39 / 48
第六章
第六章第一節 カタ=リナの少女
しおりを挟む
聖堂の重厚な扉が静かに開かれ、一人の女性が内部へと足を踏み入れた。彼女の歩みは軽やかで、祭壇に向かう道すがら、口ずさむのは街角でよく耳にする恋の歌。そのメロディは聖堂内の空間に溶け込み、壮麗な空間に一抹の生活感を添えていた。
彼女の進む先には、整然と片付けられた椅子が並び、行手を阻むものは何もなかった。外から差し込む柔らかな光が、色とりどりのステンドグラスを通過し、礼拝堂の床に幻想的な彩りを描き出している。それはまるで天界からの光が地上に降り注ぐかのようだった。
ステンドグラスの一枚には、創生神エリュシオンが描かれていた。光を纏い、地上に降り立つ神の姿は、人々を救済する力と慈悲を象徴している。しかし、その神聖な姿を見上げる彼女の心には、何の感情も揺さぶられなかった。神話や伝承が語る創生神の力と威厳、それらが彼女には遠い話のように感じられたのだ。
小さな村で、両親を亡くした少女は孤児院に預けられた。そこで彼女を待ち受けていたのは、辛い虐待の日々だった。冷たい床で夜を過ごし、心は日々の重荷に押しつぶされそうになっていた。
しかし、ある冬の夜、彼女の運命を変える出会いがあった。一人の男が孤児院の門をくぐり、少女の前に立った。彼女の目は、希望に満ちて輝いた。まるで創生神エリュシオンが送り込んだ救世主のように思えたのだ。
男は少女に一つの黒い首飾りを手渡した。それは美しく、不思議な力を秘めているかのように見えた。そして、彼は少女を手に取るようにして、孤児院から外の世界へと連れ出した。
だが、その手は少女の心に寄り添うものではなかった。
バタンという音が聖堂の静けさを破り、重い扉が開け放たれた。静謐な空間に、リザ男の声が響き渡る。「ここにいたか、ネコ美よ。聞いたぞ。蘇生の術を使うつもりだな?」
彼女が静かに返す。「リザ男様」
リザ男は一歩踏み出し、彼女に近づいた。「よすんだ、ネコ美。俺と共に来い。黒猫殿もおっしゃっていただろう。今、お主の体は蘇生の術を使えるほど完全ではない。もし、どうしてもこの国の王子の蘇生を望むのなら、じっくりと療養し、体力の回復を待ってからでも遅くはなかろう?」彼の言葉は、過剰なほどに心配性で、時には的を射ないものだったが、それがリザ男らしい真っ直ぐさだった。
ネコ美の口元に、ふっと笑みがこぼれる。「なんだ、何がおかしいというのだ?俺はお主のことを真剣に考えてだな‥」
「‥だっておかしくて。蘇生の術は、死後できるだけ早く施した方が良いのです。いかにわたくしの技量を持ってしても、遅くとも一週間以内には。それ以上は、まず蘇生させることは不可能です。リザ男様、そのようなこともご存じなかったのですか?」ネコ美の言葉は、優しさを含んでいたが、リザ男の知識の不足を明らかにしていた。
「む、むう、そうなのか?」
恥じ入るリザ男に、ネコ美は続ける。「リザ男様も、槍に見立てた棒切れを振り回す子供を見れば、基本がなっていないと失笑なさるでしょう。わたくしが笑うのは、それと同じです。ですがリザ男様なら」ネコ美はリザ男に歩み寄ると、その大きな胸板に顔を埋めた。「愛らしいと、微笑みなさるかもしれませんね。」
「‥ネコ美よ」リザ男の声は優しさに包まれていた。
「リザ男様、わたし、怖いんです。黒猫様、グレイス様は、今後、私を苦しめる痛みはもっとひどくなるって言っていました。痛み止めも効かなくなるってことは、きっとそれを超える苦しみが待っている。‥怖くて怖くてたまらないんです! わたしは、わたしはどうしたら!」
顔を上げてリザ男に訴えるネコ美。彼女の姿は、聖女の冷静さを失い、生の感情が溢れ出ている。涙を滂沱と流しつづける彼女の顔は、年相応の娘のそれだった。
「ネコ美‥」リザ男は、深い同情と愛情を込めて彼女の名を呼んだ。彼の眼差しは、彼女の苦痛を和らげようとする優しさに満ちていた。
