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村づくり 初級編
山田雄介 西へ! 7
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雄介達が出発して一時間ほど、獣道を慎重に進んでいる。
獣道があるとはいえ、人が歩く程の広さがある訳では無いので、歩き難い足場にラナとエリサの荒い息だけが響き渡る。
「二人とも大丈夫か?」
前を塞ぐ藪を切り開くため、マシューと順番を入れ替わったラルフが、二人に振り返り尋ねる。
「えぇ、息は上がってますが大丈夫です」
「大丈夫!」
ラルフは頷いてから、後ろを警戒しながら歩いている雄介に話しかける。
「雄介」
「はい。俺は大丈夫ですよ」
雄介の言葉にラルフは軽く苦笑いをして、
「そんなのは当たり前だ。それより雄介に一つ聞きたい事があるんだが」
ラルフの質問に雄介は首をかしげる。
「これから向かう先にいるオークなんだが、お前さん一人に任せたいんだが良いか?」
「え!俺一人でですか!?」
ラルフの提案に雄介を含め、話を聴いていたラナやエリサも同時に驚く。
「あぁ、今回は雄介のレベル上げも目的の一つだからな」
「俺のレベル上げですか?」
「あぁ、俺達も良い歳だからな、何時迄も戦える訳でもねぇから、早めに村を守る戦力を揃えておきたいんだよ」
「でも、オークですよ?一人でなんて危険じゃないですか?」
ラナが心配そうに雄介を見た後、ラルフに話しかけるとラルフは肩を窄めて雄介の銃を指差す。
「雄介の持っている銃があれば、そこら辺は問題ないな、遠く離れた場所からズドンでお終いさ」
「あー確かにそうかも」
エリサがゴブリンとの戦いの時を思い出す。
ラルフの話に納得した雄介は「そういう事なら頑張ります」と気合を入れて頷いた。
更に一時間程進んだところで、先頭を交代したラルフが手を挙げて全員を停止させた。
「そろそろキャンプ予定の場所だ、雄介、例のどろーんとか言うのを使ってくれ」
「了解です」
雄介はラルフの指示に従い、自分のリュックからドローンを取り出して準備を始める。
「ねっね!お兄さんそれは?」
新し物好きのエリサが興味深々に覗き込んでくる。
「これはドローンて言って、空から遠くを見る道具だよ」
エリサにドローンを簡単に説明しながら準備を進め、完成したドローンを字面に置いた。
「準備できました」
「よし、そんじゃ頼むわ」
「はい」
準備が整った雄介に、辺りを警戒しながらラルフが指示を出し、雄介はドローンを始動させる。
ビィィィィ
独特のモーター音を響かせながら、ドローンがフワリと浮かび上がり、木々の間を抜けて広場の方へ向かって飛行を始める。
「おぉぉ!凄い!浮いてる!」
エリサが目を輝かせながら、浮いてるドローンと操作している雄介の手元を交互に見つめ「ね!それ!後で動かして良い?」と雄介に聴いてくる。
「・・・終わったらねぇ」
久しぶりの操作で余裕のない雄介はエリサのお願いに曖昧に応えた。
上空から映し出された映像には、イーグルが伝えてきた通り、オークが四体屯していた。
「オークって本当に豚の顔をしてるんですね」
モニターを見ながら雄介が感想を言うと、
「そうだぜ、身長は大体俺と同じか少し大きい感じだ。知能は低いから集団での戦闘は出来ねぇぜ」
雄介の頭の上からマシューがモニターを覗き込んで説明する。
「こんな風に高いところから見たのは初めてです。ホント凄い機械ですね!」
雄介の右手からラナが感心しながら覗き込む。
「ね!お兄さん!交代!」
雄介の左からエリサがグイグイ身体を寄せながら交代しろと詰め寄って来る。
「ちょっとエリサ、くっつきすぎ!動かせないって!」
「雄介、見えてるのは四体だけか?」
周囲を確認してきたラルフが戻ってきて、雄介にオークの数を確認する。
「はい。広場には四体以外見当たりません」
「よし、アイツら逸れだな。他にはいないようだし、そろそろ準備してえんだが、それ、エリサに代わってやれねぇか?」
「え?まぁ、大丈夫だと思いますけど」
ラルフの提案にエリサは「ヤッタ!」喜び、雄介は何でですか?と疑問の顔をラルフに向ける。
「大した事じゃねえよ、折角の機会だから上からの映像?ってやつで空から見てみたいってだけさ」
「お!それ面白そうだな!」
「さ!お兄さん!そのコントローラーを貸して!」
ラルフの提案にマシューが乗っかり、エリサが雄介の持つコントローラーに手を伸ばす。
「みんな、観戦モードなワケね」
雄介は苦笑いを浮かべて、エリサに操作方法を教えてからコントローラーを手渡し、立て掛けてあった銃を手に持って立ち上がる。
「私は応援してます!気を付けてくださいね!」
ラナの応援に「ありがとう」と答えつつ弾倉の確認をして銃を構える。
「おう、頑張んな。まぁ、お前さんのソレならあっという間だろうけどな」
「晩飯の準備もあるんだから、パパッとな」
