僕の番が怖すぎる。

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二章 あいつの存在が災厄

お前に俺の本当の【名】を教えておく。

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 ご覧頂きありがとうございます。
 ───────────

 
 
 さて、えらく恥ずかしい私と夫のエピソードを語ってきたが、
 あちらの世界で生きとし生けるものたち全てが
『神』から祝福という名で、呪いを受けていると話したかと思う。

《何故そんな事を?》

 それは、私も知りたいが『アレ』は本当に反則的チートなものが大嫌いで、
『皆が仲良く平等になる為の罰則祝福』だと言っていた。

《理解できんな。》

 あいつの行動についても言ったが、『神』のすることなんて理解なんか出来ないものだ。

『アレ』は鬼族の様に非常に頑強な肉体を持ち不老不死に近いものや、
 エルフ族の様な予知や過去視、テレパシー能力などを持つものたちを、激しく嫌って、とても強力な呪いをかけた。

 今から語る時点ではそれを知ることが出来なかったが、後々百合が死ぬまで悩まされることになった。

 その話とお待ちかねのあいつの、夫の本名についての話だ。

《オオ!!》
《どんなだろうな?》
《派手な赤毛とかって散々言われているからRedが無難か?》
《金と銀の目だからそのへんも捨てがたいな。》
青薔薇Blue Roseも可愛いと思うのよね?》
《シュテンは2メーター超えの男だぞ…男にも女にも見える中性的?な美形でもそれはないだろう。》

 (なんか期待値が高くて申し訳ないな…)


 ◇◇◇


 こいつの前でだけ、外向きの作らない素直な自分でいろとまで言われた。
 さっきから普段とは大違いに甘く、嬉しいことばかり言う。

 向き合い朱点シュテンに抱きしめられ、貫かれながら頭を撫でられる。

「ハハハ…お姫様、どこが善い?」

 愉しそうに笑い、僕を可愛がる。

 気持ちが良すぎてこいつに縋り、その背に爪を立てるが僕の痕はすぐに癒え消える。

 既に何度も僕のはらに精を出され、僕自身も精を出していて、色んなところがグズグズのドロドロになっている。
 恥ずかしいぱちゅっぱちゅっとした水音もする。

 僕に物凄く執着して、ヒトをやめさせるくらいの愛情を注ぐこいつは、本当に嬉しそうに愛おしそうに僕を抱く。

 そんなこいつに絆されて僕はついこんなことを呟いてしまう。

「…お前がここで、【イキ】で過ごす事で楽になるなら、
僕はずっとここに居ても構わない。」

 自分から申し出るのもなんだけれど、今のこいつを見たら楽にさせてやりたい。
 そう思った。

「親父は母上をそうしているが、まだヒトであるお前には些か辛い。」

 即座に返ってきたのは意外な言葉。
 すぐにでも了承して僕を監禁しそうだったが、こいつはそうではないようだ。

 だが、既にお義父様がしていたのか。
 お前は嫌っているけれど、結構似たもの親子だからお前もいつかはしそうだけれど。
  
「だが、お前が【至】れば俺も同じ事をする。
お前は俺と番になったのに、
未だ、母上の様に猛烈なΩメスの薫りを垂れ流している。」

 (ひとのことを公害みたいに言うなよ。)

 (そして、閨 に 監 禁 す る という予告をいただきました。)

