4 / 11
新人狩人編
第四話 狂戦士
しおりを挟む
暗闇の独房、辺りを見渡しても外からの光は一切届いていない。上原御守は椅子に縛り付けられた状態で目を覚ました。口も、両手も、両足も、全てが縄と粘着テープで抑えられているため、声を出すことも出来ない。
「目を覚ました?」
ドアが開き、電灯の光が独房の中に入った。尋問を担当するのは、あの時彩花をスカウトした女性だ。名前を豊橋奏と言い、トヨハシグループ現会長の娘だ。
───豊橋奏…まさかここで出会うとは!
「ジェム・ラピス、あなたの身元は確認できた」
数枚の書類を御守の足元に投げ捨てた。
「上原御守、高校三年生…都内の名門校''小鳥遊高等学校''所属」
御守は奏の目を見ると野生動物のように睨んだ。組織の情報によれば奏は非戦闘員だ。反撃のチャンスがあれば簡単に床にノックアウトさせることが出来るだろう。
「紹介しよう、私のボディーガードだ」
黒で統一された服を纏う女性がどこからともなく現れた。奏よりもずっと体格がいい。
「彼女のコードネームは光の子」
フォスは御守の口に貼り付けられた粘着テープを優しく剥がした。
「……私はただの一般人です」
「ふふっ…シラを切るつもり?バッジまであるというのに」
奏は懐から魔法少女のみ持つことの出来る例のバッジを取り出した。
「それは…!」
「あなたがこれからどうなるかわかる?」
「どうせ殺すんでしょ…」
「そんな乱暴なことしないって~」
突然、御守は首元に冷たい感触を感じた。
慎重に振り向くと、フォスが剣の刃を自分の首元に当てていた。
「逃げ出したいなら彼女と戦う、大人しくしていれば乱暴なことはしない」
「もし…もし負けたら?」
「うーん…それはあなたの頑張り次第」
奏が指を鳴らすと、四肢を拘束していた縄が瞬く間に弾け飛んだ。
「あなたの相手は誰がいい?」
* * *
御守が目を覚ます少し前、簡易休憩室。
「工藤彩花、結果が出たぞ」
「はい…今行きます」
勲章を複数付けた上司が彩花を呼んだ。同僚や上司の話によると、グループの中でも上位に属する人物のようだ。
彼に連れられ彩花は部屋に入った。見た事のない部屋だ。壁には新聞の切り抜きやトロフィー、肖像画が貼り付けられていた。何かの保管室なのだろうか?彩花は想像力を働かせた。
「お前は今からグループの戦闘員として正式に認められる。決して下働きでは無い」
机の上に置かれた水晶のような球体は、触れた者の適正魔法を自動で診断する機能を持っている。
「さっき触ったこれだが、もう一度触ってくれ。今度は更に精度が高い」
「……その、これは何を判断するんですか?」
「お前の適正魔法だ。さっきは…エラーが出てな」
「エラーが…?」
頭に疑問符を浮かべながら言われるがままに球体に触った。
刹那、電流が走ったかと思うと球体の中にあった曇りが晴れた。反射的に彩花は手を離してしまい、痺れた手を摩った。
「ブラックホール」
球体にはそう映し出されていた。
「ブラックホールか…珍しいな」
「凄いんですか?」
「まぁそうだな、これを選択する戦闘員は非常に稀だ」
それは何故?と聞きたかったが、何か嫌な予感がして彩花は聞くのを辞めた。
「ついてこい、授与を始める」
「あっ…えっと、はい!」
現在グループは、二つのことで盛り上がっていた。
一つ目は宿敵の魔法少女を捕らえたこと、もう一つは魔法少女を捕まえた労働者が正式な戦闘員として認められることだ。
活躍している魔法少女を捕らえることは久々な上に、その魔法少女が組織の戦闘員と決闘するというのだ。盛り上がらずにはいられない。
労働者が正式な戦闘員として認められたことだが、これは彩花がかつて所属していた現場、そこの班員が最も喜びを顕にしていた。チームとしての意識が強い彼らにとって、仲間の昇進はこの上ない喜びでもあった。
ジェム・ラピス、彼女はバッジを返却されると地下の闘技場に連れていかれた。彼女が立っている場所を中心に、無数のカメラと観客が囲んでいる。観客には非番の戦闘員や作業員、更にはグループと癒着している大物の姿もあった。
