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第3章 自由連合同盟都市国家メルキオール 地方城塞都市カイロス編
第86話 少し大きくなったベルシグナスの件
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復路も大活躍した寝台専用馬車は今回運用して浮き彫りになった問題点を後日改良をすることに決め、俺は【空間収納】にメルキオール到着前日にしまった。ヘリオスさんからは是非プライベートでほしいと言われた。
訓練終了後は往路のときの盗賊はなんだったのかと思うほど本当になにごともなく、俺達は無事にメルキオールの西門前に到着した。翼竜に至っては闇黒魔竜の存在を察知して、近寄ってくることすらなかった。尾の先にある毒が厄介だが、素材としてかなりいい獲物であっただけに残念だ。
既に日が落ちているため、メルキオールの西門は固く閉ざされている。
ヘリオスさんの権限を使えば開門して中に入ることは可能だけれども、非常事態でもないのにそれをしてしまうと悪しき前例となりかねないため、ヘリオスさんは明日を待つと言った。
「お疲れ様。ケイロン。今夜は特に警戒を強めておいてくれ。物事の完了直前が一番人の意識に隙ができるからね。ヘリオスさんを狙ってくるなら多分、今夜が本命になると思う」
「了解シマシタ。襲撃者ハ生ケ捕リニシマスカ?」
「そうだね。ケイロンの【索敵】を掻い潜れるとは思えないけれども、念のため落とし穴も作っておこう。ケイロンとゴーレム達は襲撃者をスタンモードで無力化して、自害できないように拘束後、この専用の檻に入れてくれ」
俺はケイロンの問いかけに答えて、【空間収納】から【魔術】を無効化する結界を組み込んでいる特製の檻を出した。
「了解シマシタ。遅効性ノ毒ヲ感知シマシタラ、対象ヲ解毒シテカラ投獄シマス」
この檻の中ではあらゆる【魔術】は発動できないので、破壊はもちろん、【魔術】で自害もできない。たとえ、事前に機密保持のための【魔術】が襲撃者当人に無断で施されていても、この中では発動できないようになっている。しかし、事前に服用された毒までは対処できないので、ケイロンが言ってくれた対処は必要なのだ。
「よろしく頼むよ」
敬礼で応えてくれたケイロンと別れた所で、
『こちらにいらっしゃいましたか、主さま。入浴のご用意が整いました』
ベルを小さくした様な白い肌で蒼い瞳、白髪のメイド服を着た少女がやって来た。
言わずもがな、この少女はベルシグナス、ルシィが成長して【人化】した姿だ。幼竜状態も大きくなり、クロエとほぼ同じ大きさになっている。
2人に聞いたところ、魔力を消費することで、以前の大きな姿になることが可能であるそうだ。スペースと嗜好扱いの食事の量の問題で、必要に迫られない限り大きくなるつもりはないと2人は言っている。
当然【人化】した姿も魔力を消費することで変えること、成長させることがクロエは可能、ルシィはもう少し時間を経て、今の肉体を安定させないとできないそうだ。
精神面においても、まだ多少甘えん坊なところはあるものの、飛鳥とベル、クロエの影響もあって、優しい、いい子に育っている。そして、ルシィはルールミナスの記憶も無事引き継いでいる。あくまでルシィはルシィであって、ルールミナスではないので、俺はルシィとルールミナスを分けて扱うことにしている。
また、何故かルシィはベルに師事して、俺の世話を飛鳥達3人と一緒になって焼く様になった。
既に俺の許容量を超えているのだが、いつの間にかまたクロエ達によって、俺は外堀が完全に埋められていた。堀埋めるの、はええよorz
どうして、主従関係を結んだ覚えがない俺の呼称が”主さま”なのかルシィ本人に訊いてみたら、
『わたしがたまごのときからお世話していただいたご恩を返すため、お仕えさせていただくからですよ』
と笑顔で答えてくれて、
『我等は本来、卵のときは大気中にある周囲の環境魔力だけを糧に孵化のための力を溜め込むのじゃが、人などの体内魔力を持つ生物から魔力を分けてもらって孵化を早めることが可能になるのじゃ。我等はその魔力を分けてもらったことを恩として、提供者に仕えるのじゃ。もっとも、人格に問題がある者や強要してくる相手にはその限りではないがの』
とクロエが補足してくれた。
閑話休題、
『さあ、参りましょう』
そう言ったルシィに手を引かれて、俺はスキルの【仮拠点設置】で造りだしたコテージの中の浴場前の脱衣所に連れてこられた。
