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第2章 自由連合同盟都市国家メルキオール 首都メルキオール編
第42話 俺が事情聴取を受けた後に、この世界で再会した主要穀物で宿屋の名物料理をアレンジした件
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冒険者ギルドから錬金術師ギルドに戻り、俺はすぐさまミーネさんの用意した万全の盗聴・防音対策がなされた錬金術部屋に受付さんに案内……もとい、連行された。
そして、そこでミーネさんへの報告と言うよりも事情聴取といった方が正しい尋問を受けた。カツ丼食いたい。
「……事情はわかった。さっき冒険者ギルド長から謝罪したいって連絡が来たけど、どうする?」
ミーネさんは笑顔だ。但し、その目は笑っていない。
「今は顔を合わせるつもりはありませんよ。向こうの対応が分からない以上、顔を合わせただけで謝罪したと言い張られるのは業腹です。それに今、顔合わせると安全の保障ができません」
飛鳥とクロエのおかげもあってモチベーションは普段よりも少しだけ低いかな?程度まで持ち直した。
しかし、それはそれ、これはこれ。あの場にすぐに場を収められる冒険者ギルド長が姿を現していればここまで俺の心証が損なわれることはなかった。
しかし、生憎と彼は最後まで姿を見せなかった。だから、彼に対する俺の心証は最悪だ。
「そうかい。実は今回の件は大事でね。夕方に冒険者ギルドの主犯とギルド長、そして、ギルド総長を交えて、今回の件について、審議が錬金術師ギルド開かれることになったんだよ。できたら、あんたらの中から誰か1人出て欲しいところなんだがね……」
なるほど、事実確認のために俺達3人の内1人が出席した方がいいのか。今回俺は冒険者ギルドへの抗議の意味も含めて不参加を貫く。そうなると、飛鳥とクロエの二択なんだが……。
「……優さん、私がその審議に出席します」
俺がお願いする前に飛鳥が立候補した。
「いいのか? クロエに任せるという選択肢もあるが?」
「大丈夫ですよ。クロエに任せるとなると、背が低く幼い見た目の所為で、発言を疑問視されてしまうかもしれません。私もまだギルド長の様な重役との打ち合わせの経験はありません。ですが、いつまでも優さんにお任せする訳にはいきませんし、今回は心強いミーネさんがいるから大丈夫ですよ」
そう言って、飛鳥は俺に眩しい笑顔を向けてきた。
『我としては悔しいが、ここはアスカに任せる。我の分も頼んだぞ、アスカ』
「ええ、任せてください」
クロエ無念そうにそう言ったのに飛鳥が応えた。
「ふんっ、それで結局どうするんだい、色男?」
ミーネさんがなぜか不機嫌そうにした上で、茶化して尋ねてきた。
「飛鳥に任せます。十分な物的証拠もありますから、向こうの有責を確定できると思います」
「あんたが壊されたポーションの残骸のことかい? それじゃシラを切られておしまいだよ」
ミーネさんが怪訝そうに俺の言葉を否定する。流石にこの世界ではコレの発想には普通は行き着かないよなと俺は内心で苦笑いした。
「違います。音と映像を保存して、自由に再生できるこの魔導具で一部始終を撮影してあります」
そう言って俺は身につけていた超小型カメラを見せた。
向こうの世界の電子機器と言っても理解してもらえるか怪しいので、飛鳥と相談して、俺達のMyPhoneなどは魔導具で押し通すことにしている。
なんで超小型カメラを俺が持っているかというと、有○の戦場でレイヤーの人気キャラのコスプレを保存するためだった。既にデータ移行作業は完了しており、当日の戦果は俺のモバイルノートPCのパスワード付き専用フォルダと外付けハードディスクドライブに保存してある。