だが、言葉を続けようとするリザ男を、ネコ美は遮るように押し留めた。
聖堂の静謐な空間で、ネコ美はリザ男に対し、静かに、しかし確かな決意を伝えた。「それ以上おっしゃってはいけません。リザ男様。わたくしは嬉しく思いました。この場で、あなたがわたくしが言ってほしいと思っていた言葉を言おうとしてくれたことに。だから、わたくしは蘇生の儀式に臨むことができます。」
リザ男は反論しようとするが、「大丈夫です。グレイス様の了解は取ってあります」とネコ美に静められた。彼女の言葉に、リザ男は一瞬たじろぎ、黒猫=グレイスの名前を聞いて、何も言えなくなった。
ネコ美はさらに続ける。「リザ男様、リザ男様。リザ男様が旅の身の上であることは存じております。しかし、もしわたくしの願いが叶うのなら、わたくしの蘇生の術が終わるまで、この街にご逗留願いたいと思います。」
リザ男は深く息を吸い込み、「‥分かった。「乱れ突き」の名にかけて、この街に留まることを誓おう」と答えた。ネコ美の顔にはほんの少し安堵の表情が浮かんだ。
そして、彼女はもう一つの願いを口にする。「それとできればもう一つだけ‥」「何だ」とリザ男が尋ねると、ネコ美は少し照れくさそうに、「口付けを、交わしていただきたく思います」と言った。
その瞬間、聖堂の空気が一変した。リザ男はネコ美の真摯な眼差しに応え、彼女の願いに答えるように、そっと彼女の唇に自らのものを重ねた。その一瞬、二人の間に流れる空気は、この世のものとは思えないほど神聖で、穏やかだった。
口付けが終わると、リザ男はネコ美を見つめ、彼女の額にそっとキスをした。「リザ男様‥」ネコ美は涙を浮かべながら、彼の強さと優しさに感謝した。二人は、これから迎える未来に不安と希望を抱きながらも、互いに寄り添い、支え合うことを誓った。
その夜、リザ男は宿屋の窓から教会の方角を静かに眺めていた。町は沈黙しており、ただ遠くから聞こえる祈りの声だけが、夜風に乗って彼のもとへ届く。すると突如、大地自体が脈打つように、一筋の強烈な光が地面から立ち上り、夜空を貫いた。それは、死者を蘇生させる儀式の始まりを告げる光だった。
周囲の家々からは、街の住民たちが一斉に外へと出てきて、その奇跡のような現象に目を奪われていた。彼らは一様に、創生神エリュシオンへの祈りの言葉を唱え始め、ひざまづいて頭を垂れる。その信仰心深い光景は、ある種の荘厳さを湛えていた。
リザ男の心中は暗雲に包まれていた。遠く教会から差し込む光が彼の視界を埋め尽くす中、その光がネコ美による命を賭した儀式の証であることを、彼は痛いほどに理解していた。その重さに彼の心は深い苦悩を抱え、無意識のうちに食いしばった歯茎からは血が滲んでいた。
リス子は、リザ男の傍らに静かに立ち、彼の感情の渦を察していた。彼女の声はやさしく、しかし確かな意志を持ってリザ男に届けられた。「誇り高き我が君、皆の労苦を一身に背負う方。しかし、その辛さ、苦しさを臣下は存じております。ここにはわたくしたち以外、誰もおりません。どうか、わたくしを一時の安らぎとなさいませ‥‥」
リザ男は静かにリス子を見つめた。「‥リス子よ」彼の言葉は、いつもの強さを隠し、感謝と信頼を込めたものだった。リス子は迷うことなくリザ男の大きな頭を抱え、自分の膝の上に乗せた。彼女の唇から零れるのは、彼女の故国で代々受け継がれてきた子守唄だった。その歌声は穏やかで、どこか懐かしさを感じさせるものだった。
だが、リス子の国はもうこの世に存在しない。もしリザ男が彼らを救い出していなければ、この歌を伝える者は誰もいなかっただろう。リス子はその歌に、ありったけの感謝と愛を込めた。彼女の声は静かに宿屋の部屋に響き渡り、リザ男の心にわずかながらの光を灯した。その夜、リザ男は久しぶりに心からの安らぎを感じながら、深い眠りに落ちていった。