ラピスはこの景色に衝撃を受けざるを得なかった。
「ほら行くぞ」
決闘に勝てば晴れて自由の身だ。しかしもし負けたら───
「うおおおおお!」
ラピスは喉が潰れるまで雄叫びをあげた。
───魔法少女の底力、見せてやるわ。
「準備は出来たようだな」
対戦相手はフォスと名乗った女性だ。黒の手袋と上着を脱ぎ去ると、ノースリーブが顕になった。
「私はフォス、お前を叩きのめす者だ。覚えておくがいい」
「望むところよ…懸賞金四千万の力、味わせてあげるわ」
開戦のゴングが鳴ると、二人は距離を縮め始めた。ラピスは警戒しながら近寄り、フォスは固い表情を崩さずに近寄った。
「大鎌の結晶!」
ラピスが叫ぶと光が彼女の手の中に集まり、大鎌を作り出した。大体何でも切れると自負している大技だ。
「…星の聖剣」
それに応えるようにフォスが言い、光から聖剣を作り出した。
二人の距離はおよそ三メートル、お互いの攻撃が──あくまで斬撃のみ──かろうじて届かない限界だ。
「………」
「どりゃああ!」
ラピスは大鎌を振り回すと縮地、一瞬で間合いを詰めて鎌を浴びせた。
フォスは余裕綽々の表情で鎌を受け止めた。鎌を弾くと突きを繰り出した。
「あぶっ!」
胴体を貫く刹那、鎌の持ち手が剣を弾く。
「やはり…手応えが無いな」
「バカにして…」
「お前の弱点は既に判明している」
フォスの言った弱点、それは広すぎる間合いだ。大鎌は破壊力と射程に優れているが、間合いを一瞬で詰められた時反撃が出来ない。剣とは訳が違う。
「弱点?そんなの気にしてる暇無いわよ!」
彼女は空を舞うと、縦横無尽に鎌を振り回した。こうすることで先程の弱点は解消される。この振り回す攻撃を止められるほどの技を出さない限り、全ての攻撃は鎌によって弾かれる。
「結晶凝固!」
鎌を握っていない手で印を結ぶと、フォスの周りに無数の結晶が出現した。この結晶は耐久力こそ低いものの、魔力消費が少ないため再展開すること擬似的に相手を拘束することが出来る。
「ほう…」
聖剣を軽く振り回すと、結晶は砕けて空気に戻った。しかし結晶は瞬く間にフォスを覆った。
「なるほど…あえて耐久を削り無限に結晶を出せるようにしたのか、目障りだな…」
「あなたにこの攻撃と拘束のコンボを破れるかしら!」
泰然自若、フォスは落ち着いた様子で剣を握った。
───光子の槍
「……ぐっ!?おぁ…!」
鎌の動きが止まり、空中にラピスが静止した。何事かと観客が目を凝らすと、複数の光の槍がラピスの身体を貫いていた。
「そ…んな、いつの間に…」
自分が無数の槍に貫かれたという事実を受け入れられずにいたラピスは全身から力が抜け、鎌を落としてしまった。
「さすがフォス!」
観客席から歓声が上がった。
「ふん…雑魚だったな、これが四千万とは」
フォスは颯爽と闘技場を後にしようとした。
刹那───
「…なんだ?」
重低音が響くと、ラピスに刺さっていた無数の槍が半分に割れ、粉々に砕け散った。一筋の汗がフォスの頬を伝う。
一度消えた聖剣は、フォスが右手を握ると再び出現した。
「お前がやったのか?」
ゆっくりと落ちてくるラピスを両手で優しく捕まえると、そっと地面に降ろした。彼女の体は確かに槍に貫かれたはずだ。しかし一切の傷が残っておらず、血が流れた跡も無かった。
「私の友達をこれ以上傷つけるのは許さない」
黒のスカート、その上には月と太陽をモチーフとした飾り付けがされている。ターコイズブルーのジャケットは海のように光っている。
茶髪の彼女に似合う衣装だ。
「工藤…彩花!」
「コードネームで呼んで欲しいな。''狂戦士''って」
「目を覚ました?」
ドアが開き、電灯の光が独房の中に入った。尋問を担当するのは、あの時彩花をスカウトした女性だ。名前を豊橋奏と言い、トヨハシグループ現会長の娘だ。
───豊橋奏…まさかここで出会うとは!