誤解がないように念のため言っておくが、撮影内容に18禁仕様のキワドイものは皆無だ。
閑話休題、俺は論より証拠とばかりにカメラから撮影していた動画をMyPhoneに保存している。そのMyPhoneをハンディプロジェクターと接続して、問題の動画を確認再生……音声、画質ともに問題なしだ。ついでに俺は壊されたポーションの残骸と足形がついて歪んだ納品箱を出した。
「これで問題ないですね?」
「……ああ、そうだな。それで、ユウ、あんたはどうするんだい?」
案の定フリーズしていたミーネさんに問いかけてフリーズを解除したら、この後の俺の行動について言及された。
「飛鳥にこの動画の再生方法を教えて、一仕事してから今日はもう宿に戻りますよ。一昨日から厨房を使わせてもらう約束をしているので、冒険者ギルド長達との遭遇を避けるため、裏口から帰らせてもらいます」
「そうかい、あたしは審議に必要な書類を用意する。ユウはこの部屋はこのまま使っていい。アスカ、準備が終わったら、あたしの執務室に来な」
「はい、分かりました」
飛鳥の返事を聞いて、ミーネさんは錬金術部屋を出て行った。
そして、俺は飛鳥のMyPhoneにモバイルPCを介して問題の動画データを転送し、動画の再生方法と教えた。
それから俺は錬金術師ギルドに入会したときに渡されたギルド規則で更生のための再教育がないことに疑問を感じ、いくつかの意見を飛鳥に審議のときにギルド総長達に伝えるようお願いした。
その後、俺と飛鳥、クロエの3人でキロ単位で砂糖を吐き出せるイチャコラ空間が形成されたので割愛する。
この異世界に来る以前の俺だったら、その光景を見て敢えて言うだろう、「リア○爆ぜろ!」と。
■
「くっくっくっく、ふっはっはっはっは……はぁああっはあっはあっはあっはあ!『ええい、やかましい!』ぶべしッ」
俺は抑えきれなくなった高笑いをクロエの取り出したハリセンによってスパーンといい音を立てて、強制終了させられた。いい音が大きく鳴ったが、俺の受けたダメージは皆無だ。
俺は錬金術師ギルドである一仕事を終えた後、宿木亭に戻って約束どおり厨房を借りた。借りる約束ついでに寸胴鍋2つ分の宿木亭名物のカレールーも前金払って作ってもらっていたのだ。
本来ならば、スパイスの調合から挑戦したいところだが、流石に時間が捻出できなかったので、今回は見送ることにした。
そして、肝心要のお米様だが、昨日、メルキオールの食品市場を探し回ったが、影も形も見つからなかったという惨敗結果だった。
しかし、まさか、もしかして、あの異世界テンプレパターンかと思い、現場に行くと、あった。しかも、大量に。ただし、精米されずに家畜の飼料として。
俺は速攻でお米様を100kgを購入・確保して、宿木亭ですぐに試食したかったので、その日の【想技創造】のストックでスキル【精米】を創った。
お米様を無事確保し終えたときには既にとっぷりと日が暮れてしまっていたので、精米機の製作交渉を鍛冶場にすることができなかった。鍛冶師共は既にアフターファイブで酒場に出撃した後だったのだ。
ならば、【異世界電子通販】を使えばいいと思うかもしれないが、生憎まだ家電を購入できるレベルに達していない。お米様も【異世界電子通販】だと一番安い値段でも10Kg金貨1枚とありえない値段設定になっていたので、断腸の思いで諦めた。
【精米】で白米を得たけれども、宿の部屋では調理禁止だったので、とりあえず、お米様100kg全てを精米して【空間収納】の時間停止設定枠に保存した。そうして、厨房を借りる今日という日を待ったのだ。
■
今回炊飯するのに使うのは圧力鍋。元の世界では美味しく炊ける電気炊飯器が売られているのだが、前述の通り、まだ【異世界電子通販】では家電は買えない。いつの日にかと希望を胸に秘めて俺はお米を5合研いで水を適量入れて、蓋をして鍋を火にかける。
