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9.ピンク髪じゃなかった!
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結論から言うと、昼休み中に図書館には辿り着けなかった。
うっかり寄り道をした結果、往復の時間を考えるとわずかな滞在時間しか確保できないと判断し、日を改めることにしたのだ。
放課後は生徒会室に行くつもりでいたけど、前日の帰宅時間が遅かったことを憂慮した母がわざわざ学園まで迎えに来たため、待たせるわけにもいかず真っすぐ帰ることにした。
というわけで翌朝、少し早めに登校して東屋に顔を出すことにした。
「庭の手入れは、朝からやってる可能性が高いよね。会えるといいなぁ」
公爵家の料理人に用意してもらった焼き菓子を持参したので、お近付きの印に渡したい。
あわよくばそれを一緒に食べるためお茶しようと誘いたい。
そして、今度こそ名前を聞こう。忘れずに!
◇◇◇
予想が的中し、女の子は昨日と同じ東屋で読書をしていた。驚かせないようそっと声を掛けてみる。
「ごきげんよう。朝早いのね」
「――っ!?ご、ごご、ごきげんようです……!」
いかん、めちゃくちゃ驚かせてしまった。
思えば前世の自分も、読書に集中すると周りが見えなくなるタイプだった。
きっとこの子も同じような感じなのだろう、申し訳ないことをした。
「読書の邪魔をしてしまったわね、ごめんなさい」
「いえ、そんな、とんでもないです!こんなに早く、本当に来てくださるなんて思っていなかったので、嬉しいです……!」
「貴女に会えるかもしれないと思って、今日は早めに登校してみたの」
ニコリと微笑みかけると、女の子は真っ赤になって俯いてしまう。ヴィオレッタのお嬢様パワーを遺憾なく発揮して全力で親しみが持てるようアピールする。
「改めて自己紹介をするわね。私は二年のヴィオレッタ・ミランよ。貴女は私を知っているようだけれど……」
「もちろんです!ミラン様は美しくって、女生徒の憧れですから!!」
こんなにも悪役令嬢顔で同級生には遠巻きにされているというのに、嬉しいことを言ってくれるじゃないか。
「そんな風に言ってもらえるだなんて、光栄だわ」
「いいえ、私の方こそ!こんなところにまで足を運んでくださって嬉しいです」
「たしかに本校舎からは少し遠いけど、静かでいいところね」
「そうなんです。あっちは人が多くて賑やかで、昼休みはあちこちでお茶会が開かれてるので、なんだか落ち着かなくて……。こっちの棟はあまり学生が来ないので、落ち着くんです、まさかミラン様がいらっしゃるだなんて、思いませんでした」
リラに「図書館までの距離が遠すぎたわ」と漏らしたところ「ご自分で行かれたのですか!?」と驚かれたことで知ったのだが、学生は自ら図書館に足を運ぶことはなく、どんな本が必要か使用人に伝えて代理で貸し出し手続きを行ってもらう仕組みらしい。
(まさかこの子も、公爵令嬢が自力で図書館に行こうとしてたとは思わないだろうなぁ)
ほほほと曖昧な笑みで誤魔化し、どさくさに紛れて次の約束を取り付けることにした。
「あなたさえよければ、お昼にまた来てもいいかしら?」
「私は構いません。でも、ミラン様は生徒会のお仕事が忙しいのでは……」
そんなことまで知られているとは。
そしてヴィオレッタは、毎日放課後だけじゃなく昼休みまで生徒会活動に費やしてたのか。そんなに熱心だとさぞ仕事を回されることでしょうねぇ……と遠い目になる。
「少し前に体調を崩して、家の者からあまり働き過ぎないよう注意されたの。お友達と一緒に食べるようにと家の料理人から焼き菓子を持たされたのだけど、いかがかしら?」
さりげなーく友達認定をしてみる。突っ込まれませんように。
「私でよければ、ぜひ!実は私もお菓子の用意を……」
「あれ、もう来ていたの?二人とも早起きなんだね」
作戦が上手く行きそうなところで、つい二日前若干気まずい感じで別れた相手が突然姿を現した。
生徒はほとんど来ない場所だと聞いたばかりなのに、この人がここに居るのはヴィオレッタ以上に場違いだろう。
「クリストファー殿下!おはようございます」
「おはようマリア、今日も元気だね」
「女子寮はここから近いので、早めの登校でもしっかり睡眠時間が確保できるんですよ」
「なるほど、その発想はなかった。ほら、約束のお菓子を持ってきたよ」
「わぁ、ありがとうございます!ちょうど今、ミラン様からお茶のお誘いをいただいたところでした!」
マリアというのか、この子は。
めちゃくちゃヒロインっぽい名前だし何故かクリストファー殿下と親しいっぽい。
もしやこの子がヒロインなのか……!?