 その言葉は僕の予想を裏切らない。

 こいつと番になり僕はこいつの匂いにしかもう惹かれないのに、何故か未だに男やαオス共を誘う匂いがするらしい。
 それもあり、あまり出歩かせたくないそうだ。

 こいつが僕の心臓にある【華】を強く吸う。

「あうぅっ!」

 予告なくされた急所への甘い攻撃に悶える。

「俺はお前に手を出すやつは、八つ裂きにしても足りない。
その魂まで喰うつもりだ。」

 その目は真剣でとても危ない。
 実際に実行できる力もあるから恐ろしいが、その愛にゾクゾクしながらも、心は嬉しいと悦んでしまう。
 
「僕もお前の【華】に痕をつけたい。」
「構わん、来い。」

 にこりと笑い、両手を大きく広げてから僕の頭を抱きそこに導く。

 振り返ってみても、こいつと僕のはじまりは本当に酷かった。


 いきなり誘拐するし、
 こいつの閨に連れ込まれて手籠めにされた。
 了承も得ずに勝手に番にした。
【血の伴侶】にする一方的な宣誓をする(どんな誓いかは知らないけれど)。
 孕ませようとしたし、実際に身籠った。
 兄弟を皆殺しにするあんな惨殺現場を見せて、
 その後はとんでもない給餌行動をして、それらを無理矢理食わせた。
 毎日毎日、物凄く執着して抱き潰すし、お前の血も吐くくらいまで飲ませるし、無理矢理にでも肉を食べさせる。


 おまけに勝手にヒト・・までやめさせた。


 挙げたらきりがないくらいの我儘で、自分勝手に色々するやつだけど…
 もう、僕はこいつに墜ちてしまったし、仕方がない。
 こいつの言った呪いなどについてもより詳しく聞かなくてはいけない。

 だけど…

「なぁ、朱点…
言っていた【呪い】などの話だけれど、このまま…抱き合ったままで聞くのはありか?」

 真剣な話をするには不適切過ぎるけれど…
 どうしてもこのぬくもりが、熱がもっと欲しくて仕方がない。

「俺のお姫様も随分エロく育ったものだ。俺は構わんが、辛くならないか?」

 少し呆れたような顔をする朱点。

 (お前がそうしたんだろうが!そういう風に育てたやつが言うな!!)

「別に…僕らは特に食物を必要としないし、お腹が空けばお互いを飲めば良いし、
前にも七日くらいは、本当に寝食を忘れて睦みあった事もあるだろう?」
 
 
 ◇◇◇ 



《あらあら…》
《え?!》
《嘘だろう?!》

 うん、本当にそれくらい平気だよ?

《いや、本当に?!マジなのか…》

 鬼族の性欲とかそういうのは他種族を凌駕する。
 中でもあいつはそんな鬼族でも、それは異常としか言いようがないものだった。

《今まで聞いた話でも結構な頻度でセックスばかりしていないか?》

 あいつにはそれの解消の為の後宮があったくらいだからな。
 哀れな事に最後は犯罪奴隷の処分場になっていたが…

《あー、そういえばリリィが嫌っていたあれか。》
《まぁ…、ハーレムや妾なんてのは普通は嫌がるよな。》


 ◇◇◇


 本当に僕はこいつに酔ってしまった。

 鬼族は愛に生きるものたちだ。
 αにしてもΩにしても愛しすぎ、そのものと一緒になりたい故に食べて・・・しまう。
 愛しすぎて相手を縛りたいから【】を与えてそばに置く。
 こいつは愛に生きてそれに狂っている。
 そして僕はそんなこいつの愛を心地よく思い、もっと欲しいと貪慾に強請っている。

 こいつに与えられた【華】が、先程からの愛の告白や抱かれたことにより、活性化して新たに咲いたものや、蕾も出来ている。
 それを見たらこんなふうに僕もこいつに何か痕をつけたくなった。

 デタラメで壊れた身体機能を持ったこいつは、
 血や肉を食べれば、体が半分くらい吹き飛んでも全然平気だ。
 実際にそういったことが折檻であって、つい先日も見たところだ。

 僕の項にある噛みあとや全身に咲く青薔薇。
 そんな消えないものをこいつにつけたい。

 まだ、【血の伴侶】の誓いにして縛るものは思いつかない。
 こいつと心中するそこまでの覚悟もできていない。

 代わりに、僕はこの間お義母様が教えてくれたものをすることにする。
 
「朱点…お前の首に【お手つき】しても良いか?」 


 ◇◇◇


【お手つき】っていうのはマーキングだよ。

 眷属にする予約や、伴侶にしたい希望があり、相手も受け入れてますという印だ。
 通常のものと違い、それほど強制力はない。
 鬼族は血気盛んなもので昔、酷い争いとかが起こったりしたそうで、義母が打開策として編み出した。

 ところでこれも空いたから、次のやつくれない?

