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第3章 自由連合同盟都市国家メルキオール 地方城塞都市カイロス編
第82話 予定は未定であって、決定ではない!の件
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「ピーッ! ピーッ!」
甲高い声で、嬉しそうに鳴いているのは……幼竜状態のクロエを一回り小さくして、真っ白のペンキをぶちまけた様な幼竜。
はい、ルールミナスさんの卵が無事、孵化しました。はええよ!
予定を前倒し過ぎだろ!!
今は昨日カイロスに到着した翌日の朝である。そして、
「わぁああ、やっぱり可愛いですね」
「ええ、かわいらしいですね」
『うむうむ。無事に孵化できてなによりじゃ』
「ピーッ、ピーッ♪」
順に飛鳥、ベル、人型状態のクロエに頭を撫でられた白い幼竜は嬉しそうに鳴いている。所謂、猫かわいがり状態だ
3人がいるのは、俺と一緒に昨夜同衾した寝台の上。そう3人共である……ドウシテコウナッタ……。
一人蚊帳の外状態の俺は改めて、何があったか、素数を数えながら、思い返すことにした……。
■
昨日はヘリオスさんとベルが恙無く、カイロスの冒険者ギルドで目的を果たしたことを報告して、宿に戻ってきた。ルールミナスとヒュドラ、マルーシュの件は混乱の元になるだけなので、カイロスの冒険者ギルドに伝えていない。
この件に関して、ギルド総長であるヘリオスさんが充分把握しているから、問題ないだろう。
帰ってきた2人を加えて、俺たちは再びヘリオスさんに紹介してもらった食堂の個室をとって夕食を摂った。
移動時は【認識阻害】と【偽装】、【光学迷彩】をルールミナスの卵にかけて、周囲を【索敵】して警戒していたので問題なく店舗に到着。
再びミートボール入りミートソーススパゲッティを満足いくまで堪能した俺達は宿に戻った。
マルーシュに行く前に泊まっていたときとは部屋割りが変わり、前回は女性陣は3人部屋で、俺とヘリオスさんは個室(俺の部屋はどういう訳かダブルベッドだった)をとっていたが、今回はヘリオスさんのみ個室で、俺は飛鳥達と同室にされていた。
男が1人混じっているだけでもいろいろ不都合があるだろうから、俺は個室に移った方がいいのではと提案したのだが、
『飛鳥とベルも了承済みなのじゃ。それにご主人には既にいろいろ見られておるし、知られておるから、我は別に問題ないのじゃ』
とクロエが言い、飛鳥もベルも同意して頷いていた。結局、3対1で抗うことできず。せめてもの配慮ということで、俺は衝立を3人の間に置くことで承諾した。
それから、スキルと魔術作成のノルマを終えて、その日の疲れを落すために入浴。
そして、ルールミナスの卵が丁度いい大きさなので、抱き枕代わりにして横になった。クロエの卵を孵化させるときの睡眠中も同じ様にして、魔力供給を続けていた。
あとは意識が眠りに落ちるだけの状態になったときに、幸か不幸か、ベルの発情期の発作が発症してしまった。
「申し訳……ございません……ご主人、様…」
言葉が途切れ途切れで少ないのは、まだ残っている理性で辛うじて本能を抑えている証拠だった。
しかし、それで治まるものであれば、彼女は俺の傍には来ないし、俺達と行動を共にするようなことはなかっただろう。
発作を止めるには、当然いたす必要がある訳で、大部屋であるから、クロエと飛鳥も、ベルの異変に既に気づいて、結果……俺は全員のお相手をさせていただいた。
おかげで、ベルの発作は治まったものの、俺以外は全員気絶してしまったので、俺は1人で全員のいろいろな後始末を終え、全員にかけ布団をかけて、ようやくルールミナスの卵を抱き枕代わりにして眠りについたのだ。
そして、なにやら顔を舐められている感触がしたので、目を覚ましたら、白い幼竜が俺の腕の中にいたのであった。
■
「ピーッ、ピー、ハグハグハグ……」
俺が作り出したできたての魔力球をあげると、白い幼竜は嬉しそうに夢中になって、魔力球を咀嚼して飲み込んだ。その傍で、飛鳥とベルが餌となる魔力球を作り出そうと集中している。
クロエに与えていたこともある飛鳥がわずかに魔力球の作製に一日の長がある。
しかし、ベルは生まれ持ったセンスでもって、何度か失敗しつつも猛追して、急速に上達している。ベル、おそろしい子!?
