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第1章 オディオ王国編
第4話 危機管理と称号で気づかされた俺の不幸の件
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案内された個室で俺が初めにしたのはわかる範囲で盗聴器の類がないか【鑑定】での確認だ。
オディオ王国にはしばらくお世話になるけれども、俺は彼等を俺の味方とは思っていない。
案の定、『録音魔導機』というピンポン玉大の球体が部屋の中に2つ、調度品に溶け込むように隠されていた。
その一方で、部屋の周囲に監視をする人物は1人もいない。俺達を気遣ってということでいないということは極めて低いと考えている。
遠く離れた場所の様子を視ることができる【千里眼】の様なスキルの存在もあるかもしれないが、それを持っている者は国王達を含め、さっきの謁見の間にいた人々の中にはいなかった。
設置されていた『録音魔導機』の用途はボイスレコーダーと同じ。ただし、録音可能時間は丸1日途中停止後の録音再開は不可。防犯機能として、起動のための魔力を注いだ者しか録音内容を確認できない様になっている。
この『録音魔導機』を排除することも可能ではあるが、それはこちらがこの盗聴機に気づいていること、気づけること知られてしまう。これを設置した相手には出きる限り俺の情報は与えたくない。とりあえず、1日目は敢えてそのままにして様子見することにした。
明日、部屋をあけて戻ってきたときに真新しい『録音魔導機』に交換されているかどうかで対応方針を再検討することにした。
これまでを振り返って改めてこの国から早めに脱出する決意を固めた俺はベッドに腰掛けてステータスと置かれている状況の確認を始める。
おっとまずは【空間収納】でバックアップと業◯スーパーで買った食糧を収納してみるか。
LV2でも【空間収納】は十分使える。収納容量はコンテナ2つ分の大容量。時間経過設定を個別で可能。内訳も項目毎管理とまんまMMORPGのインベントリやアイテムボックス。しかも、今後のレベルアップで容量と機能拡張ありと素晴らしいアタリスキルだ。
スキル毎に最大レベルの設定が異なっている。まずレベル自体がないもの。続いて、最大レベル3、5、7,10となっている。【鑑定】は最大レベル7で、【空間収納】は最大レベルが10となっている。
とりあえず、本当に空間収納内の時間経過が違うのか、時間経過設定の有無の違いを冷やしたペットボトルジュースをそれぞれの収納枠に入れて実験。結果はこの部屋に戻ってきたときに確認する。
さて、さっきの国王と謁見した場所と魔方陣のある広間にいた全員に俺は気づかれない様、俺の目線の動きなど細心の注意払いながら【鑑定】をかけていた。
結果、【鑑定LV1】から【鑑定LV2】へ上昇。それから、幸い【鑑定】スキル持ちはこの城の中にはいないことがわかった。
しかし、【鑑定】と同様の効果を持つアイテムが存在しないとも限らないので油断はできない。
現時点で最も注意すべきは王女。彼女の保有スキルの中に【魅了LV3】という洗脳系スキルがあった。
【魅了】:能動性スキル:対象に好意を抱かせて、状態異常:魅了にするスキル。
魅了状態は5段階あり、軽度の1であれば持っていた悪感情が相殺され、2になると使用者に悪感情を抱かなくなる。最大の5になると使用者に思考を支配されるので大変危険。但し、魅了の効果は使用者の死亡及び時間経過で解除される。
やはりこの勇者勇敢は召喚した異世界人を洗脳して奴隷にするというアカン系異世界召喚にテンプレの1つだったようだ。俺の中で危機感が増した。
もっとも、王女様の関心は喜ぶべきか、悲しむべきか俺にはなく、駄メン達5人組みにあった。王女は俺にはこの【魅了】スキルを使わずに5人組全員に【魅了】を行使していた。あの5人組のなかで、おかんポジと思われるポニテ少女は王女の魅了付与の抵抗に成功して魅了状態を回避したようだが、他の面子は状態異常:魅了2になっていた。
興味深いのは王女が状態異常:魅了2になった者には再度魅了を使っていなかったことだ。
状態異常付与に成功した同一対象には連続行使に制限、もしくはクールタイムが発生するのかもしれない。
使われていないとはいえ、今後はどうなるかはわからないから、何かしら対策しないと危険だ。王女にあまり快く思われていないのなら、洗脳されてしまえば俺は捨て石にされるのはまず間違いないだろう。
このことを頭の片隅において、俺は再び自分のステータス画面を呼び出して眺める。
このステータス画面、開いているときは本人にしか見えない素敵仕様らしい。他人が見るには【鑑定】系スキルと同様の効果を持つアイテムが必要とステータスにあったヘルプ機能で確認した。
さっきはすぐに移動しなければならなかったから、称号の確認を後回しにした。
そして今、俺はそれを見て、目を疑った後、気を取り直して目薬をさし、称号の欄を再び目にした。そこには勇者のゆの字もなく、あったのは
称号:巻き込まれた異世界人