(マリア……心当たりが多すぎる。正直ヴィオレッタよりも多い。癒しの乙女マリアとか、救国の聖女マリアとか、女神の化身マリアとか、愛され王女マリアとか……頻出ネームだよ!可愛いもんね、マリアって響き。ヒロイン力も強くて素敵な名前だと思うよ。でも作品を特定する難易度が上がっちゃったよ!!)
「……ピンク髪だと思ってたのは、ピンクのリボンだったのかぁ……」
私の記憶ではヒロインはピンク髪だったけど、そこから間違っていたようだ。
やはり己の記憶を過信してはいけなかった。
このポンコツ!我ながらポンコツめ!!
「やぁ、ミラン公爵令嬢。昨日は何故生徒会室に来なかったんだい?君に会いたくて待っていたのに」
「申し訳ございません殿下。昨日は母が迎えに来たため、早めに帰宅したのです」
「公爵夫人も心配なんだね。僕も、君が具合を悪くしたんじゃないかと気になっていたんだ。朝から元気な顔が見られて嬉しいよ」
「で、殿下にご心配いただくなんて、光栄なことですわ……ほほほ」
「僕も、君たちのお茶会に混ざってもいいかい?」
断れるわけがなかろう。
己の身分をわかって言ってるのかこの人は。
「えぇ、勿論ですわ。ゼヒ」
「まいったな、そんなに警戒しなくてもいいじゃないか」
「警戒?はて、ナンノコトだか私にはさっぱり……えぇサッパリ」
ほんのりカタコトになったのがバレている。まずい。
マリアが作品のヒロインで殿下がそのお相手だとしたら、この二人とのお茶会はかなり危険な香りがする。
ヴィオレッタ、どう考えてもお邪魔虫では?悪役令嬢ポジションまっしぐらでは??
理由を付けて断りたいけど、体調を盾に取るのはこの流れだと難しい。
(うーん……とりあえず殿下の事は一旦置いておいて、暫定ヒロインのマリアと仲良くなるとしよう。初志貫徹!)
「あなた、マリアさんとおっしゃるのね。私ってば自分の事ばかり話してしまって、お名前も聞かなくてごめんなさい。お喋りが楽しかったものだからつい……」
「私こそ最初に名乗らず、大変失礼しました。その、ミラン様がよければマリアとお呼びください」
「では、私の事もヴィオレッタと呼んで頂戴ね。またお昼に会いましょう」
マリアに手を振り、殿下に愛想笑いを浮かべながら、ギリギリ優雅に見えるスピードの早足でその場を離脱した。
(一刻も早く対策を考えよう……!)
かくして暫定悪役令嬢は、暫定ヒロインとその暫定お相手の王子様とのお茶会に参加することになった。
うっかり寄り道をした結果、往復の時間を考えるとわずかな滞在時間しか確保できないと判断し、日を改めることにしたのだ。
放課後は生徒会室に行くつもりでいたけど、前日の帰宅時間が遅かったことを憂慮した母がわざわざ学園まで迎えに来たため、待たせるわけにもいかず真っすぐ帰ることにした。
というわけで翌朝、少し早めに登校して東屋に顔を出すことにした。
「庭の手入れは、朝からやってる可能性が高いよね。会えるといいなぁ」
公爵家の料理人に用意してもらった焼き菓子を持参したので、お近付きの印に渡したい。
あわよくばそれを一緒に食べるためお茶しようと誘いたい。
そして、今度こそ名前を聞こう。忘れずに!
◇◇◇
予想が的中し、女の子は昨日と同じ東屋で読書をしていた。驚かせないようそっと声を掛けてみる。
「ごきげんよう。朝早いのね」
「――っ!?ご、ごご、ごきげんようです……!」
いかん、めちゃくちゃ驚かせてしまった。
思えば前世の自分も、読書に集中すると周りが見えなくなるタイプだった。
きっとこの子も同じような感じなのだろう、申し訳ないことをした。
「読書の邪魔をしてしまったわね、ごめんなさい」
「いえ、そんな、とんでもないです!こんなに早く、本当に来てくださるなんて思っていなかったので、嬉しいです……!」
「貴女に会えるかもしれないと思って、今日は早めに登校してみたの」
ニコリと微笑みかけると、女の子は真っ赤になって俯いてしまう。ヴィオレッタのお嬢様パワーを遺憾なく発揮して全力で親しみが持てるようアピールする。
「改めて自己紹介をするわね。私は二年のヴィオレッタ・ミランよ。貴女は私を知っているようだけれど……」
「もちろんです!ミラン様は美しくって、女生徒の憧れですから!!」
こんなにも悪役令嬢顔で同級生には遠巻きにされているというのに、嬉しいことを言ってくれるじゃないか。
「そんな風に言ってもらえるだなんて、光栄だわ」
「いいえ、私の方こそ!こんなところにまで足を運んでくださって嬉しいです」
「たしかに本校舎からは少し遠いけど、静かでいいところね」
