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オルフェウスの魂の叫びのような告白も状況悪化の一旦にしかならず、更には絶対にあり得ない謎の噂まで飛び出し、拗れに拗れたこの状態に使用人たちは思った。
ーーこの王太子、何やったんだ?
と。
今までもオルフェウスとアリシアの言い合いや喧嘩は当たり前のように行われており、その度にいろいろ見聞きするが、周りはそれをレクレーション程度にしか認識していなかった。
本人たちの意識はともかく、側から見れば結局は両想いなのだ。
だから本人たちにすれば真剣な言い合いや喧嘩も単なるイチャイチャにしか見えないわけで…
しかも、いつも二人で頬を染めて、気まず気に、時に片言になりながら、また時には噛み噛みで、お互いの様子を伺うように言い合っては赤くなったり青くなったり、周りからすれば、一体何を見せられてるのかと思うことばかりである。
だからこのアリシアの不敬罪発言と何かを覚悟したような台詞に使用人たちは驚きしかなかった。
しかもオルフェウスの叫びとそれに対するアリシアの返しで未だに二人が現状維持なのも理解する。
ーーこのヘタレ、いよいよどうする気だよ?
と思った人間が何人いたことか…
既に王太子以前に男としても威厳も何もあったものではない。
そもそも、オルフェウスがアリシアを手に入れる為にしている努力は並大抵のものではなく、尊敬に値するほどだが、それ以前の問題で威厳を保てないのだ。
それだけの努力ができて何故肝心なことを本人に伝えることができないのか?
というのが周りの総意なのである。
そして、そんなオルフェウスの気持ちに一切気付かず、片想いよろしくに感情をジェットコースターにしているアリシアの鈍感さもまた周知の事実である。
そろそろお互いの気持ちにお互いが向き合って欲しいと思う面々であった。
そうすればこの問題は即解決するのだから。
ーーこの王太子、何やったんだ?
と。
今までもオルフェウスとアリシアの言い合いや喧嘩は当たり前のように行われており、その度にいろいろ見聞きするが、周りはそれをレクレーション程度にしか認識していなかった。
本人たちの意識はともかく、側から見れば結局は両想いなのだ。
だから本人たちにすれば真剣な言い合いや喧嘩も単なるイチャイチャにしか見えないわけで…
しかも、いつも二人で頬を染めて、気まず気に、時に片言になりながら、また時には噛み噛みで、お互いの様子を伺うように言い合っては赤くなったり青くなったり、周りからすれば、一体何を見せられてるのかと思うことばかりである。
だからこのアリシアの不敬罪発言と何かを覚悟したような台詞に使用人たちは驚きしかなかった。
しかもオルフェウスの叫びとそれに対するアリシアの返しで未だに二人が現状維持なのも理解する。
ーーこのヘタレ、いよいよどうする気だよ?
と思った人間が何人いたことか…
既に王太子以前に男としても威厳も何もあったものではない。
そもそも、オルフェウスがアリシアを手に入れる為にしている努力は並大抵のものではなく、尊敬に値するほどだが、それ以前の問題で威厳を保てないのだ。
それだけの努力ができて何故肝心なことを本人に伝えることができないのか?
というのが周りの総意なのである。
そして、そんなオルフェウスの気持ちに一切気付かず、片想いよろしくに感情をジェットコースターにしているアリシアの鈍感さもまた周知の事実である。
そろそろお互いの気持ちにお互いが向き合って欲しいと思う面々であった。
そうすればこの問題は即解決するのだから。
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