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第3章 自由連合同盟都市国家メルキオール 地方城塞都市カイロス編
第63話 誰もが思いつくはずなのになぜかやらない訓練方法を俺がこの世界で実践する件
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自由同盟都市国家メルキオールの首脳であるヘリオスさんから指名依頼を受け、諸々の準備を終えて、俺達は同国の首都であるメルキオールを出発した。
「なに? 山脈に行く? あたい達も連れて行ってくれ! あそこは鉱石の宝庫なんだ。旦那等のおかげでいい武器のアイディアが湧いてきているんだが、肝心の鉱石が心もとないから自前で発掘したい」
「あの山の樹木には市場で扱っていないものもありますので、私も同行させてください」
そう言って、仲間になってほとんど間もない専属鍛冶職人夫妻の同行も決定。
今回はヘリオスさんはお忍びということなので、旅行鞄1つで使用人はなし。
自分のことは自分できると言って、徹底して誰も連れてこなかったのだ。
まぁ、うちには完璧なメイド長であるベルとなんちゃってが付くが仕事ぶりは確かなクロエがいるから問題あるまい。
通常の馬ではケイロンの速度に追いつけない上に、休みを挟む必要が出てくる。
その上、管理コストの負担が大きい。それを省くことも考えて、今回ヘリオスさんは自前の馬車を使わないことを選択した。
そして、今回ケイロンが牽く箱馬車も当然、バージョンアップしている。
横幅こそ、既存馬車と同じであるが、縦長で2階建て。乗員18名で座席は全席進行方向を向いているリクライニングシート。
トイレとキッチン、ダイニングテーブルは頑張った。流石に今回普通の風呂は無理だった。しかし、努力と根性で魔石式シャワールームを付けた。
利便性を追求した完全にキャンピングトレーラーになったが、いいものができた。利便性の追求は更に続く。
この箱馬車トレーラーを初めてみたとき、流石のヘリオスさんも固まった。
■
既にメルキオールを出て、2日が経った。
初めての遠出ということで、俺達は俺が以前から計画していた訓練を始めている。それは、
「走り続けるために体力と疲労を回復する【回復魔術】を活用するなんて、誰もが思いつくはずのにやらないことを本当によくやるもんだね」
箱馬車に乗ったヘリオスさんが感心して言う。
俺達は移動で箱馬車に乗らずに運動しやすい服装で走って馬車を追いかけている。
初めはこの訓練は今回ではなく、別の機会を想定していた。しかし、早く着き過ぎるのも問題であると、話し合いの際にヘリオスさんから意見が挙がったので実施することにした。
そもそもヘリオスさんに連絡が来てから準備をして出発して、目的地までの到着は通常の馬車の速度であれば片道3週間。
ケイロンの最高速度であればその1/3まで短縮できるが、それをすると、変な勘繰りを周囲にされていらぬ警戒をもたれるとのことだ。
早く着いても誤差は3~4日短縮が限度ということで、速度を落すにしても時間がもったいないと思った俺は訓練計画を話し合いの時に試験的に実施したいことを話し、皆に了解を得た。
元々、俺と飛鳥、クロエは体力づくりの日課として早朝のメルキオール市内をジョギングしている。
俺は元の世界ではやっていなかったのだが、飛鳥の提案に触発されて一緒に続けている。そこに下心がないとは言わない。
ベルが加わってからは彼女も俺達に同行するようになった。
「大丈夫ですかヴァルカ。はい、水分補給をしてください」
「ああ、ありがとう。悔しいが、あたいが今日も最初にダウンか」
「それでも昨日よりも走っている距離が伸びていますよ」
「ああ、実際に結果が出ているのが、分かるのは嬉しいが、あたいは……休むわ……」
ヘファイスさんの慰めに応えて、箱馬車内に回収されたヴァルカさんは極度の疲労で箱馬車内に設置されているベッドで気絶する様に眠りに着いた。
【回復魔術】での回復もゲームの様に無制限とはいかず、回復には個人差による限度があった。
今回はヴァルカさんが訓練に参加することを決めたので、ありがたいことにヘファイスさんが介護サポートを引き受けてしてくれた。
途中で体力切れを起こした人を俺もしくはクロエが回収して箱馬車で休ませる。その人達の水分補給などのサポートだ。
水分補給に関しても俺は自重していない。【異世界電子通販】で「粉末ポカ○」と「アル○スの天然水」、「食塩」を絶妙な配分で調合して造った「塩ポ○リ」で失ったミネラルと水分などを補給している。
道中の外敵警戒はケイロンの【索敵】があるので不意打ちはない。襲撃があってもケイロンが瞬殺してくれるので、俺達は安心して走ることに専念できる。
目的地までのいくつかの中継地点まで走り、整理体操と柔軟体操をして、食事と休憩を行い、2回目の食事後その日は就寝する非常に健康的な計画になっている。