どうやら俺は関係者(勇者)じゃないのに現場に居合わせられたから一緒に拉致られたという不幸な被害者の役回りだったようだ。
オディオ王国にはしばらくお世話になるけれども、俺は彼等を俺の味方とは思っていない。
案の定、『録音魔導機』というピンポン玉大の球体が部屋の中に2つ、調度品に溶け込むように隠されていた。
その一方で、部屋の周囲に監視をする人物は1人もいない。俺達を気遣ってということでいないということは極めて低いと考えている。
遠く離れた場所の様子を視ることができる【千里眼】の様なスキルの存在もあるかもしれないが、それを持っている者は国王達を含め、さっきの謁見の間にいた人々の中にはいなかった。
設置されていた『録音魔導機』の用途はボイスレコーダーと同じ。ただし、録音可能時間は丸1日途中停止後の録音再開は不可。防犯機能として、起動のための魔力を注いだ者しか録音内容を確認できない様になっている。
この『録音魔導機』を排除することも可能ではあるが、それはこちらがこの盗聴機に気づいていること、気づけること知られてしまう。これを設置した相手には出きる限り俺の情報は与えたくない。とりあえず、1日目は敢えてそのままにして様子見することにした。
明日、部屋をあけて戻ってきたときに真新しい『録音魔導機』に交換されているかどうかで対応方針を再検討することにした。
これまでを振り返って改めてこの国から早めに脱出する決意を固めた俺はベッドに腰掛けてステータスと置かれている状況の確認を始める。
おっとまずは【空間収納】でバックアップと業◯スーパーで買った食糧を収納してみるか。
LV2でも【空間収納】は十分使える。収納容量はコンテナ2つ分の大容量。時間経過設定を個別で可能。内訳も項目毎管理とまんまMMORPGのインベントリやアイテムボックス。しかも、今後のレベルアップで容量と機能拡張ありと素晴らしいアタリスキルだ。
スキル毎に最大レベルの設定が異なっている。まずレベル自体がないもの。続いて、最大レベル3、5、7,10となっている。【鑑定】は最大レベル7で、【空間収納】は最大レベルが10となっている。
とりあえず、本当に空間収納内の時間経過が違うのか、時間経過設定の有無の違いを冷やしたペットボトルジュースをそれぞれの収納枠に入れて実験。結果はこの部屋に戻ってきたときに確認する。
さて、さっきの国王と謁見した場所と魔方陣のある広間にいた全員に俺は気づかれない様、俺の目線の動きなど細心の注意払いながら【鑑定】をかけていた。
結果、【鑑定LV1】から【鑑定LV2】へ上昇。それから、幸い【鑑定】スキル持ちはこの城の中にはいないことがわかった。
しかし、【鑑定】と同様の効果を持つアイテムが存在しないとも限らないので油断はできない。
現時点で最も注意すべきは王女。彼女の保有スキルの中に【魅了LV3】という洗脳系スキルがあった。
【魅了】:能動性スキル:対象に好意を抱かせて、状態異常:魅了にするスキル。
魅了状態は5段階あり、軽度の1であれば持っていた悪感情が相殺され、2になると使用者に悪感情を抱かなくなる。最大の5になると使用者に思考を支配されるので大変危険。但し、魅了の効果は使用者の死亡及び時間経過で解除される。
やはりこの勇者勇敢は召喚した異世界人を洗脳して奴隷にするというアカン系異世界召喚にテンプレの1つだったようだ。俺の中で危機感が増した。
もっとも、王女様の関心は喜ぶべきか、悲しむべきか俺にはなく、駄メン達5人組みにあった。王女は俺にはこの【魅了】スキルを使わずに5人組全員に【魅了】を行使していた。あの5人組のなかで、おかんポジと思われるポニテ少女は王女の魅了付与の抵抗に成功して魅了状態を回避したようだが、他の面子は状態異常:魅了2になっていた。
興味深いのは王女が状態異常:魅了2になった者には再度魅了を使っていなかったことだ。
状態異常付与に成功した同一対象には連続行使に制限、もしくはクールタイムが発生するのかもしれない。
使われていないとはいえ、今後はどうなるかはわからないから、何かしら対策しないと危険だ。王女にあまり快く思われていないのなら、洗脳されてしまえば俺は捨て石にされるのはまず間違いないだろう。
このことを頭の片隅において、俺は再び自分のステータス画面を呼び出して眺める。
このステータス画面、開いているときは本人にしか見えない素敵仕様らしい。他人が見るには【鑑定】系スキルと同様の効果を持つアイテムが必要とステータスにあったヘルプ機能で確認した。
さっきはすぐに移動しなければならなかったから、称号の確認を後回しにした。
そして今、俺はそれを見て、目を疑った後、気を取り直して目薬をさし、称号の欄を再び目にした。そこには勇者のゆの字もなく、あったのは
称号:巻き込まれた異世界人
どうやら俺は関係者(勇者)じゃないのに現場に居合わせられたから一緒に拉致られたという不幸な被害者の役回りだったようだ。
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