「始めちょろちょろ、なかぱっぱ、赤ちゃん泣いても蓋とるなだ」
『ご主人なんじゃそれは?』
「俺が教わった炊飯のコツだ」
そう言って俺は圧力鍋をまず強火で中の水を沸騰させる。水が沸騰したら弱火にして熱すること5分。
今回用意した圧力鍋は圧を選べないものだから少し長めの4分火にかけた。
クロエには絶対に鍋に近寄らない様厳命した。圧が残っている状態で鍋を開けると危険だからだ。
圧が抜ける間に俺はトッピングの揚げ物類を量産していく。豚カツならぬオークカツ、海老は普通に市場にあったのでエビフライ。ベーコン、ウィンナー、コロッケ、から揚げ。どんどん量産して【空間収納】に保管していく。
ようやく圧が抜けたので、天地返しをして再び蒸らす。加圧し過ぎると炊けた米は灰色になるのだが、今回は真っ白だった。
クロエにはキャベツの千切りとおろし金で林檎と桃の摩り下ろしを頼んでいた。
そして、お米を研いでから30分。遂に、異世界で炊きたてご飯でのカレーライスが実現した。
まずはこの宿木亭のカレールーをそのまま味見のためにお皿に盛った少量のライスにかける。涎が口から溢れる寸前の乙女が絶対にしてはいけない凄まじい形相のクロエにも同じものを用意。スプーンも渡した。
更に、厨房を貸してくれるために食堂を休業してくれた宿木亭の夫妻もゲストとして呼んで、同じ味見分量のカレーライスを用意した。ちなみに旦那の方が厨房で料理を担当している料理長だ。
いざ、実食!……はっ!? 気がついたら目の前の皿に載っていたカレーライスが消えていた!?
『すまぬご主人、もう一度、たもう』
「私もいただいていいかしら?」
「すまないが、俺も頼む」
クロエと女将さん、料理長が異口同音にそう言ってきたので、再び俺も最早味見でなくなっているが、再び少量のカレーライスを用意した。
そして、再び少しの意識の空白の後に空の皿が目の前にあった。しかし、舌に残っているスパイスの辛さによる痛みから確かに俺は宿木亭のカレーライスを食べたことを実感し、戦慄した。
そして、そこでミーネさんへの報告と言うよりも事情聴取といった方が正しい尋問を受けた。カツ丼食いたい。
「……事情はわかった。さっき冒険者ギルド長から謝罪したいって連絡が来たけど、どうする?」
ミーネさんは笑顔だ。但し、その目は笑っていない。
「今は顔を合わせるつもりはありませんよ。向こうの対応が分からない以上、顔を合わせただけで謝罪したと言い張られるのは業腹です。それに今、顔合わせると安全の保障ができません」
飛鳥とクロエのおかげもあってモチベーションは普段よりも少しだけ低いかな?程度まで持ち直した。
しかし、それはそれ、これはこれ。あの場にすぐに場を収められる冒険者ギルド長が姿を現していればここまで俺の心証が損なわれることはなかった。
しかし、生憎と彼は最後まで姿を見せなかった。だから、彼に対する俺の心証は最悪だ。
「そうかい。実は今回の件は大事でね。夕方に冒険者ギルドの主犯とギルド長、そして、ギルド総長を交えて、今回の件について、審議が錬金術師ギルド開かれることになったんだよ。できたら、あんたらの中から誰か1人出て欲しいところなんだがね……」
なるほど、事実確認のために俺達3人の内1人が出席した方がいいのか。今回俺は冒険者ギルドへの抗議の意味も含めて不参加を貫く。そうなると、飛鳥とクロエの二択なんだが……。
「……優さん、私がその審議に出席します」
俺がお願いする前に飛鳥が立候補した。
「いいのか? クロエに任せるという選択肢もあるが?」
「大丈夫ですよ。クロエに任せるとなると、背が低く幼い見た目の所為で、発言を疑問視されてしまうかもしれません。私もまだギルド長の様な重役との打ち合わせの経験はありません。ですが、いつまでも優さんにお任せする訳にはいきませんし、今回は心強いミーネさんがいるから大丈夫ですよ」
そう言って、飛鳥は俺に眩しい笑顔を向けてきた。
『我としては悔しいが、ここはアスカに任せる。我の分も頼んだぞ、アスカ』
「ええ、任せてください」
クロエ無念そうにそう言ったのに飛鳥が応えた。
「ふんっ、それで結局どうするんだい、色男?」
ミーネさんがなぜか不機嫌そうにした上で、茶化して尋ねてきた。
「飛鳥に任せます。十分な物的証拠もありますから、向こうの有責を確定できると思います」
「あんたが壊されたポーションの残骸のことかい? それじゃシラを切られておしまいだよ」
ミーネさんが怪訝そうに俺の言葉を否定する。流石にこの世界ではコレの発想には普通は行き着かないよなと俺は内心で苦笑いした。
「違います。音と映像を保存して、自由に再生できるこの魔導具で一部始終を撮影してあります」
そう言って俺は身につけていた超小型カメラを見せた。
向こうの世界の電子機器と言っても理解してもらえるか怪しいので、飛鳥と相談して、俺達のMyPhoneなどは魔導具で押し通すことにしている。
なんで超小型カメラを俺が持っているかというと、有○の戦場でレイヤーの人気キャラのコスプレを保存するためだった。既にデータ移行作業は完了しており、当日の戦果は俺のモバイルノートPCのパスワード付き専用フォルダと外付けハードディスクドライブに保存してある。
誤解がないように念のため言っておくが、撮影内容に18禁仕様のキワドイものは皆無だ。
閑話休題、俺は論より証拠とばかりにカメラから撮影していた動画をMyPhoneに保存している。そのMyPhoneをハンディプロジェクターと接続して、問題の動画を確認再生……音声、画質ともに問題なしだ。ついでに俺は壊されたポーションの残骸と足形がついて歪んだ納品箱を出した。
「これで問題ないですね?」
「……ああ、そうだな。それで、ユウ、あんたはどうするんだい?」
案の定フリーズしていたミーネさんに問いかけてフリーズを解除したら、この後の俺の行動について言及された。
「飛鳥にこの動画の再生方法を教えて、一仕事してから今日はもう宿に戻りますよ。一昨日から厨房を使わせてもらう約束をしているので、冒険者ギルド長達との遭遇を避けるため、裏口から帰らせてもらいます」
「そうかい、あたしは審議に必要な書類を用意する。ユウはこの部屋はこのまま使っていい。アスカ、準備が終わったら、あたしの執務室に来な」
「はい、分かりました」
飛鳥の返事を聞いて、ミーネさんは錬金術部屋を出て行った。
そして、俺は飛鳥のMyPhoneにモバイルPCを介して問題の動画データを転送し、動画の再生方法と教えた。
それから俺は錬金術師ギルドに入会したときに渡されたギルド規則で更生のための再教育がないことに疑問を感じ、いくつかの意見を飛鳥に審議のときにギルド総長達に伝えるようお願いした。
その後、俺と飛鳥、クロエの3人でキロ単位で砂糖を吐き出せるイチャコラ空間が形成されたので割愛する。
この異世界に来る以前の俺だったら、その光景を見て敢えて言うだろう、「リア○爆ぜろ!」と。
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「くっくっくっく、ふっはっはっはっは……はぁああっはあっはあっはあっはあ!『ええい、やかましい!』ぶべしッ」
俺は抑えきれなくなった高笑いをクロエの取り出したハリセンによってスパーンといい音を立てて、強制終了させられた。いい音が大きく鳴ったが、俺の受けたダメージは皆無だ。
俺は錬金術師ギルドである一仕事を終えた後、宿木亭に戻って約束どおり厨房を借りた。借りる約束ついでに寸胴鍋2つ分の宿木亭名物のカレールーも前金払って作ってもらっていたのだ。
本来ならば、スパイスの調合から挑戦したいところだが、流石に時間が捻出できなかったので、今回は見送ることにした。