ちなみに3日目は完全休息日で、ストレッチなどはするけれども、過度の運動はしない。翌日からまた走り続ける。
下地がある俺達でもそれなりにキツイ。初日では最初の中継地点に到着する前にベルがダウン。初日最終日では飛鳥があと少しというところでダウンした。
最後まで走破できたのは俺とクロエだ。
闇黒魔竜であるクロエがスタミナが一番あるのは言わずもがなだ。
非戦闘職である俺が戦闘職である飛鳥よりも走り続けられたのは、クロノエクソスの血を偶然とはいえ、飲んでしまい、体質が変化したからに他ならない。
だから、昨日、ダウンしたベルは箱馬車まで、飛鳥は中継地点まで俺が負ぶって運んだ。
走りやすい格好ということで女性陣の格好はTシャツにスパッツ姿だ。
下着はスポーツブラを着用しているのが、不可抗力で汗で透けて見えた。不可抗力だぞ。
嫁達は全員立派なものを持っているから、走る度に盛大に揺れているので、邪魔そうではあった。
……動きに上下の無駄がある可能性があったので、地面を蹴って斜め横に跳ぶ様ストライド走法を試してもらったら幾分改善した様だった。
「すいません、優さん」
とはいえ、根本的なスタミナ問題は別。流石の飛鳥も本日最後の中継地点前のあと少しの所でダウンしてしまったので、俺がまた負ぶっている。
昨日の疲労が完全に抜けていなかったから仕方ないといえば仕方ない。
既に俺は飛鳥がダウンしたときに水分補給用の「塩ポ○リ」を【空間収納】から出して、彼女に飲ませている。
飛鳥と密着したことで彼女の桜の花に近い匂いで頭がクラッときたが、なんとか耐え凌ぐ。
「俺が言えた義理ではないけれども、飛鳥は自分で抱え込み過ぎなところがあるから、もっと、俺達を頼ってくれていい。それにここは謝られるよりも、『ありがとう』と言ってもらったほうが俺は嬉しい」
「すいま、……ありがとうございます」
「おう。飛鳥は我が儘を言うことがなさ過ぎる。この点に関してはクロエを少しだけ、本当に、少しだけ見習った方がいいぞ。クロエはなにかと【異世界電子通販】でお菓子を欲しがる度に『たもう』、『たもう』だからな」
と俺は苦笑する。飛鳥も小声で笑ったのが聞こえた。
「……では失礼します」
そう消え入りそうな声で言って、飛鳥は俺に抱きつく力を強めてより俺に密着してきた。
「あの、飛鳥さん当たっているのですが?」
飛鳥の匂いが強まって、彼女の立派に育っている2つの果実が俺の背中の服越しで、潰れて密着している感触が伝わってくる。
「当てているのですが、お嫌ですか?」
そう言って、顔は見えないがおそらく耳まで赤くなっているだろう飛鳥の顔が思い浮かぶ。
あざとい! だが、それがいい!!
「いえ、ありがとうございます!」
俺はそう飛鳥に返して、ケイロン達が待つ中継地点まで駆け抜けた。
「なに? 山脈に行く? あたい達も連れて行ってくれ! あそこは鉱石の宝庫なんだ。旦那等のおかげでいい武器のアイディアが湧いてきているんだが、肝心の鉱石が心もとないから自前で発掘したい」
「あの山の樹木には市場で扱っていないものもありますので、私も同行させてください」
そう言って、仲間になってほとんど間もない専属鍛冶職人夫妻の同行も決定。
今回はヘリオスさんはお忍びということなので、旅行鞄1つで使用人はなし。
自分のことは自分できると言って、徹底して誰も連れてこなかったのだ。
まぁ、うちには完璧なメイド長であるベルとなんちゃってが付くが仕事ぶりは確かなクロエがいるから問題あるまい。
通常の馬ではケイロンの速度に追いつけない上に、休みを挟む必要が出てくる。
その上、管理コストの負担が大きい。それを省くことも考えて、今回ヘリオスさんは自前の馬車を使わないことを選択した。
そして、今回ケイロンが牽く箱馬車も当然、バージョンアップしている。
横幅こそ、既存馬車と同じであるが、縦長で2階建て。乗員18名で座席は全席進行方向を向いているリクライニングシート。
トイレとキッチン、ダイニングテーブルは頑張った。流石に今回普通の風呂は無理だった。しかし、努力と根性で魔石式シャワールームを付けた。
利便性を追求した完全にキャンピングトレーラーになったが、いいものができた。利便性の追求は更に続く。
この箱馬車トレーラーを初めてみたとき、流石のヘリオスさんも固まった。
■
既にメルキオールを出て、2日が経った。
初めての遠出ということで、俺達は俺が以前から計画していた訓練を始めている。それは、
「走り続けるために体力と疲労を回復する【回復魔術】を活用するなんて、誰もが思いつくはずのにやらないことを本当によくやるもんだね」
箱馬車に乗ったヘリオスさんが感心して言う。
俺達は移動で箱馬車に乗らずに運動しやすい服装で走って馬車を追いかけている。
初めはこの訓練は今回ではなく、別の機会を想定していた。しかし、早く着き過ぎるのも問題であると、話し合いの際にヘリオスさんから意見が挙がったので実施することにした。
