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7.花と妖精のお祭り
9話
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どうしよう。楽しい。
クロード様となんてもう関わりたくないと思っていたのに。
一緒に街を歩いていると、幼い頃の記憶が自然に蘇ってきた。怖がりな私の手を引いて、いつも色んな場所に連れて行ってくれたクロード様。
『エミリアのことは俺が守ってやるよ』
クロード様がそう言ってくれた時、本当に嬉しかったのを覚えている。
クロード様が冷たくなってからもずっと、また幼い頃みたいに戻れたらという願いが消えなかった。
今だってそうだ。もう見切りをつけたはずなのに、クロード様に笑いかけられた途端、いつのまにか心が引き戻されてしまう。
「エミリア、楽しいか?」
クロード様はふいにこちらを振り返って言う。
「まあまあですわね」
「じゃあ次はもっと楽しませるよう頑張るよ」
クロード様は殊勝にもそんなことを言う。
天邪鬼な私は「次があると思ってますの?」なんて返してしまったけれど、クロード様はそれでも楽しそうに笑うばかりだった。
***
結局、すぐに帰るつもりがほとんどのお店が閉まるまでお祭りに残ってしまった。
クロード様があんまり悲しそうな顔をするからつき合ってあげるだけのつもりだったのに、思い返すと楽しかったという感想しか出てこないのが悔しい。
クロード様となんてもう関わりたくないと思っていたのに。
一緒に街を歩いていると、幼い頃の記憶が自然に蘇ってきた。怖がりな私の手を引いて、いつも色んな場所に連れて行ってくれたクロード様。
『エミリアのことは俺が守ってやるよ』
クロード様がそう言ってくれた時、本当に嬉しかったのを覚えている。
クロード様が冷たくなってからもずっと、また幼い頃みたいに戻れたらという願いが消えなかった。
今だってそうだ。もう見切りをつけたはずなのに、クロード様に笑いかけられた途端、いつのまにか心が引き戻されてしまう。
「エミリア、楽しいか?」
クロード様はふいにこちらを振り返って言う。
「まあまあですわね」
「じゃあ次はもっと楽しませるよう頑張るよ」
クロード様は殊勝にもそんなことを言う。
天邪鬼な私は「次があると思ってますの?」なんて返してしまったけれど、クロード様はそれでも楽しそうに笑うばかりだった。
***
結局、すぐに帰るつもりがほとんどのお店が閉まるまでお祭りに残ってしまった。
クロード様があんまり悲しそうな顔をするからつき合ってあげるだけのつもりだったのに、思い返すと楽しかったという感想しか出てこないのが悔しい。
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