「……クロエ、ナニカしたのか?」
俺が卵が予定よりも早く孵化した事に関して問いかけると、丸まって眠っている幼竜の様子を眺めていたクロエはビクッと身を震わせた。
『ひ~ふ~ふ~、な……なんのことだか、我は全く心当たりないのじゃ?』
吹けていない口笛を吹いて、クロエは誤魔化そうとしているが、怪し過ぎる。
「ふむ、クロエが犯人だったら、今後、クロエは【異世界電子通販】で”あんぱん”は禁止だ。正直に教えてくれないから、仕方ない。こんなこともあろうかと、スキルでなにがあったの確認できるようにしているから、今すぐ確認しよう」
俺が創ったスキルの中に【足跡】というのがある。所謂、データログ、記録履歴だ。MMORPGのものの様に何があったかを遡って確認できる便利機能で、これがあれば酒場など人が多い場所の会話を全て網羅できるのだ。
『我がやったのじゃ。【竜魔術】にあった【魔力循環】を使って、”こうりつあっぷ”を図ってみたのじゃ。だから、あんぱん禁止は勘弁してたもう!』
両目から滝のように涙を流しながら、光の速さで吐いたクロエ。
「ピー?」
俺があげた魔力球で、ひとまず満足して眠っていた幼竜が起きて、泣いているクロエの頭を撫でた。
『おお、慰めてくれておるのか、ありがとうなのじゃ』
そう言って、クロエは幼竜の頭を撫で返した。
「ピーッ、ピーッ」
幼竜はクロエに撫でられて嬉しそうに鳴いた。その光景を見て、俺はすっかり毒気を抜かれてしまった。
「はぁ、わかった。禁止は撤回しよう。それで【竜魔術】の【魔力循環】はどういった効果のものなんだ?」
『うむ、術者が体内に流れる魔力を文字通り、魔力を流して循環させる【魔術】なのじゃが、そうじゃのう……例えるならば、ご主人の世界の電気回路の知識で、電池を直列に繋ぐようなものじゃな。通常であれば、ご主人からルーの卵に吸われる魔力の勢いは非常に緩やかなもので、魔力を吸う卵側にはぜんぜん余裕があるのじゃ。この【魔力循環】を使うと、その勢いを増すことができると同時に魔力の”ろか”も行えるようなのじゃ』
勢いを増して吸収率を上げて、短期間で孵化に必要な魔力を卵に注ごうとした訳か。
しかし、そうなると、今度は別の問題が浮上してくる。そう、卵を孵化させるだけの魔力をどこから調達してきたかだ。
『大丈夫じゃ。アスカにお願いして、この土地の龍脈から魔力を拝借してもらったのじゃ。アスカのスキルの【魔力譲渡】で我に龍脈の魔力を流してもらい、メイド長を介して、ご主人に魔力を送ったのじゃ。ご主人とアスカの間にも魔力経路は繋がっておるから、循環には問題なかったのじゃ。偶然、メイド長の発作が発生したおかげで、この件はご主人にバレずに上手くいったのじゃ。まさか、我等が気絶することになる羽目になるとは思わなんだが、気絶前に術式を全て仕込んで、成功したから問題ないのじゃ。そうそう、今はアスカには龍脈の使用を止めてもらっておるのじゃ』
飛鳥の勇者がもつ龍脈を活用するスキル【BM】を利用して、龍脈を魔力供給源にしたのか。
この卵の早期孵化という結果は飛鳥もいや、ベルを交えた3人の協力体制を築がれたからの成果といえる。俺に相談がなかったのは俺に相談すると、中止するよう言われるとわかっていたからだろうな。
普段独断専行ぎみだった俺が諌めても説得力がないか。
「今回は成功したからよかったが、次回以降は俺にも事前に相談してくれ」
『……わかったのじゃ』
「「わかりました」」
俺の言葉を受けて、3人は一先ず了承してくれた。
「ピーッ、ピーッ♪」
渦中の生まれたての白い幼竜は、その様子を見て嬉しそうに鳴いた。
「そうそう、伝えそびれていたが1つ問題があったんだった」
いつの間にか孵化していたことにばかり意識が向いていた俺はある問題が発生していたことを思い出した。
「なんですか?」
『なにがあったのじゃ?』
「……」
3者3様の返答が返ってきた。
「【鑑定】してわかったことだが、この幼竜の名前、『ルールミナス』ではなく、『名称未設定』になっている。更に、注意書きがあって、”ルールミナスに設定することはできません”とある」
俺の言葉を聴いて、3人は驚きで固まった。
甲高い声で、嬉しそうに鳴いているのは……幼竜状態のクロエを一回り小さくして、真っ白のペンキをぶちまけた様な幼竜。
はい、ルールミナスさんの卵が無事、孵化しました。はええよ!
予定を前倒し過ぎだろ!!
今は昨日カイロスに到着した翌日の朝である。そして、
「わぁああ、やっぱり可愛いですね」
「ええ、かわいらしいですね」
『うむうむ。無事に孵化できてなによりじゃ』
「ピーッ、ピーッ♪」
順に飛鳥、ベル、人型状態のクロエに頭を撫でられた白い幼竜は嬉しそうに鳴いている。所謂、猫かわいがり状態だ
3人がいるのは、俺と一緒に昨夜同衾した寝台の上。そう3人共である……ドウシテコウナッタ……。
一人蚊帳の外状態の俺は改めて、何があったか、素数を数えながら、思い返すことにした……。
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昨日はヘリオスさんとベルが恙無く、カイロスの冒険者ギルドで目的を果たしたことを報告して、宿に戻ってきた。ルールミナスとヒュドラ、マルーシュの件は混乱の元になるだけなので、カイロスの冒険者ギルドに伝えていない。
この件に関して、ギルド総長であるヘリオスさんが充分把握しているから、問題ないだろう。
帰ってきた2人を加えて、俺たちは再びヘリオスさんに紹介してもらった食堂の個室をとって夕食を摂った。
移動時は【認識阻害】と【偽装】、【光学迷彩】をルールミナスの卵にかけて、周囲を【索敵】して警戒していたので問題なく店舗に到着。
再びミートボール入りミートソーススパゲッティを満足いくまで堪能した俺達は宿に戻った。
マルーシュに行く前に泊まっていたときとは部屋割りが変わり、前回は女性陣は3人部屋で、俺とヘリオスさんは個室(俺の部屋はどういう訳かダブルベッドだった)をとっていたが、今回はヘリオスさんのみ個室で、俺は飛鳥達と同室にされていた。
男が1人混じっているだけでもいろいろ不都合があるだろうから、俺は個室に移った方がいいのではと提案したのだが、
『飛鳥とベルも了承済みなのじゃ。それにご主人には既にいろいろ見られておるし、知られておるから、我は別に問題ないのじゃ』
とクロエが言い、飛鳥もベルも同意して頷いていた。結局、3対1で抗うことできず。せめてもの配慮ということで、俺は衝立を3人の間に置くことで承諾した。
それから、スキルと魔術作成のノルマを終えて、その日の疲れを落すために入浴。
そして、ルールミナスの卵が丁度いい大きさなので、抱き枕代わりにして横になった。クロエの卵を孵化させるときの睡眠中も同じ様にして、魔力供給を続けていた。
あとは意識が眠りに落ちるだけの状態になったときに、幸か不幸か、ベルの発情期の発作が発症してしまった。
「申し訳……ございません……ご主人、様…」
言葉が途切れ途切れで少ないのは、まだ残っている理性で辛うじて本能を抑えている証拠だった。
しかし、それで治まるものであれば、彼女は俺の傍には来ないし、俺達と行動を共にするようなことはなかっただろう。
発作を止めるには、当然いたす必要がある訳で、大部屋であるから、クロエと飛鳥も、ベルの異変に既に気づいて、結果……俺は全員のお相手をさせていただいた。
おかげで、ベルの発作は治まったものの、俺以外は全員気絶してしまったので、俺は1人で全員のいろいろな後始末を終え、全員にかけ布団をかけて、ようやくルールミナスの卵を抱き枕代わりにして眠りについたのだ。
そして、なにやら顔を舐められている感触がしたので、目を覚ましたら、白い幼竜が俺の腕の中にいたのであった。
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「ピーッ、ピー、ハグハグハグ……」
俺が作り出したできたての魔力球をあげると、白い幼竜は嬉しそうに夢中になって、魔力球を咀嚼して飲み込んだ。その傍で、飛鳥とベルが餌となる魔力球を作り出そうと集中している。
クロエに与えていたこともある飛鳥がわずかに魔力球の作製に一日の長がある。
しかし、ベルは生まれ持ったセンスでもって、何度か失敗しつつも猛追して、急速に上達している。ベル、おそろしい子!?
「……クロエ、ナニカしたのか?」
俺が卵が予定よりも早く孵化した事に関して問いかけると、丸まって眠っている幼竜の様子を眺めていたクロエはビクッと身を震わせた。
『ひ~ふ~ふ~、な……なんのことだか、我は全く心当たりないのじゃ?』
吹けていない口笛を吹いて、クロエは誤魔化そうとしているが、怪し過ぎる。
「ふむ、クロエが犯人だったら、今後、クロエは【異世界電子通販】で”あんぱん”は禁止だ。正直に教えてくれないから、仕方ない。こんなこともあろうかと、スキルでなにがあったの確認できるようにしているから、今すぐ確認しよう」
俺が創ったスキルの中に【足跡】というのがある。所謂、データログ、記録履歴だ。MMORPGのものの様に何があったかを遡って確認できる便利機能で、これがあれば酒場など人が多い場所の会話を全て網羅できるのだ。
『我がやったのじゃ。【竜魔術】にあった【魔力循環】を使って、”こうりつあっぷ”を図ってみたのじゃ。だから、あんぱん禁止は勘弁してたもう!』
両目から滝のように涙を流しながら、光の速さで吐いたクロエ。
「ピー?」
俺があげた魔力球で、ひとまず満足して眠っていた幼竜が起きて、泣いているクロエの頭を撫でた。
『おお、慰めてくれておるのか、ありがとうなのじゃ』
そう言って、クロエは幼竜の頭を撫で返した。
「ピーッ、ピーッ」
幼竜はクロエに撫でられて嬉しそうに鳴いた。その光景を見て、俺はすっかり毒気を抜かれてしまった。
「はぁ、わかった。禁止は撤回しよう。それで【竜魔術】の【魔力循環】はどういった効果のものなんだ?」
『うむ、術者が体内に流れる魔力を文字通り、魔力を流して循環させる【魔術】なのじゃが、そうじゃのう……例えるならば、ご主人の世界の電気回路の知識で、電池を直列に繋ぐようなものじゃな。通常であれば、ご主人からルーの卵に吸われる魔力の勢いは非常に緩やかなもので、魔力を吸う卵側にはぜんぜん余裕があるのじゃ。この【魔力循環】を使うと、その勢いを増すことができると同時に魔力の”ろか”も行えるようなのじゃ』
勢いを増して吸収率を上げて、短期間で孵化に必要な魔力を卵に注ごうとした訳か。
しかし、そうなると、今度は別の問題が浮上してくる。そう、卵を孵化させるだけの魔力をどこから調達してきたかだ。
『大丈夫じゃ。アスカにお願いして、この土地の龍脈から魔力を拝借してもらったのじゃ。アスカのスキルの【魔力譲渡】で我に龍脈の魔力を流してもらい、メイド長を介して、ご主人に魔力を送ったのじゃ。ご主人とアスカの間にも魔力経路は繋がっておるから、循環には問題なかったのじゃ。偶然、メイド長の発作が発生したおかげで、この件はご主人にバレずに上手くいったのじゃ。まさか、我等が気絶することになる羽目になるとは思わなんだが、気絶前に術式を全て仕込んで、成功したから問題ないのじゃ。そうそう、今はアスカには龍脈の使用を止めてもらっておるのじゃ』
飛鳥の勇者がもつ龍脈を活用するスキル【BM】を利用して、龍脈を魔力供給源にしたのか。
この卵の早期孵化という結果は飛鳥もいや、ベルを交えた3人の協力体制を築がれたからの成果といえる。俺に相談がなかったのは俺に相談すると、中止するよう言われるとわかっていたからだろうな。
普段独断専行ぎみだった俺が諌めても説得力がないか。
「今回は成功したからよかったが、次回以降は俺にも事前に相談してくれ」
『……わかったのじゃ』
「「わかりました」」
俺の言葉を受けて、3人は一先ず了承してくれた。
「ピーッ、ピーッ♪」
渦中の生まれたての白い幼竜は、その様子を見て嬉しそうに鳴いた。
「そうそう、伝えそびれていたが1つ問題があったんだった」
いつの間にか孵化していたことにばかり意識が向いていた俺はある問題が発生していたことを思い出した。
「なんですか?」
『なにがあったのじゃ?』
「……」
3者3様の返答が返ってきた。
「【鑑定】してわかったことだが、この幼竜の名前、『ルールミナス』ではなく、『名称未設定』になっている。更に、注意書きがあって、”ルールミナスに設定することはできません”とある」
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