そもそもヘリオスさんに連絡が来てから準備をして出発して、目的地までの到着は通常の馬車の速度であれば片道3週間。
ケイロンの最高速度であればその1/3まで短縮できるが、それをすると、変な勘繰りを周囲にされていらぬ警戒をもたれるとのことだ。
早く着いても誤差は3~4日短縮が限度ということで、速度を落すにしても時間がもったいないと思った俺は訓練計画を話し合いの時に試験的に実施したいことを話し、皆に了解を得た。
元々、俺と飛鳥、クロエは体力づくりの日課として早朝のメルキオール市内をジョギングしている。
俺は元の世界ではやっていなかったのだが、飛鳥の提案に触発されて一緒に続けている。そこに下心がないとは言わない。
ベルが加わってからは彼女も俺達に同行するようになった。
「大丈夫ですかヴァルカ。はい、水分補給をしてください」
「ああ、ありがとう。悔しいが、あたいが今日も最初にダウンか」
「それでも昨日よりも走っている距離が伸びていますよ」
「ああ、実際に結果が出ているのが、分かるのは嬉しいが、あたいは……休むわ……」
ヘファイスさんの慰めに応えて、箱馬車内に回収されたヴァルカさんは極度の疲労で箱馬車内に設置されているベッドで気絶する様に眠りに着いた。
【回復魔術】での回復もゲームの様に無制限とはいかず、回復には個人差による限度があった。
今回はヴァルカさんが訓練に参加することを決めたので、ありがたいことにヘファイスさんが介護サポートを引き受けてしてくれた。
途中で体力切れを起こした人を俺もしくはクロエが回収して箱馬車で休ませる。その人達の水分補給などのサポートだ。
水分補給に関しても俺は自重していない。【異世界電子通販】で「粉末ポカ○」と「アル○スの天然水」、「食塩」を絶妙な配分で調合して造った「塩ポ○リ」で失ったミネラルと水分などを補給している。
道中の外敵警戒はケイロンの【索敵】があるので不意打ちはない。襲撃があってもケイロンが瞬殺してくれるので、俺達は安心して走ることに専念できる。
目的地までのいくつかの中継地点まで走り、整理体操と柔軟体操をして、食事と休憩を行い、2回目の食事後その日は就寝する非常に健康的な計画になっている。
ちなみに3日目は完全休息日で、ストレッチなどはするけれども、過度の運動はしない。翌日からまた走り続ける。
下地がある俺達でもそれなりにキツイ。初日では最初の中継地点に到着する前にベルがダウン。初日最終日では飛鳥があと少しというところでダウンした。
最後まで走破できたのは俺とクロエだ。
闇黒魔竜であるクロエがスタミナが一番あるのは言わずもがなだ。
非戦闘職である俺が戦闘職である飛鳥よりも走り続けられたのは、クロノエクソスの血を偶然とはいえ、飲んでしまい、体質が変化したからに他ならない。
だから、昨日、ダウンしたベルは箱馬車まで、飛鳥は中継地点まで俺が負ぶって運んだ。
走りやすい格好ということで女性陣の格好はTシャツにスパッツ姿だ。
下着はスポーツブラを着用しているのが、不可抗力で汗で透けて見えた。不可抗力だぞ。
嫁達は全員立派なものを持っているから、走る度に盛大に揺れているので、邪魔そうではあった。
……動きに上下の無駄がある可能性があったので、地面を蹴って斜め横に跳ぶ様ストライド走法を試してもらったら幾分改善した様だった。
「すいません、優さん」
とはいえ、根本的なスタミナ問題は別。流石の飛鳥も本日最後の中継地点前のあと少しの所でダウンしてしまったので、俺がまた負ぶっている。
昨日の疲労が完全に抜けていなかったから仕方ないといえば仕方ない。
既に俺は飛鳥がダウンしたときに水分補給用の「塩ポ○リ」を【空間収納】から出して、彼女に飲ませている。
飛鳥と密着したことで彼女の桜の花に近い匂いで頭がクラッときたが、なんとか耐え凌ぐ。
「俺が言えた義理ではないけれども、飛鳥は自分で抱え込み過ぎなところがあるから、もっと、俺達を頼ってくれていい。それにここは謝られるよりも、『ありがとう』と言ってもらったほうが俺は嬉しい」
「すいま、……ありがとうございます」
「おう。飛鳥は我が儘を言うことがなさ過ぎる。この点に関してはクロエを少しだけ、本当に、少しだけ見習った方がいいぞ。クロエはなにかと【異世界電子通販】でお菓子を欲しがる度に『たもう』、『たもう』だからな」
と俺は苦笑する。飛鳥も小声で笑ったのが聞こえた。
「……では失礼します」
そう消え入りそうな声で言って、飛鳥は俺に抱きつく力を強めてより俺に密着してきた。
「あの、飛鳥さん当たっているのですが?」
飛鳥の匂いが強まって、彼女の立派に育っている2つの果実が俺の背中の服越しで、潰れて密着している感触が伝わってくる。
「当てているのですが、お嫌ですか?」
そう言って、顔は見えないがおそらく耳まで赤くなっているだろう飛鳥の顔が思い浮かぶ。
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