彼女の進む先には、整然と片付けられた椅子が並び、行手を阻むものは何もなかった。外から差し込む柔らかな光が、色とりどりのステンドグラスを通過し、礼拝堂の床に幻想的な彩りを描き出している。それはまるで天界からの光が地上に降り注ぐかのようだった。
ステンドグラスの一枚には、創生神エリュシオンが描かれていた。光を纏い、地上に降り立つ神の姿は、人々を救済する力と慈悲を象徴している。しかし、その神聖な姿を見上げる彼女の心には、何の感情も揺さぶられなかった。神話や伝承が語る創生神の力と威厳、それらが彼女には遠い話のように感じられたのだ。
小さな村で、両親を亡くした少女は孤児院に預けられた。そこで彼女を待ち受けていたのは、辛い虐待の日々だった。冷たい床で夜を過ごし、心は日々の重荷に押しつぶされそうになっていた。
しかし、ある冬の夜、彼女の運命を変える出会いがあった。一人の男が孤児院の門をくぐり、少女の前に立った。彼女の目は、希望に満ちて輝いた。まるで創生神エリュシオンが送り込んだ救世主のように思えたのだ。
男は少女に一つの黒い首飾りを手渡した。それは美しく、不思議な力を秘めているかのように見えた。そして、彼は少女を手に取るようにして、孤児院から外の世界へと連れ出した。
だが、その手は少女の心に寄り添うものではなかった。
バタンという音が聖堂の静けさを破り、重い扉が開け放たれた。静謐な空間に、リザ男の声が響き渡る。「ここにいたか、ネコ美よ。聞いたぞ。蘇生の術を使うつもりだな?」
彼女が静かに返す。「リザ男様」
リザ男は一歩踏み出し、彼女に近づいた。「よすんだ、ネコ美。俺と共に来い。黒猫殿もおっしゃっていただろう。今、お主の体は蘇生の術を使えるほど完全ではない。もし、どうしてもこの国の王子の蘇生を望むのなら、じっくりと療養し、体力の回復を待ってからでも遅くはなかろう?」彼の言葉は、過剰なほどに心配性で、時には的を射ないものだったが、それがリザ男らしい真っ直ぐさだった。
ネコ美の口元に、ふっと笑みがこぼれる。「なんだ、何がおかしいというのだ?俺はお主のことを真剣に考えてだな‥」
「‥だっておかしくて。蘇生の術は、死後できるだけ早く施した方が良いのです。いかにわたくしの技量を持ってしても、遅くとも一週間以内には。それ以上は、まず蘇生させることは不可能です。リザ男様、そのようなこともご存じなかったのですか?」ネコ美の言葉は、優しさを含んでいたが、リザ男の知識の不足を明らかにしていた。
「む、むう、そうなのか?」
恥じ入るリザ男に、ネコ美は続ける。「リザ男様も、槍に見立てた棒切れを振り回す子供を見れば、基本がなっていないと失笑なさるでしょう。わたくしが笑うのは、それと同じです。ですがリザ男様なら」ネコ美はリザ男に歩み寄ると、その大きな胸板に顔を埋めた。「愛らしいと、微笑みなさるかもしれませんね。」
「‥ネコ美よ」リザ男の声は優しさに包まれていた。
「リザ男様、わたし、怖いんです。黒猫様、グレイス様は、今後、私を苦しめる痛みはもっとひどくなるって言っていました。痛み止めも効かなくなるってことは、きっとそれを超える苦しみが待っている。‥怖くて怖くてたまらないんです! わたしは、わたしはどうしたら!」
顔を上げてリザ男に訴えるネコ美。彼女の姿は、聖女の冷静さを失い、生の感情が溢れ出ている。涙を滂沱と流しつづける彼女の顔は、年相応の娘のそれだった。
「ネコ美‥」リザ男は、深い同情と愛情を込めて彼女の名を呼んだ。彼の眼差しは、彼女の苦痛を和らげようとする優しさに満ちていた。
だが、言葉を続けようとするリザ男を、ネコ美は遮るように押し留めた。
聖堂の静謐な空間で、ネコ美はリザ男に対し、静かに、しかし確かな決意を伝えた。「それ以上おっしゃってはいけません。リザ男様。わたくしは嬉しく思いました。この場で、あなたがわたくしが言ってほしいと思っていた言葉を言おうとしてくれたことに。だから、わたくしは蘇生の儀式に臨むことができます。」