《マリー、やっぱりペースが速いぞ!》
《…また暴れないように気をつけてみていないとな。》


 ◇◇◇

 僕の発言を受けて喜ぶかと思ったこいつの表情が暗くなる。
 少し落とした声で、慎重に言葉を選び話し始めた。

「それは嬉しい申し出だが、先に伝えるべき事がある。」
 
 さっきまでの笑みを無くして、金と銀の色違いの二つの瞳がじっと僕を見つめる。

 (なんだろう?
 こいつがこういう真剣な顔をすると色々と良くないことが多い。)

「今までお前に与えていた肉や魂あれらは、俺がこの間始末した、俺の兄や姉と似たようなものたちの果てか、
それらの影響を受け、魂すらも穢されたものだ。」

 (お前、そんなものを食わせていたのか?!
 どおりで時々、ほんとうに!物凄く!!不味いものがあると思ったよ!!!)

「俺は鬼族の、守護者…亜神として奴らを始末し、
彼方あちら』に戻れるものは導き、無理なものは喰らい、俺の中で浄化させている。」

 (だから食べると…そして他次元への道を開くとかまたまたデタラメな…以下略。)

「そして、ここからはまだお前に伝えることが叶わんが、俺の異常な食欲や性欲は呪いの影響と言っておこう。
今まで親父と母上に向かっていたものまで引き受ける事になった。
それだけだ。」

 (うーん…これが一番気になっているのだけれど、今は無理なのか…
 不味いけど、肉とか魂あれらをもっと食べて早く亜神になるしかないかなぁ。)
 

「末端は定期的に始末をしてもどんどん湧いてくる。
その【名】を呼ぶことで、お前に目をつけられたくはない…
呪いの影響は日に日に強まる。
だから、もしもの為に、お前に俺の本当の【名】を教えておく。
これで俺を縛れ。
いつかお前が【】返してくれる時には、
お前の本当の【名】で縛れ。」


「俺の本当の名は【アカ】だ。」


 える様になったから、何となく分かっていたけれど、それを許すなんて凄いな。
 魂の【名】で【縛】ったりしたら、僕はお前を殺すことも簡単に出来るのに。

 僕とこいつには考えるのも馬鹿らしいくらいの力の差がある。
 こいつに許されない限りはその名を呼ぶことは無理だ。
 魂を縛り、もしもの時は殺せとか…そんなことまで許すなんて怖ろしすぎる。
 こいつの愛は重すぎるし、大きすぎる。
 僕に命さえやるなんて簡単に言うなよ…

 僕がこいつに返せるものってなんだろう?

 地位も力もこいつはもう持っている。

 体は今も与えてる最中だ…

 そうだ、僕はまだ一度もこいつに愛を囁き返したことがない。
 素直になれない僕はいつもこいつから貰ってばかりだ。 
 それで好きだとか、愛してるとかを言えというのはずるいと分かっている。

 姉様にも言われた。
 よく話し合えと、伴侶と分かりあえと。
 こいつだって言ってくれた。

 だから…勇気を出して言ってみる。


「なぁ、一度しか…恥ずかしいから一度しか言わないけど。」

 滅多にしないことになりそうなので前置きする。

アカ、大好きだ。」

 この時点で既にとても恥ずかしくてこいつの顔を見れなくなる。
 でも、最後まで伝えなければ…今、この時を逃したらきっと言えなくなる。

「お前のそのド派手な朱い髪も。
皇の証の金色の二本の角も。
色違いの綺麗な金と銀の眼も。
綺麗な筋肉がついているその大きな体も…
奇跡みたいに美しい【青薔薇】も。
それから薫る薔薇の匂いも。
とんでもなく整いすぎた顔も。
低すぎず高すぎない声も。
吃驚するぐらい真っ直ぐな心も…
それから…でっかいちんちんも。
僕はみんなみんな纏めて、お前が大好きだから。」

