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二章 七言目 「聞こえた囁きは」
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家の周りにあるのは小さいが底が見えず、水がたまっているのか怪しい井戸と最近作ったであろう少し小さめの畑。他は何もなく、ただ緑がおおいしげっているだけだった。
「こんなところに住めるのか?」
そう思うほど一人で住むには寂しげな場所だった。お父さんもそう思ったのだろう。皆に気付かれない程度だが密かに顔を歪めた。
「良くはないだろうとは思ってたがここまでとは・・・」
そう呟いたのは誰だったのか。しばらくの間重たい空気が流れた。
シンッ・・・・
「出て来ないな。」
「寝てるのかな。」
「そもそも生きてるのか。」
「音がしたから生きてはいる・・と思うが。」
「動物じゃないか?森の中だし。」
「でも・・・・・生き物いるのかな。」
たくさんの話し声の中で、やけに大きく聞こえた。皆が困っている中、村長の家の次男が前へ出た。このまま立っていても仕方がないと思ったのだろう。家の前で少し止まり、息を飲んで扉の方に向かって話した。
「村から来たものです。」
シンッ
「村でお父様がご臨終なさったと伺いました。その事で少しお話させていただけないでしょうか。」
シンッ・・・
「・・・・駄目か。勝手に扉を開けるのも申し訳ないから今日は村に帰「キィ・・」あっ。」
もう帰ろうかと話していたところで扉がゆっくりときしんだ音をたてて開いた。そこから扉にそえられた真っ白い指先が覗いていた。
「・・・・・・」
「・・・・・・・あの、」
「・・扉、開けなくてごめんなさい。追い出されるのかと思ったから。」
聞こえてきた声は葉がこすれる音だけで消えそうなくらい小さかった。村人たちには小さすぎて聞こえなかったみたいだが、僕と扉の一番近くにいた村長の家の次男、朋宇(トモイエ)にはかすかに聞こえた。
「こんにちは、扉を開けてくれてありがとう。俺たちは君を追い出したりしないよ。ただ話をしたいだけ。だから出てきてくれないかな。」
肩をすぼめたのか指先が少し震えた。しかし朋宇の声に安心したのか、慎重に壊れそうな扉の隙間をくぐって出てきた。
その姿はーー
「こんなところに住めるのか?」
そう思うほど一人で住むには寂しげな場所だった。お父さんもそう思ったのだろう。皆に気付かれない程度だが密かに顔を歪めた。
「良くはないだろうとは思ってたがここまでとは・・・」
そう呟いたのは誰だったのか。しばらくの間重たい空気が流れた。
シンッ・・・・
「出て来ないな。」
「寝てるのかな。」
「そもそも生きてるのか。」
「音がしたから生きてはいる・・と思うが。」
「動物じゃないか?森の中だし。」
「でも・・・・・生き物いるのかな。」
たくさんの話し声の中で、やけに大きく聞こえた。皆が困っている中、村長の家の次男が前へ出た。このまま立っていても仕方がないと思ったのだろう。家の前で少し止まり、息を飲んで扉の方に向かって話した。
「村から来たものです。」
シンッ
「村でお父様がご臨終なさったと伺いました。その事で少しお話させていただけないでしょうか。」
シンッ・・・
「・・・・駄目か。勝手に扉を開けるのも申し訳ないから今日は村に帰「キィ・・」あっ。」
もう帰ろうかと話していたところで扉がゆっくりときしんだ音をたてて開いた。そこから扉にそえられた真っ白い指先が覗いていた。
「・・・・・・」
「・・・・・・・あの、」
「・・扉、開けなくてごめんなさい。追い出されるのかと思ったから。」
聞こえてきた声は葉がこすれる音だけで消えそうなくらい小さかった。村人たちには小さすぎて聞こえなかったみたいだが、僕と扉の一番近くにいた村長の家の次男、朋宇(トモイエ)にはかすかに聞こえた。
「こんにちは、扉を開けてくれてありがとう。俺たちは君を追い出したりしないよ。ただ話をしたいだけ。だから出てきてくれないかな。」
肩をすぼめたのか指先が少し震えた。しかし朋宇の声に安心したのか、慎重に壊れそうな扉の隙間をくぐって出てきた。
その姿はーー
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お久しぶりです。
やっと読めることが出来ました。
いつも面白いお話を読めることが出来て嬉しいです。
いつもありがとうございます。
これからも精一杯頑張ります!
今回も面白かったです。
鳥だと言っていましたが、鳥ではなさそうですね…
次回が楽しみです。
絵、お上手ですね!
ありがとうございます。
前々から挿し絵を描こうと決めていましたが、皆さんのイメージを壊してしまわないか心配です。
あまり更新できませんがこれからもこの作品をよろしくお願いします。
何故気になるところで止まっちゃうのでしょう…
次回も楽しみです。