穿つ者は戦い抜く

あすとろ

文字の大きさ
3 / 13
第一章 異世界への扉

3.銀色のナニカ

しおりを挟む
「何をした、とはどういうことでしょうか」

質問を質問で返す。こちらだって知りたいことは山程あるのだ。

「どういうことってそりゃあ……あ、いや、言う必要は無いな」
「それめっちゃ気になるんですけど」

すっごい気になった。何を言おうとしたのか知りたかった。
だが、終わって後ろでこちらの様子を窺ってる奴らもこっちの様子に気付き出したから、早急に切り上げなければならない。なぜなら目立ちたくないからだ。

「それは俺の訓練内容に関わることでしょうか」
「いや、何でもない。聞かなかったことにしてくれ」
と、何も見なかったことにしようとした・・・・・・・・・・・・・・
(へえ)
何を隠してるのか、知りたくなった。
と言っても知る術は無いに等しいのだが。



「これより訓練を開始するが、まず注意事項としていくつか言っておくことがある。」

俺達はあの後無事に天職と技能の確認を済ませ、訓練をするために外へ出た。
訓練所である中庭に出ると先に外に出ていた団長の後ろに何か・・がうず高く積まれていた。

「まずお前らには一人ずつ、担当の騎士が就く。これは俺が直々に選出したから実力は折り紙付きだ。」

団長が俺達の後ろを指し示せば、そこには大勢の騎士と思われる人達がいた。

「次に、騎士の言うことは絶対ではないが言うことは聞いておけ。何か不満があれば俺に言いに来ればい良い。」

その言葉に騎士達が野次を飛ばす。馬鹿にされたことに不満を持っている、というよりは楽しんでいるように見える。
話し終えると、団長の後ろにあった荷物を俺達の前に並べた。

「ここからお前たちの装備品を持って行ってもらうが、注意する点がある。勝手に持っていくな、管理が出来なくなる。そして、渡す前に名前と天職を言え。これも大事だからなー。」

そして団長は銀色のナニカが入った小脇に抱えられる程の瓶を掲げた。

「これはお前ら専用のモノ・・だ。後々説明はされるだろうが、今は持っておけ。」


「村木涼介、天職は狙撃手スナイパーです」
「はいよ、お前さんの衣服と武具だ」
「ありがとうございます」
「あいよ、はい次ぃ!」
それぞれに装備が配布され、担当の騎士が就いたところで訓練が始まった。
まず互いの自己紹介から始まった

「じゃあ俺からってことで…第八魔導・騎士混合部隊第二小隊長のノーランド・ギルデアだ。趣味は酒と睡眠だ、よろしく。」

酒と女じゃないんだな、趣味。
「む、村木涼介です。」
「おっ、ムラキっつうのか。なんかムラムラすんな。」

うるさい。

「にしてもひょろいなぁ…ちゃんと食ってるか?」
「食べてこれなのでどうしようもないですねぇ…」
「ほーん…」
何かを考える素振りを見せた小隊長は俺に向き直った。
「んじゃあこれから訓練をやるわけなんだが…筋トレは絶対やっとけ。どんな訓練の時でも、だ。」
筋トレ?ああ、そういうことか。
「懐に入られたら終わりですもんね」
「そういうことじゃあないんだが…まあ、そういうことだな」
どっちなんだよ。
「でも、筋トレだけやるわけじゃないですよね?」
「まあそうなんだが。んで、訓練の前にプレート見せろ。」
「何を見たいんですか?」
「いや、訓練の参考に、って思っただけだがな。ほら、さっさと出した出した」
「まあ、良いですが…」
ポケットから出したプレートを小隊長へと渡した。
「ふーん…」
「何か不明な点でもありましたか?」
「そうだな、ちょっと待ってろ」
プレートを俺に返却すると脇に置かれていた瓶を取った。
「これ、使うぞ。」
「何ですか、それ?」
すると、小隊長は不敵な笑みを浮かべた。

「聞いて驚け。これは騎士団に入団する際全員に配布される物でな。これは自分の武器を創ることが出来る・・・・・・・・・・・・・・ガチでヤバい代物だ。」



は?


『自分の武器を創ることが出来る』?

それは

「それは何でも作れるんですか?」
「おう、何でもだ。ただ、機構が細かい物とかは正確に寸法を覚えている必要があるし、要求されるこれ・・の量も相当なものになるから注意がいるぞ。」

つまり



銃でさえも創れるということに他ならないと解釈してもいいんだな?


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

異世界転生してしまった。どうせ死ぬのに。

あんど もあ
ファンタジー
好きな人と結婚して初めてのクリスマスに事故で亡くなった私。異世界に転生したけど、どうせ死ぬなら幸せになんてなりたくない。そう思って生きてきたのだけど……。

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

処理中です...