 (それに教えてくれたお前のも…
 その優しい朱にも惹かれている。)

 (でも、これは僕だけの秘密だ。
 これまで知られたら僕は羞恥で死ねるかもしれないからな。)
 
 なんにしてもとても恥ずかしい告白を一気に言った。

 (あー…本当に恥ずかしい。)

 耐えきれなくなった僕は目を瞑り、俯く。
 そんな僕にこいつは先程から何度もくれている愛を返す。


「百合、俺のお姫様…俺は絶対にお前しか愛さないから。
この愛はお前だけのものだから。
俺とずっと仲良く暮らして欲しい。
そして俺の子を沢山産んでくれ、
それで皆でずっと仲良く暮らしていきたい。」
 

 いつもの様に優しい抑揚で語り、朱点は僕を抱きしめる。
 そしていつもみたいに優しく頭を撫でてきた。
 僕はすっかりこれが大好きになってしまった。

「うん。今のお腹のこの子も、これから産む僕らの子も、皆で一緒にずっと仲良くいよう。」

 (これが愛というものなのか僕にはまだよくわからない。
 でも、こいつと一緒にいたい。
 哀しい顔も、苦しい顔もして欲しくない。
 いつもみたいに、晴れた空みたいなにこにこした笑顔で僕の側にいて欲しい。) 

「じゃあ…お前から貰って、【お手つき】する。
同時に僕からお前に贈り物をする。」 

「うん?」

 (不思議そうな顔をしているな。
 多分、驚くと思う。)

 もう一つあげれるものを僕は与えることにした。

 既に色々な縛りを受けて抑圧された生活をおくるこいつに、縛るものは駄目だ。
【血の伴侶】は完全に結んでしまうと、それが破られたときにこいつが危ない。

 だからこいつの大好きな【】をあげることにした。

 首もとに噛みつき、血を貰う。


「…」


 (お前本当に痛覚とかおかしいよね?
 心臓の【華】から血を貰う時くらいしか、痛いとかそういったことないもんな。)
 
 手首を噛み切り、血を口に含む。
 血を唾液と混ぜ合わせて、
 口づける。
 唇の隙間から舌を割り入れ、こいつに僕の血を渡す。

 僕の血を飲み込んだのを見たら、

 こいつの額に手を翳し言祝ぐ


 ──百合の名のもとに【青】の名を与える。──

 中指の先をこいつの額に付け、【祝福】を与える。

 ──『テン』──

 
 僕のとった行動に驚いている様なこいつに、いたずらが成功したときのみたいな気持ちになり、笑いかけた。 

「お前の大好きな僕の色になる様に、僕はお前に【青】の名をあげた。
テン】だ。
それで【アカ】と【天】で大好きな僕の色だろう?
朱天シュテン
二人だけの時に呼ぶ、僕だけが呼ぶ名前だ。」

 (【天】は、お前のにこにこした笑顔みたいな晴れた空の色だ。
 初めて名付けなんてしたから不安だったけれど、お前も受け入れたみたいだし、良かった。
 嫌ならお前くらいになると簡単に拒否出来るから、不安だったんだ。)

 こいつの左首もとには小さな白い僕の【白百合】がある。
 お手つきの【華】も一輪だけ小さくこいつの左首もとに咲いた。
 

「…………………………」


 (お、こいつも吃驚しているな。)


「…………………………………………」


 (なんか固まったまま動かないけれど、大丈夫か?)


「俺の、俺のお姫様は…俺の嫁は最高だ。」

 
 朱点は綺麗な色違いの目から涙をぽろぽろと溢した。

「な、なんで泣くんだよ!」

 こいつの意味不明な状態に僕が驚く。
 泣き続けるこいつが口を開く。
 

「俺につけられた【名】は俺を抑えるための名だ。
アカ】を絞り【テン】にした。
それが俺の名だ。
今はそうではないとわかるが、昔は母上も父上も皆が俺を疎んでいると、そう思っていた。
だから、そんなふうに俺の事を考えてつけられた名は嬉しい。」


 こいつの口から出たあまりにも可哀相なその【名】の由来。
 未だに涙はぽろぽろと零れ、子供みたいに泣いている。

 (こいつは本当にずっと抑圧しかされてこなかったのか?
 もう少し、やり方があるんじゃ無いのか?
 何か理由があるにしてもこいつが本当に可哀想だ。
 そのことに怒りを覚えるが、義父母のする事を理解なんてできないものだ。
 僕に出来るのはこいつのそばにいる事くらいだ。)
 

「気に入ったならそれで良いよ。朱天。」


 僕はこいつにされたみたいに抱きしめ、
 こいつが泣き止むまで優しく頭を撫でていた。


 ◇◇◇


 僕と朱天が話し合い、本当に夫婦としてやっていくことを約束してから少し経った。

 お腹もかなり大きくなり、この子ももうすぐ産まれる。

 僕もあいつも楽しみにしている。
 

 だけど最近僕を悩ますものがある。

『後宮のものたちが全て、朱点様に平らげられた。』
みやこにとても恐ろしい鬼が現れ、人を攫い、犯し、食べる。』
『酒呑童子というものが暴れている。』

 そんな噂を聞くのだ。


 ◇◇◇


《シュテンの本名がVermilionとは…少し意外だな。》
《リリィが散々派手な色と言っていたから、RedScarletなどではないかと思っていた。》
flower【華】から取ってBlueも捨てがたかったわ!》
Orangeも外れたわね。》

 魂の色というのはそのものの本質を示すんだ。
 例えばあちらの【赤】は強い力を表して、フィジカル的な強さや、勇猛で激しい気性なんかもあるな。
 オレンジと言った君は惜しいね!あいつは【黄】の穏やかな気性も持っているから、本来ならおとなしくて優しいやつなんだよ。

《いや、大人しくて優しかったら、そこらへん歩いているやつを殺して喰わないからな…》
《ちょっとこのへんはマリーがズレているのか、オーガの価値観なのかわからないな。》

 因みに姉はスカーレットだったから、怒るとそれは凄かったね。
 義父母も【赤】が強く似たようなものだったよ。
 
《ならリリィはRedBlueのミックスか?》
Purpleはどんなだ?》
 
 それは…いま語っている話で判断してくれ。
 自分のことを説明するのは恥ずかしいから。  

《なんだか壮大なラブストーリーになってびっくりした。》
《リリィもシュテンにおちているわね!》

 そう?皆も結婚するまでに似たような経験があるだろう?
 私の場合は所謂、デキ婚だから後になっただけだ。

《シュテンの愛は凄い。》

 そうだよね。
 こいつはが死ぬまでずっとこんな感じだった。
 番に物凄く執着して愛を注ぐのはαという性別を持つ者たちの特徴だね。

《シュテンは本当にロマンチストで普段とのギャップに吃驚した。》

 そうなんだよ、あいつは普段の喋りが酷すぎて周りに誤解されまくっているからな…
 子どもたちですらあいつを誤解していた。

《オメガバースのヒートで番になったカップルにしたら、仲が良い方ではないかしら?》
《あら、それもシュテンが画策したらしいのよ。》

 まぁ…そのへんのことは散々文句を言ったからわかるだろうけれど、『ちちとははうえのきっかけは?』と子に聞かれて話せない出会いは良くなかったとだけ答えるよ。

 さて、次はとうとう百合の出産と『銀の君』になっていく話になるかな?

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