「ジェム・ラピス、あなたの身元は確認できた」
数枚の書類を御守の足元に投げ捨てた。
「上原御守、高校三年生…都内の名門校''小鳥遊高等学校''所属」
御守は奏の目を見ると野生動物のように睨んだ。組織の情報によれば奏は非戦闘員だ。反撃のチャンスがあれば簡単に床にノックアウトさせることが出来るだろう。
「紹介しよう、私のボディーガードだ」
黒で統一された服を纏う女性がどこからともなく現れた。奏よりもずっと体格がいい。
「彼女のコードネームは光の子」
フォスは御守の口に貼り付けられた粘着テープを優しく剥がした。
「……私はただの一般人です」
「ふふっ…シラを切るつもり?バッジまであるというのに」
奏は懐から魔法少女のみ持つことの出来る例のバッジを取り出した。
「それは…!」
「あなたがこれからどうなるかわかる?」
「どうせ殺すんでしょ…」
「そんな乱暴なことしないって~」
突然、御守は首元に冷たい感触を感じた。
慎重に振り向くと、フォスが剣の刃を自分の首元に当てていた。
「逃げ出したいなら彼女と戦う、大人しくしていれば乱暴なことはしない」
「もし…もし負けたら?」
「うーん…それはあなたの頑張り次第」
奏が指を鳴らすと、四肢を拘束していた縄が瞬く間に弾け飛んだ。
「あなたの相手は誰がいい?」
* * *
御守が目を覚ます少し前、簡易休憩室。
「工藤彩花、結果が出たぞ」
「はい…今行きます」
勲章を複数付けた上司が彩花を呼んだ。同僚や上司の話によると、グループの中でも上位に属する人物のようだ。
彼に連れられ彩花は部屋に入った。見た事のない部屋だ。壁には新聞の切り抜きやトロフィー、肖像画が貼り付けられていた。何かの保管室なのだろうか?彩花は想像力を働かせた。
「お前は今からグループの戦闘員として正式に認められる。決して下働きでは無い」
机の上に置かれた水晶のような球体は、触れた者の適正魔法を自動で診断する機能を持っている。
「さっき触ったこれだが、もう一度触ってくれ。今度は更に精度が高い」
「……その、これは何を判断するんですか?」
「お前の適正魔法だ。さっきは…エラーが出てな」
「エラーが…?」
頭に疑問符を浮かべながら言われるがままに球体に触った。
刹那、電流が走ったかと思うと球体の中にあった曇りが晴れた。反射的に彩花は手を離してしまい、痺れた手を摩った。
「ブラックホール」
球体にはそう映し出されていた。
「ブラックホールか…珍しいな」
「凄いんですか?」
「まぁそうだな、これを選択する戦闘員は非常に稀だ」
それは何故?と聞きたかったが、何か嫌な予感がして彩花は聞くのを辞めた。
「ついてこい、授与を始める」
「あっ…えっと、はい!」
現在グループは、二つのことで盛り上がっていた。
一つ目は宿敵の魔法少女を捕らえたこと、もう一つは魔法少女を捕まえた労働者が正式な戦闘員として認められることだ。
活躍している魔法少女を捕らえることは久々な上に、その魔法少女が組織の戦闘員と決闘するというのだ。盛り上がらずにはいられない。
労働者が正式な戦闘員として認められたことだが、これは彩花がかつて所属していた現場、そこの班員が最も喜びを顕にしていた。チームとしての意識が強い彼らにとって、仲間の昇進はこの上ない喜びでもあった。
ジェム・ラピス、彼女はバッジを返却されると地下の闘技場に連れていかれた。彼女が立っている場所を中心に、無数のカメラと観客が囲んでいる。観客には非番の戦闘員や作業員、更にはグループと癒着している大物の姿もあった。
ラピスはこの景色に衝撃を受けざるを得なかった。
「ほら行くぞ」
決闘に勝てば晴れて自由の身だ。しかしもし負けたら───
「うおおおおお!」
ラピスは喉が潰れるまで雄叫びをあげた。
───魔法少女の底力、見せてやるわ。
「準備は出来たようだな」
対戦相手はフォスと名乗った女性だ。黒の手袋と上着を脱ぎ去ると、ノースリーブが顕になった。
「私はフォス、お前を叩きのめす者だ。覚えておくがいい」
「望むところよ…懸賞金四千万の力、味わせてあげるわ」
開戦のゴングが鳴ると、二人は距離を縮め始めた。ラピスは警戒しながら近寄り、フォスは固い表情を崩さずに近寄った。
「大鎌の結晶!」
ラピスが叫ぶと光が彼女の手の中に集まり、大鎌を作り出した。大体何でも切れると自負している大技だ。
「…星の聖剣」
それに応えるようにフォスが言い、光から聖剣を作り出した。
二人の距離はおよそ三メートル、お互いの攻撃が──あくまで斬撃のみ──かろうじて届かない限界だ。