このまま自分で服を脱がないと、ルシィに容赦なく服を脱がされることは先日経験済みなので、俺はさっさと脱いで、腰にタオルを巻いた。
『どうぞ』
ルシィは俺より先に長い髪の毛を束ねてまとめあげ、湯浴み着を着て、浴室前で待っていて、扉を開けてくれた。
俺よりも工程は多いはずなのに、先にきっちり終えて、待っていてくれた。できた娘さんである。
「ありがとう」
俺が礼を言うと笑みを浮かべてくれた。
かけ湯をして、洗い場でまずは愛用の聖○が描かれているボディクレンジングを使って、洗う。
『~♪』
背中はルシィが嬉しそうに磨いてくれている。初めて背中を洗うのをお願いしたときは力加減に失敗し、俺は皮膚をたっぷり削られて大出血する大惨事になったが、今では傷すら残っていない。犠牲者になったのが俺でよかったと思う。
やはり、回復薬と【回復魔術】を気兼ねなく使える環境は素晴らしくもあり、大きな格差を生むものであると感じた。
『お湯で流しますね』
あのあと、ルシィには号泣されながら謝られたが、狙ってやったわけではない(常人だったら殺られていた)なので、当然許してあげた。
さて、俺の体を洗った後はルシィの番なのだが、流石に湯浴み着脱いで、体を洗ってもらう訳にはいかない。当然俺がそれを手伝う選択肢はない。ないったらないのだ。
『では、始めますね』
「ああ、危険になったら魔力操作に介入するよ」
『はい、お願いします……【水中呼吸】、【水球】!』
ルシィの顔部分が水中呼吸用の空気の膜に覆われて、彼女の体は作りだされた水球に覆われた。
『【火球】……』
続いて、ルシィは【火球】を使った。何をしているかというと、体を洗うのを兼ねた並列思考と魔力操作の訓練だ。
【水中呼吸】と【水球】を維持しつつ【火球】で【水球】の温度を調整する。
『ボディソープをお願いします、主さま』
水温が丁度よくなったところで、俺に声がかかり、ルシィお気に入りの桃の香りのするボディソープを適量入れる。
『ありがとうございます……【濯ぎ】』
お湯となった【水球】が【生活魔術】の【濯ぎ】によって波打ってルシィの体の汚れを落す。とりあえず、1分後には解除して湯を浴びてルシィはボディソープを完全に落す。俺は体を冷やさないようにかけ湯をして、ルシィの作業が終わったら湯船に浸かった。
ちなみにこの訓練方法を考え出したのは俺ではなく、クロエだ。
『気持ちいいですぅ……』
とけた顔で本当に気持ちよさそうな表情を見せるルシィ。彼女は俺が幼竜のときにはじめて風呂に入れてあげてから風呂好きだ。
訓練終了後は往路のときの盗賊はなんだったのかと思うほど本当になにごともなく、俺達は無事にメルキオールの西門前に到着した。翼竜に至っては闇黒魔竜の存在を察知して、近寄ってくることすらなかった。尾の先にある毒が厄介だが、素材としてかなりいい獲物であっただけに残念だ。
既に日が落ちているため、メルキオールの西門は固く閉ざされている。
ヘリオスさんの権限を使えば開門して中に入ることは可能だけれども、非常事態でもないのにそれをしてしまうと悪しき前例となりかねないため、ヘリオスさんは明日を待つと言った。
「お疲れ様。ケイロン。今夜は特に警戒を強めておいてくれ。物事の完了直前が一番人の意識に隙ができるからね。ヘリオスさんを狙ってくるなら多分、今夜が本命になると思う」
「了解シマシタ。襲撃者ハ生ケ捕リニシマスカ?」
「そうだね。ケイロンの【索敵】を掻い潜れるとは思えないけれども、念のため落とし穴も作っておこう。ケイロンとゴーレム達は襲撃者をスタンモードで無力化して、自害できないように拘束後、この専用の檻に入れてくれ」
俺はケイロンの問いかけに答えて、【空間収納】から【魔術】を無効化する結界を組み込んでいる特製の檻を出した。
「了解シマシタ。遅効性ノ毒ヲ感知シマシタラ、対象ヲ解毒シテカラ投獄シマス」
この檻の中ではあらゆる【魔術】は発動できないので、破壊はもちろん、【魔術】で自害もできない。たとえ、事前に機密保持のための【魔術】が襲撃者当人に無断で施されていても、この中では発動できないようになっている。しかし、事前に服用された毒までは対処できないので、ケイロンが言ってくれた対処は必要なのだ。
「よろしく頼むよ」
敬礼で応えてくれたケイロンと別れた所で、
『こちらにいらっしゃいましたか、主さま。入浴のご用意が整いました』
ベルを小さくした様な白い肌で蒼い瞳、白髪のメイド服を着た少女がやって来た。