「そうなんです。あっちは人が多くて賑やかで、昼休みはあちこちでお茶会が開かれてるので、なんだか落ち着かなくて……。こっちの棟はあまり学生が来ないので、落ち着くんです、まさかミラン様がいらっしゃるだなんて、思いませんでした」
リラに「図書館までの距離が遠すぎたわ」と漏らしたところ「ご自分で行かれたのですか!?」と驚かれたことで知ったのだが、学生は自ら図書館に足を運ぶことはなく、どんな本が必要か使用人に伝えて代理で貸し出し手続きを行ってもらう仕組みらしい。
(まさかこの子も、公爵令嬢が自力で図書館に行こうとしてたとは思わないだろうなぁ)
ほほほと曖昧な笑みで誤魔化し、どさくさに紛れて次の約束を取り付けることにした。
「あなたさえよければ、お昼にまた来てもいいかしら?」
「私は構いません。でも、ミラン様は生徒会のお仕事が忙しいのでは……」
そんなことまで知られているとは。
そしてヴィオレッタは、毎日放課後だけじゃなく昼休みまで生徒会活動に費やしてたのか。そんなに熱心だとさぞ仕事を回されることでしょうねぇ……と遠い目になる。
「少し前に体調を崩して、家の者からあまり働き過ぎないよう注意されたの。お友達と一緒に食べるようにと家の料理人から焼き菓子を持たされたのだけど、いかがかしら?」
さりげなーく友達認定をしてみる。突っ込まれませんように。
「私でよければ、ぜひ!実は私もお菓子の用意を……」
「あれ、もう来ていたの?二人とも早起きなんだね」
作戦が上手く行きそうなところで、つい二日前若干気まずい感じで別れた相手が突然姿を現した。
生徒はほとんど来ない場所だと聞いたばかりなのに、この人がここに居るのはヴィオレッタ以上に場違いだろう。
「クリストファー殿下!おはようございます」
「おはようマリア、今日も元気だね」
「女子寮はここから近いので、早めの登校でもしっかり睡眠時間が確保できるんですよ」
「なるほど、その発想はなかった。ほら、約束のお菓子を持ってきたよ」
「わぁ、ありがとうございます!ちょうど今、ミラン様からお茶のお誘いをいただいたところでした!」
マリアというのか、この子は。
めちゃくちゃヒロインっぽい名前だし何故かクリストファー殿下と親しいっぽい。
もしやこの子がヒロインなのか……!?
(マリア……心当たりが多すぎる。正直ヴィオレッタよりも多い。癒しの乙女マリアとか、救国の聖女マリアとか、女神の化身マリアとか、愛され王女マリアとか……頻出ネームだよ!可愛いもんね、マリアって響き。ヒロイン力も強くて素敵な名前だと思うよ。でも作品を特定する難易度が上がっちゃったよ!!)
「……ピンク髪だと思ってたのは、ピンクのリボンだったのかぁ……」
私の記憶ではヒロインはピンク髪だったけど、そこから間違っていたようだ。
やはり己の記憶を過信してはいけなかった。
このポンコツ!我ながらポンコツめ!!
「やぁ、ミラン公爵令嬢。昨日は何故生徒会室に来なかったんだい?君に会いたくて待っていたのに」
「申し訳ございません殿下。昨日は母が迎えに来たため、早めに帰宅したのです」
「公爵夫人も心配なんだね。僕も、君が具合を悪くしたんじゃないかと気になっていたんだ。朝から元気な顔が見られて嬉しいよ」
「で、殿下にご心配いただくなんて、光栄なことですわ……ほほほ」
「僕も、君たちのお茶会に混ざってもいいかい?」
断れるわけがなかろう。
己の身分をわかって言ってるのかこの人は。
「えぇ、勿論ですわ。ゼヒ」
「まいったな、そんなに警戒しなくてもいいじゃないか」
「警戒?はて、ナンノコトだか私にはさっぱり……えぇサッパリ」
ほんのりカタコトになったのがバレている。まずい。
マリアが作品のヒロインで殿下がそのお相手だとしたら、この二人とのお茶会はかなり危険な香りがする。
ヴィオレッタ、どう考えてもお邪魔虫では?悪役令嬢ポジションまっしぐらでは??
理由を付けて断りたいけど、体調を盾に取るのはこの流れだと難しい。
(うーん……とりあえず殿下の事は一旦置いておいて、暫定ヒロインのマリアと仲良くなるとしよう。初志貫徹!)
「あなた、マリアさんとおっしゃるのね。私ってば自分の事ばかり話してしまって、お名前も聞かなくてごめんなさい。お喋りが楽しかったものだからつい……」
「私こそ最初に名乗らず、大変失礼しました。その、ミラン様がよければマリアとお呼びください」
「では、私の事もヴィオレッタと呼んで頂戴ね。またお昼に会いましょう」
マリアに手を振り、殿下に愛想笑いを浮かべながら、ギリギリ優雅に見えるスピードの早足でその場を離脱した。
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