そして、肝心要のお米様だが、昨日、メルキオールの食品市場を探し回ったが、影も形も見つからなかったという惨敗結果だった。
しかし、まさか、もしかして、あの異世界テンプレパターンかと思い、現場に行くと、あった。しかも、大量に。ただし、精米されずに家畜の飼料として。
俺は速攻でお米様を100kgを購入・確保して、宿木亭ですぐに試食したかったので、その日の【想技創造】のストックでスキル【精米】を創った。
お米様を無事確保し終えたときには既にとっぷりと日が暮れてしまっていたので、精米機の製作交渉を鍛冶場にすることができなかった。鍛冶師共は既にアフターファイブで酒場に出撃した後だったのだ。
ならば、【異世界電子通販】を使えばいいと思うかもしれないが、生憎まだ家電を購入できるレベルに達していない。お米様も【異世界電子通販】だと一番安い値段でも10Kg金貨1枚とありえない値段設定になっていたので、断腸の思いで諦めた。
【精米】で白米を得たけれども、宿の部屋では調理禁止だったので、とりあえず、お米様100kg全てを精米して【空間収納】の時間停止設定枠に保存した。そうして、厨房を借りる今日という日を待ったのだ。
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今回炊飯するのに使うのは圧力鍋。元の世界では美味しく炊ける電気炊飯器が売られているのだが、前述の通り、まだ【異世界電子通販】では家電は買えない。いつの日にかと希望を胸に秘めて俺はお米を5合研いで水を適量入れて、蓋をして鍋を火にかける。
「始めちょろちょろ、なかぱっぱ、赤ちゃん泣いても蓋とるなだ」
『ご主人なんじゃそれは?』
「俺が教わった炊飯のコツだ」
そう言って俺は圧力鍋をまず強火で中の水を沸騰させる。水が沸騰したら弱火にして熱すること5分。
今回用意した圧力鍋は圧を選べないものだから少し長めの4分火にかけた。
クロエには絶対に鍋に近寄らない様厳命した。圧が残っている状態で鍋を開けると危険だからだ。
圧が抜ける間に俺はトッピングの揚げ物類を量産していく。豚カツならぬオークカツ、海老は普通に市場にあったのでエビフライ。ベーコン、ウィンナー、コロッケ、から揚げ。どんどん量産して【空間収納】に保管していく。
ようやく圧が抜けたので、天地返しをして再び蒸らす。加圧し過ぎると炊けた米は灰色になるのだが、今回は真っ白だった。
クロエにはキャベツの千切りとおろし金で林檎と桃の摩り下ろしを頼んでいた。
そして、お米を研いでから30分。遂に、異世界で炊きたてご飯でのカレーライスが実現した。
まずはこの宿木亭のカレールーをそのまま味見のためにお皿に盛った少量のライスにかける。涎が口から溢れる寸前の乙女が絶対にしてはいけない凄まじい形相のクロエにも同じものを用意。スプーンも渡した。
更に、厨房を貸してくれるために食堂を休業してくれた宿木亭の夫妻もゲストとして呼んで、同じ味見分量のカレーライスを用意した。ちなみに旦那の方が厨房で料理を担当している料理長だ。
いざ、実食!……はっ!? 気がついたら目の前の皿に載っていたカレーライスが消えていた!?
『すまぬご主人、もう一度、たもう』
「私もいただいていいかしら?」
「すまないが、俺も頼む」
クロエと女将さん、料理長が異口同音にそう言ってきたので、再び俺も最早味見でなくなっているが、再び少量のカレーライスを用意した。
そして、再び少しの意識の空白の後に空の皿が目の前にあった。しかし、舌に残っているスパイスの辛さによる痛みから確かに俺は宿木亭のカレーライスを食べたことを実感し、戦慄した。
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