普通の難しさを教えてくれた君へ

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最初は戸惑った。
周りと違うというのは思っているより恐ろしい。人の少し道をはずれた者を見る目は喉元にナイフを突きつけられているかのように動けなくなるものだ。
だからといって普通が分からないのだから自分がしていることを修正しなければいけない。どうしたものかと頭を悩ませたどり着いたのは

LET'S 「観察」だった。

しばらくの間目立たないように過ごして周りの行動を観察する。自分が普通だと思っていることとの違いを見つけて修正する。
そうして周りに流れる普通を知ろうと思った。

その結果今ではごく普通の一般人となれたのだ。

だがそんな仮初で作られたような俺の毎日はたまにとても息苦しくなる。
子供の頃に押し込めて隠したホントの自分がきっとこれから先開けることのないであろう扉をこれでもかと叩いてくるのだ。

まるで「助けて」とでも言うように。



時は流れて俺大学生になった。俺は八乙女秀(20歳)
年々暑くなる夏の日差しに嫌気がさしながら次が空きコマだった俺は大学の食堂で課題をしながら時間を潰している。
「秀~!今日合コン行かね??急に人足りなくなってさァ~お願い!!」
大学で仲良くなった拓也が急に声をかけてきた。後ろからは同じく仲のいい廉も来ている。
「行かない。ごめん他当たって。」
「えぇ~。めっちゃ可愛い子来るよ??絶対後悔しないよ??」
「あんま興味ないよ。可愛い子とか。」
「いいじゃ~ん。たまにはさ?ね?ね?」
「もう諦めなよ拓也。秀はそういうの絶対来ないよ。」
突然の合コンの誘いに断りを入れる。いつもはここで引いてくれる拓也だが今日なかなか引かなそうだ。
見かねた廉が援護をくれるら、
「なんだよ廉~。それはそうだけどたまには行ってみたいじゃんかぁ秀と一緒に合コン。」
「まぁそれはそうかもだけどさ。」
「ほんとにつまんなかったら途中で抜けるの手伝うしさ?ダメかぁ?秀ぅ~!」
どうしても今回は引く気がないらしい。
拓也が必殺技と言わんばかりに目をきゅるんきゅるんにしてこっちを見てきた。その顔をされると上手く断れないのをこの男は分かりすぎている。

断りきれない自分に軽く溜息をつきながら
「抜ける時はガチで助けてくれよな。」
そう言って了承した。
ぱぁっと拓也の表情が明るくなりにっこにこの笑顔になったかと思うと
「じゃあまた帰りに迎えくるなぁ~!」
と言って自分の次の授業へと走って行った。

廉はと言うと次は俺と同じく空きらしく一緒に時間を潰すことになった。

「秀が合コンなんて初めてじゃない?大丈夫?」
「うん人生で初めてだよ。まぁ俺拓也のあのきゅるきゅる目の顔に弱いんだよなぁ何故か。」
廉の問いに苦笑いしながら答えるら、
「まぁ抜けたくなったら廉も助けてくれ。」
「あぁあれはわかってやってるよな。わかったよ。任せて!」
100%頼るであろうお願いに頼もしい返事が来たことにほっとした。

その後は廉2人話しながら課題を進めて授業の時間になったら解散し放課後まで過ごした。
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