言わずもがな、この少女はベルシグナス、ルシィが成長して【人化】した姿だ。幼竜状態も大きくなり、クロエとほぼ同じ大きさになっている。
2人に聞いたところ、魔力を消費することで、以前の大きな姿になることが可能であるそうだ。スペースと嗜好扱いの食事の量の問題で、必要に迫られない限り大きくなるつもりはないと2人は言っている。
当然【人化】した姿も魔力を消費することで変えること、成長させることがクロエは可能、ルシィはもう少し時間を経て、今の肉体を安定させないとできないそうだ。
精神面においても、まだ多少甘えん坊なところはあるものの、飛鳥とベル、クロエの影響もあって、優しい、いい子に育っている。そして、ルシィはルールミナスの記憶も無事引き継いでいる。あくまでルシィはルシィであって、ルールミナスではないので、俺はルシィとルールミナスを分けて扱うことにしている。
また、何故かルシィはベルに師事して、俺の世話を飛鳥達3人と一緒になって焼く様になった。
既に俺の許容量を超えているのだが、いつの間にかまたクロエ達によって、俺は外堀が完全に埋められていた。堀埋めるの、はええよorz
どうして、主従関係を結んだ覚えがない俺の呼称が”主さま”なのかルシィ本人に訊いてみたら、
『わたしがたまごのときからお世話していただいたご恩を返すため、お仕えさせていただくからですよ』
と笑顔で答えてくれて、
『我等は本来、卵のときは大気中にある周囲の環境魔力だけを糧に孵化のための力を溜め込むのじゃが、人などの体内魔力を持つ生物から魔力を分けてもらって孵化を早めることが可能になるのじゃ。我等はその魔力を分けてもらったことを恩として、提供者に仕えるのじゃ。もっとも、人格に問題がある者や強要してくる相手にはその限りではないがの』
とクロエが補足してくれた。
閑話休題、
『さあ、参りましょう』
そう言ったルシィに手を引かれて、俺はスキルの【仮拠点設置】で造りだしたコテージの中の浴場前の脱衣所に連れてこられた。
このまま自分で服を脱がないと、ルシィに容赦なく服を脱がされることは先日経験済みなので、俺はさっさと脱いで、腰にタオルを巻いた。
『どうぞ』
ルシィは俺より先に長い髪の毛を束ねてまとめあげ、湯浴み着を着て、浴室前で待っていて、扉を開けてくれた。
俺よりも工程は多いはずなのに、先にきっちり終えて、待っていてくれた。できた娘さんである。
「ありがとう」
俺が礼を言うと笑みを浮かべてくれた。
かけ湯をして、洗い場でまずは愛用の聖○が描かれているボディクレンジングを使って、洗う。
『~♪』
背中はルシィが嬉しそうに磨いてくれている。初めて背中を洗うのをお願いしたときは力加減に失敗し、俺は皮膚をたっぷり削られて大出血する大惨事になったが、今では傷すら残っていない。犠牲者になったのが俺でよかったと思う。
やはり、回復薬と【回復魔術】を気兼ねなく使える環境は素晴らしくもあり、大きな格差を生むものであると感じた。
『お湯で流しますね』
あのあと、ルシィには号泣されながら謝られたが、狙ってやったわけではない(常人だったら殺られていた)なので、当然許してあげた。
さて、俺の体を洗った後はルシィの番なのだが、流石に湯浴み着脱いで、体を洗ってもらう訳にはいかない。当然俺がそれを手伝う選択肢はない。ないったらないのだ。
『では、始めますね』
「ああ、危険になったら魔力操作に介入するよ」
『はい、お願いします……【水中呼吸】、【水球】!』
ルシィの顔部分が水中呼吸用の空気の膜に覆われて、彼女の体は作りだされた水球に覆われた。
『【火球】……』
続いて、ルシィは【火球】を使った。何をしているかというと、体を洗うのを兼ねた並列思考と魔力操作の訓練だ。
【水中呼吸】と【水球】を維持しつつ【火球】で【水球】の温度を調整する。
『ボディソープをお願いします、主さま』
水温が丁度よくなったところで、俺に声がかかり、ルシィお気に入りの桃の香りのするボディソープを適量入れる。
『ありがとうございます……【濯ぎ】』
お湯となった【水球】が【生活魔術】の【濯ぎ】によって波打ってルシィの体の汚れを落す。とりあえず、1分後には解除して湯を浴びてルシィはボディソープを完全に落す。俺は体を冷やさないようにかけ湯をして、ルシィの作業が終わったら湯船に浸かった。
ちなみにこの訓練方法を考え出したのは俺ではなく、クロエだ。
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