リザ男は反論しようとするが、「大丈夫です。グレイス様の了解は取ってあります」とネコ美に静められた。彼女の言葉に、リザ男は一瞬たじろぎ、黒猫=グレイスの名前を聞いて、何も言えなくなった。
ネコ美はさらに続ける。「リザ男様、リザ男様。リザ男様が旅の身の上であることは存じております。しかし、もしわたくしの願いが叶うのなら、わたくしの蘇生の術が終わるまで、この街にご逗留願いたいと思います。」
リザ男は深く息を吸い込み、「‥分かった。「乱れ突き」の名にかけて、この街に留まることを誓おう」と答えた。ネコ美の顔にはほんの少し安堵の表情が浮かんだ。
そして、彼女はもう一つの願いを口にする。「それとできればもう一つだけ‥」「何だ」とリザ男が尋ねると、ネコ美は少し照れくさそうに、「口付けを、交わしていただきたく思います」と言った。
その瞬間、聖堂の空気が一変した。リザ男はネコ美の真摯な眼差しに応え、彼女の願いに答えるように、そっと彼女の唇に自らのものを重ねた。その一瞬、二人の間に流れる空気は、この世のものとは思えないほど神聖で、穏やかだった。
口付けが終わると、リザ男はネコ美を見つめ、彼女の額にそっとキスをした。「リザ男様‥」ネコ美は涙を浮かべながら、彼の強さと優しさに感謝した。二人は、これから迎える未来に不安と希望を抱きながらも、互いに寄り添い、支え合うことを誓った。
その夜、リザ男は宿屋の窓から教会の方角を静かに眺めていた。町は沈黙しており、ただ遠くから聞こえる祈りの声だけが、夜風に乗って彼のもとへ届く。すると突如、大地自体が脈打つように、一筋の強烈な光が地面から立ち上り、夜空を貫いた。それは、死者を蘇生させる儀式の始まりを告げる光だった。
周囲の家々からは、街の住民たちが一斉に外へと出てきて、その奇跡のような現象に目を奪われていた。彼らは一様に、創生神エリュシオンへの祈りの言葉を唱え始め、ひざまづいて頭を垂れる。その信仰心深い光景は、ある種の荘厳さを湛えていた。
リザ男の心中は暗雲に包まれていた。遠く教会から差し込む光が彼の視界を埋め尽くす中、その光がネコ美による命を賭した儀式の証であることを、彼は痛いほどに理解していた。その重さに彼の心は深い苦悩を抱え、無意識のうちに食いしばった歯茎からは血が滲んでいた。
リス子は、リザ男の傍らに静かに立ち、彼の感情の渦を察していた。彼女の声はやさしく、しかし確かな意志を持ってリザ男に届けられた。「誇り高き我が君、皆の労苦を一身に背負う方。しかし、その辛さ、苦しさを臣下は存じております。ここにはわたくしたち以外、誰もおりません。どうか、わたくしを一時の安らぎとなさいませ‥‥」
リザ男は静かにリス子を見つめた。「‥リス子よ」彼の言葉は、いつもの強さを隠し、感謝と信頼を込めたものだった。リス子は迷うことなくリザ男の大きな頭を抱え、自分の膝の上に乗せた。彼女の唇から零れるのは、彼女の故国で代々受け継がれてきた子守唄だった。その歌声は穏やかで、どこか懐かしさを感じさせるものだった。
だが、リス子の国はもうこの世に存在しない。もしリザ男が彼らを救い出していなければ、この歌を伝える者は誰もいなかっただろう。リス子はその歌に、ありったけの感謝と愛を込めた。彼女の声は静かに宿屋の部屋に響き渡り、リザ男の心にわずかながらの光を灯した。その夜、リザ男は久しぶりに心からの安らぎを感じながら、深い眠りに落ちていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~
桂
ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。
そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。
そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる