僕らと異世界

山田めろう

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第一章 招かれた者達

食事会

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 どれくらいの時間が経ったのだろう。
 ターナとの服選びは困難を極めた。僕としては、だけど。
 結局、僕が覚えていることはほとんどない。言われるがまま一通り服を来た記憶はあるが、それ以外は霧掛かったようにぼやけている。
 そして気づけば、僕は制服ではなく別の服を着ていて、迎えに来たという兵士の案内に導かれ、夕食が用意されている場所に来ているのだった。

(はぁ、情けない)

 僕の世話役になったターナという少女は、自室を後にする時も笑顔で見送ってくれたが、それが余計に自分の不甲斐なさを際立たせていた。
 自分でももう少し男らしく振る舞えたらとは思うが、どうにもこうにも自分というものは簡単に変えられないようだ。
 落胆やら後悔やら、緊張からの疲労感やらでため息が一つこぼれる。

(行こう。とりあえず、ご飯は食べられるみたいだし)

 食事をすれば気分も変わるかもしれない。
 安直だが、確かに空腹を感じてきたこともあり、僕は気を持ち直して食堂へと足を踏み入れる。

「お待ちしておりました。お好きな席におかけになってください」

 会釈で返すと、廊下より更に毛の長い絨毯に足を取られそうになりながら、その光景に驚いていた。
 とても長いテーブルに、その両脇で行儀良く列を成す椅子。
 室内の照明は、松明ではなく硝子製のものが中心で、おそらくはこの世界に来てから一番明るく感じている。
 おまけに、テーブルの上には既に何品かの料理が用意されており、ぱっと見る分にはとても美味しそうだ。
 きっと食堂は食堂なのだろうが、絶対に一般利用されるようなものではないと思う。
 まだ席は半分ほども埋まっておらず、僕は少し考えて一番入り口側の席に腰を落ち着けた。
 僕の周囲にはまだ誰もいないが、それでも離れた場所から会話が聞こえてくる。

「そういや、スマホ見た?」
「あ、それ! 私も思った! けど残念、鞄の中だったんだよねこれが」
「やっぱかぁ。私も同じく。よりによって授業中に、こんなこと起こらなくてもいいのにー」

 あ、そういえば。存在を忘れてた、携帯電話。
 何気なく耳に入ってきた会話からふと思い出したが、それに連鎖するように更なる記憶が蘇る。

(・・・・・・僕も鞄の中だ)

 というか、クラスの大半はそうなんじゃないかと思う。
 僕の高校は、携帯の所持そのものは容認しているけど、その代わり授業中での使用はもの凄く厳しい。休み時間とかは使えるから、授業中は大人しく鞄の中に突っ込んでおく生徒がほとんど・・・・・・だと思う、たぶん。
 尤も、ここが本当に異世界なら、まず電波が届かないから意味ないと思うけど。

「ねぇねぇ、ここにしよう」
「あいよ。奥のほう空いててラッキーじゃん」

 そんなやり取りに、ふと声のした方を見やる。

「こんばんは、朝倉くん」
「あ・・・・・・こ、こんばんは」

 そこには、二人の女生徒がいた。
 西森香澄にしもり かすみ高村光たかむら ひかる。どちらも、僕にとってはそう面識のある人物ではない。
 特に、遅れて「おーっす」と軽い挨拶を投げかけてきた高村さんは、ほとんど挨拶さえ交わした記憶がない。
 そんな顔見知り程度の二人も、制服ではなくこっちの世界の服装に着替えていた。二人とも七分袖のドレスで、派手過ぎないのがよく似合っていた。

「いや、まさかドレス着れるとは思ってなかったわ」
「確かにね。私も初めはびっくりしちゃった。けど、光・・・・・・意外と似合うね」
「うむ、苦しゅうない。お主はー、何着てもモテるからええんとちゃう?」
「え、ちょっとひどくない? これに決めるのに、お就きの人と小一時間悩んだのに!」
「お、香澄がぷんすこし始めた。でも事実じゃんかよー。このモテ女がーっ!」

 なんていうか、女子って意外と適応力高いのかなって思った。
 目の前できゃっきゃと騒がれると、どこか居心地の悪さを覚えるが、確かに西森さんは何を着ても映える、という意見には影ながら同意だ。
 黒髪長髪、容姿端麗とあれば、それだけでマドンナ扱いだというのに、吹奏楽部所属に加えバイオリンが弾ける、というガチのお嬢様なのだ。
 学校でもファンクラブが存在する、なんていう噂が流れるくらいの人気女子なのは、僕でも知っている。

「あ、そういや朝倉さ」
「・・・・・・え?」

 挨拶がすめば僕になんて話のバトンは回ってこない、とタカを括ってたのが悪かったか。
 高村さんにふいに話しかけられたことで、思わず間抜けな声が出てしまった。

「え、じゃなくて、ケータイ持ってる?」
「いや、ごめん。持ってない」
「あー、だよねー。くっそぅ、こりゃ誰も持ってないパティーンじゃない、香澄」

 頭を抱える高村さん。
 それを、きょとんとした表情で――。

「え、私持ってるけど?」

 ――思わぬ返答を口にする西森さんだった。

「な、なにぃっ!? ちょ、さっき持ってないって話してなかった?」
「してないよ。授業中だったはずだから、普通は鞄の中だよねって話でしょ」
「はっ、そ、そっか。・・・・・・香澄、普通じゃないもんね」
「んー? なにか言ったかな、高村さん?」

 目にも止まらぬ速さで、高村さんの両頬を片手で鷲掴みにする西森さん。
 なまじ美人なだけに、明らかに目が笑ってないと凄みがある。

「ご、ごめんなふぁい! いのちばかりあ、おあすけをー!」
「まったく、いつも一言多いんだから」

 高村さんは必死の懇願の甲斐あってか、ほどなくして解放されたようだ。
 顎の骨も無事なようで、なんでか僕までほっと胸をなで下ろす。

「で、どうだった?」
「使えなかったよ。ま、普通に考えれば電波飛んでないもんね、きっと」
「ですよねー・・・・・・」

 事実上、携帯電話は役に立たない、ということが立証されてしまった。
 自分が持ってないからか、心のどこかで「もしかしたら・・・・・・」とも期待したが、現実はそう甘くはなかった。この分では充電も叶わないだろうし、やはり初めから役に立たないものと見た方がいいだろう。
 と、そんな女子二人の会話を聞いていると、気づけば食堂は人で溢れていることに気づいた。
 広い食堂には、給仕係らしき女性達がせわしなく動き回っており、出入り口の両脇には、兵士が不動明王みたいに仁王立ちしている。

「お、来た来た」

 高村さんが声をひそめてそう言うと、遠目から眺めている僕にもクロム王の姿が見て取れた。
 クラスの皆も、クロム王が来ると自然と口数が少なくなっていき、やがては完全に沈黙するまで慣れてきたようだった。

「堅苦しい挨拶は既にすませている。諸君らと私は、そういった間柄であるとあえて言おう。此度は食事の場である。この世界でも、食と酒の席での重苦しい話は嫌われるものだ」

 クロム王は早々に声をあげると、おもむろにグラスを手に取り、それを高く掲げた。

「今宵は、歓迎の席である! 異人の諸君に――乾杯!」

 それに合わせて乾杯を口にしたのは数名の男子のみだったが、それを皮切りに結局は全員(僕を含めて)が手近なグラスで応えたのだった。
 その後の食事――というか、時間帯はどうやら夜だったらしく、ディナーという位置づけみたいだ――は、びっくりするくらい普通だった。
 食べ物は次々と出てくるし、飲み物も果実を搾ったジュースっぽいのからお酒まで、どれでもどうぞと言わんばかりに揃えられていた。
 言わずもがな、特別仲の良い友達もいない僕は、ぼんやりと周囲の様子を眺めながら夕食を口に運んでいる。

(あ、この炒め物おいしい)

 ぱっと見は肉と野菜の炒め物だが、香辛料で濃く味付けされておりスパイシーな料理だ。他にもコンソメによく似た味のスープや、完全に何かの動物の足とおぼしき肉料理など、見た目にもインパクトのあるものも幾つか口にしたものの、全て美味しかったことにちょっと感動を覚えた。
 確実に共通の食材と言えばパンとジュース、酒くらいしか見当たらないが、それでも味に関しては、顔をしかめるほど離れた味覚でもないようで安心する。

(けど・・・・・・これって、もしかして凄く贅沢な料理なのかな)

 やたらと歯応えのあるパンをもぐもぐしながら、僕はふと戦時であることが脳裏をよぎった。
 男の人が全員徴兵されるくらいだから、財政状況とかもそう余裕がある風には見えないし・・・・・・。
 そう考え出すと、なんだか一人で申し訳ない気分になってきた。

「さて、君たちは楽しんでいるかな?」

 唐突に頭上から降り注いだ低い声に、体が自然と小さく跳ねる。
 視線をあげると、そこにはグラスを手にしたクロム王がにこやかな笑顔で立っていた。

「おー! さけ、もってこーい!」
「ちょっと! 光、飲み過ぎだって・・・・・・! あ、ごめんなさい、王様っ。この子、調子に乗ってお酒飲んじゃって・・・・・・」

 なんか賑やかだなぁって思ってはいたけど、高村さんが酔っ払っていたからみたいだ。
 日本なら、僕たち高校生はお酒飲んじゃダメだもんね。
 見れば、高村さんは耳まで真っ赤にして「おうさまー、のんでますかーっ!」と、クロム王に絡んでいるところだ。それを隣で制止する西森さんは、正反対に顔が真っ青になってるけど。

「はっはっ、いい酔いっぷりだ。構わんよ、君たち異人は私の客人だ。それに、酒席くらい私も羽を伸ばさねばな」
「そう言ってもらえて安心しました。・・・・・・ってこら! 光、もう飲むのやめなさい!」
「ほぅ、それはノーザンベイル地方のハチミツ酒かね。数ある酒から、わざわざそれを選ぶとは・・・・・・なかなか良い舌を持っていると見える」
「んふふー、でしょー? これ、めっちゃイケるのよマジで! ほら、かすみんも飲んでみー?」
「いや、お酒はいいから。光、ここに水洗トイレがある保証なんてないんだから、もうどうなっても知らないよ私」
「んも-、なにさぁ、かすみんのいけずー。 いいもん、おうさまと飲んじゃうもんねーだ!」

 そう言い、意外にもノリノリのクロム王と杯を酌み交わす高村さん。
 正直、その度胸に僕は憧れさえ感じてしま・・・・・・いそうになるのをなんとか堪えた。

(まぁ、王様はきっとお酒好きなんだろうなぁ)

 高村さんに注いでもらったハチミツ酒?だっけ・・・・・・一気飲みしてるし。
 遠目でもクロム王の体格の良さは分かったが、近くで見ると更にそれが強調されているように感じる。並べば当然見上げてしまうし、正面で向き合っただけでも、きっと圧迫感というか威圧感で後ずさりしてしまうだろう。

「朝倉くん、食べてる?」
「あ、うん。これ、おいしいよ」
「ほんと? じゃあ、私ももらおうっと」

 高村さんを見限った西森さんは、僕一押しの炒め物を取り皿によそうと、女の子らしい仕草で口に運ぶ。

「ん、ほんとだ、美味しい。なんだかメキシカンな感じ」

 うんうん、と頷く西森さん。

「・・・・・・なんだか、まだ信じられないよね」
「え?」
「私達、別の世界に来ちゃったってこと」
「あ、うん・・・・・・そうだね。夢ならって思うけど、夢にしては・・・・・・」

 意識はっきりしてるよね、と僕の言葉を引き継いで、西森さんは苦笑いを浮かべた。

「はぁ、私達どうなるんだろう。・・・・・・元の世界に戻れるといいなぁ。お母さんやお父さんも心配してるだろうし」
「・・・・・・」

 今更ながら、僕は西森さんの言葉で現実に引き戻された気がした。
 仮に、本当に僕らが別の世界に飛ばされてしまったなら、元の世界ではどんな事態に発展しているか想像もつかない。
 授業中だったということは、先生の目の前で消えてしまったのだろうか?
 そうでなくとも、一教室まるごと生徒が謎の失踪を遂げたことになるわけで、警察とか保護者説明とか・・・・・・色んな人が不幸になってそうで怖い。
 そう考えると、この出来事というのは、ひどく罪深いものに思えてきた。

(母さん、父さん・・・・・・)

 僕は、母と父の顔を思い浮かべた。
 きっと、心配してる。特に母さんなんかは、取り乱して大変かもしれない。
 僕にとって、心の支えはその二人だったから、余計に胸を締め付けるようだった。
 ――僕はまた、母と父の負担になっている。
 今まで何をしても平均以下だった僕の、そんな負い目が胸中に大きな影を落としていた。

「朝倉くん?」
「ごめん、気にしないで。ちょっとお手洗いに行くだけだから」

 席を離れる僕の背にかけられた西森さんの声に、なんとか取り繕った笑顔でそう返した。
 両親のことを思うと、とてもじゃないが食事を楽しむ気分ではなくなってしまった。幸い腹八分目というところまでお腹は満たされていたから、後のことはあまり気にしなくてもいいだろう。
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