英雄よ、我が道を行け。

シンシン

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二章 四言目「童の純心獣に等し」

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  「えっ、はっ?どういうこと?死んだって、なんで?ていうかそういうことをなんでケロッというの?!気になるじゃん!!」
  「そんな大きい声で言わなくても聞こえるわよ。私もさっき畑の前を通ったときに偶然聞いたの。詳しく聞こうにもその人たちもなんでかは知らなくて、亡くなったっていうことだけ聞いたらしいの。」
  母さんは洗い物を済ませて、お茶菓子を持って僕の横に座った。
  「他の人にも聞いてみたけど、やっぱり亡くなったってことしか分からなかったわ。」
  なぜ死んだのか気になるが、さっきから考えていた疑問を言ってみた。
  「ねぇ、…ということは、一緒に住んでるっていう子供は今一人なの?」
  お母さんは図星をつかれたときのようにしゅんっとなった。
  「多分…他に家族がいるとは聞いていないし…」
  「!…じゃあ「それについて」…!」
  「それについて、村長と話合ってきたの。」
   やっぱり、自分も子供がいるからほっとけなかったんだな。
  「で、どうなったの?」
  「話合って、まずその子に会いに行ったほうがいいってことになったわ。だから、お父さんたちが今森に行く準備をしているの。」
   森に行く…またあの声の女の子に会えるかもしれない。いや、森の家の子にも会える!
  


  「…お母さん、僕も行っていい?」



「人間、志を立てるのに
          遅すぎるということはない。」

                       ボールドウィンより
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