ラルフとマシューの適当な応援に、雄介は肩を窄めてから広場の方へ向かっていった。
獣道があるとはいえ、人が歩く程の広さがある訳では無いので、歩き難い足場にラナとエリサの荒い息だけが響き渡る。
「二人とも大丈夫か?」
前を塞ぐ藪を切り開くため、マシューと順番を入れ替わったラルフが、二人に振り返り尋ねる。
「えぇ、息は上がってますが大丈夫です」
「大丈夫!」
ラルフは頷いてから、後ろを警戒しながら歩いている雄介に話しかける。
「雄介」
「はい。俺は大丈夫ですよ」
雄介の言葉にラルフは軽く苦笑いをして、
「そんなのは当たり前だ。それより雄介に一つ聞きたい事があるんだが」
ラルフの質問に雄介は首をかしげる。
「これから向かう先にいるオークなんだが、お前さん一人に任せたいんだが良いか?」
「え!俺一人でですか!?」
ラルフの提案に雄介を含め、話を聴いていたラナやエリサも同時に驚く。
「あぁ、今回は雄介のレベル上げも目的の一つだからな」
「俺のレベル上げですか?」
「あぁ、俺達も良い歳だからな、何時迄も戦える訳でもねぇから、早めに村を守る戦力を揃えておきたいんだよ」
「でも、オークですよ?一人でなんて危険じゃないですか?」
ラナが心配そうに雄介を見た後、ラルフに話しかけるとラルフは肩を窄めて雄介の銃を指差す。
「雄介の持っている銃があれば、そこら辺は問題ないな、遠く離れた場所からズドンでお終いさ」
「あー確かにそうかも」
エリサがゴブリンとの戦いの時を思い出す。
ラルフの話に納得した雄介は「そういう事なら頑張ります」と気合を入れて頷いた。
更に一時間程進んだところで、先頭を交代したラルフが手を挙げて全員を停止させた。
「そろそろキャンプ予定の場所だ、雄介、例のどろーんとか言うのを使ってくれ」
「了解です」
雄介はラルフの指示に従い、自分のリュックからドローンを取り出して準備を始める。
「ねっね!お兄さんそれは?」
新し物好きのエリサが興味深々に覗き込んでくる。
「これはドローンて言って、空から遠くを見る道具だよ」
エリサにドローンを簡単に説明しながら準備を進め、完成したドローンを字面に置いた。
「準備できました」
「よし、そんじゃ頼むわ」
「はい」
準備が整った雄介に、辺りを警戒しながらラルフが指示を出し、雄介はドローンを始動させる。
ビィィィィ
独特のモーター音を響かせながら、ドローンがフワリと浮かび上がり、木々の間を抜けて広場の方へ向かって飛行を始める。
「おぉぉ!凄い!浮いてる!」
エリサが目を輝かせながら、浮いてるドローンと操作している雄介の手元を交互に見つめ「ね!それ!後で動かして良い?」と雄介に聴いてくる。
「・・・終わったらねぇ」
久しぶりの操作で余裕のない雄介はエリサのお願いに曖昧に応えた。
上空から映し出された映像には、イーグルが伝えてきた通り、オークが四体屯していた。
「オークって本当に豚の顔をしてるんですね」
モニターを見ながら雄介が感想を言うと、
「そうだぜ、身長は大体俺と同じか少し大きい感じだ。知能は低いから集団での戦闘は出来ねぇぜ」
雄介の頭の上からマシューがモニターを覗き込んで説明する。
「こんな風に高いところから見たのは初めてです。ホント凄い機械ですね!」
雄介の右手からラナが感心しながら覗き込む。
「ね!お兄さん!交代!」
雄介の左からエリサがグイグイ身体を寄せながら交代しろと詰め寄って来る。
「ちょっとエリサ、くっつきすぎ!動かせないって!」
「雄介、見えてるのは四体だけか?」
周囲を確認してきたラルフが戻ってきて、雄介にオークの数を確認する。
「はい。広場には四体以外見当たりません」
「よし、アイツら逸れだな。他にはいないようだし、そろそろ準備してえんだが、それ、エリサに代わってやれねぇか?」
「え?まぁ、大丈夫だと思いますけど」
ラルフの提案にエリサは「ヤッタ!」喜び、雄介は何でですか?と疑問の顔をラルフに向ける。
「大した事じゃねえよ、折角の機会だから上からの映像?ってやつで空から見てみたいってだけさ」
「お!それ面白そうだな!」
「さ!お兄さん!そのコントローラーを貸して!」
ラルフの提案にマシューが乗っかり、エリサが雄介の持つコントローラーに手を伸ばす。
「みんな、観戦モードなワケね」
雄介は苦笑いを浮かべて、エリサに操作方法を教えてからコントローラーを手渡し、立て掛けてあった銃を手に持って立ち上がる。
「私は応援してます!気を付けてくださいね!」
ラナの応援に「ありがとう」と答えつつ弾倉の確認をして銃を構える。
「おう、頑張んな。まぁ、お前さんのソレならあっという間だろうけどな」
「晩飯の準備もあるんだから、パパッとな」
ラルフとマシューの適当な応援に、雄介は肩を窄めてから広場の方へ向かっていった。
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