一緒に植える。下の砂や土の部分に穴を開けて、草の根っこが入ったら蓋をするんだ。手を離しても浮いて来なかったら成功だった。パパといっぱい植えて、騎士団の人も終わったら外へ出る。
「では水を入れるぞ」
パパが魔法で水をいっぱいにした。でも縁まで入ってない。
「縁まで入れないの?」
「魚が元気よく泳いだら、外へ飛び出してしまうんです。外に出たら死んでしまうでしょう? だから水の高さを低くします」
プルソンの説明に、なるほどと思った。
「えっと、ここから外は危ないよと教えてるんだね」
落ちたら死んじゃう。それはお魚にとって危なくて、外が分かるようにしたんだ! パパの腕の中から覗いた池は、水の中に森があるみたい。草の葉っぱがゆらゆら揺れた。
「ええ、よく出来ました」
「賢いぞ、カリス」
プルソンもパパも褒めて、騎士団の人も頭を撫でる。皆優しい。あ、池にお風呂のお魚を入れなくちゃ!
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