「………」
「どりゃああ!」
ラピスは大鎌を振り回すと縮地、一瞬で間合いを詰めて鎌を浴びせた。
フォスは余裕綽々の表情で鎌を受け止めた。鎌を弾くと突きを繰り出した。
「あぶっ!」
胴体を貫く刹那、鎌の持ち手が剣を弾く。
「やはり…手応えが無いな」
「バカにして…」
「お前の弱点は既に判明している」
フォスの言った弱点、それは広すぎる間合いだ。大鎌は破壊力と射程に優れているが、間合いを一瞬で詰められた時反撃が出来ない。剣とは訳が違う。
「弱点?そんなの気にしてる暇無いわよ!」
彼女は空を舞うと、縦横無尽に鎌を振り回した。こうすることで先程の弱点は解消される。この振り回す攻撃を止められるほどの技を出さない限り、全ての攻撃は鎌によって弾かれる。
「結晶凝固!」
鎌を握っていない手で印を結ぶと、フォスの周りに無数の結晶が出現した。この結晶は耐久力こそ低いものの、魔力消費が少ないため再展開すること擬似的に相手を拘束することが出来る。
「ほう…」
聖剣を軽く振り回すと、結晶は砕けて空気に戻った。しかし結晶は瞬く間にフォスを覆った。
「なるほど…あえて耐久を削り無限に結晶を出せるようにしたのか、目障りだな…」
「あなたにこの攻撃と拘束のコンボを破れるかしら!」
泰然自若、フォスは落ち着いた様子で剣を握った。
───光子の槍
「……ぐっ!?おぁ…!」
鎌の動きが止まり、空中にラピスが静止した。何事かと観客が目を凝らすと、複数の光の槍がラピスの身体を貫いていた。
「そ…んな、いつの間に…」
自分が無数の槍に貫かれたという事実を受け入れられずにいたラピスは全身から力が抜け、鎌を落としてしまった。
「さすがフォス!」
観客席から歓声が上がった。
「ふん…雑魚だったな、これが四千万とは」
フォスは颯爽と闘技場を後にしようとした。
刹那───
「…なんだ?」
重低音が響くと、ラピスに刺さっていた無数の槍が半分に割れ、粉々に砕け散った。一筋の汗がフォスの頬を伝う。
一度消えた聖剣は、フォスが右手を握ると再び出現した。
「お前がやったのか?」
ゆっくりと落ちてくるラピスを両手で優しく捕まえると、そっと地面に降ろした。彼女の体は確かに槍に貫かれたはずだ。しかし一切の傷が残っておらず、血が流れた跡も無かった。
「私の友達をこれ以上傷つけるのは許さない」
黒のスカート、その上には月と太陽をモチーフとした飾り付けがされている。ターコイズブルーのジャケットは海のように光っている。
茶髪の彼女に似合う衣装だ。
「工藤…彩花!」
「コードネームで呼んで欲しいな。''狂戦士''って」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
拾われ子のスイ
蒼居 夜燈
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞】
記憶にあるのは、自分を見下ろす紅い眼の男と、母親の「出ていきなさい」という怒声。
幼いスイは故郷から遠く離れた西大陸の果てに、ドラゴンと共に墜落した。
老夫婦に拾われたスイは墜落から七年後、二人の逝去をきっかけに養祖父と同じハンターとして生きていく為に旅に出る。
――紅い眼の男は誰なのか、母は自分を本当に捨てたのか。
スイは、故郷を探す事を決める。真実を知る為に。
出会いと別れを繰り返し、命懸けの戦いを繰り返し、喜びと悲しみを繰り返す。
清濁が混在する世界に、スイは何を見て何を思い、何を選ぶのか。
これは、ひとりの少女が世界と己を知りながら成長していく物語。
※週2回(木・日)更新。
※誤字脱字報告に関しては感想とは異なる為、修正が済み次第削除致します。ご容赦ください。
※カクヨム様にて先行公開(登場人物紹介はアルファポリス様でのみ掲載)
※表紙画像、その他キャラクターのイメージ画像はAIイラストアプリで作成したものです。再現不足で色彩の一部が作中描写とは異なります。
※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
『異世界に転移した限界OL、なぜか周囲が勝手に盛り上がってます』
宵森みなと
ファンタジー
ブラック気味な職場で“お局扱い”に耐えながら働いていた29歳のOL、芹澤まどか。ある日、仕事帰りに道を歩いていると突然霧に包まれ、気がつけば鬱蒼とした森の中——。そこはまさかの異世界!?日本に戻るつもりは一切なし。心機一転、静かに生きていくはずだったのに、なぜか事件とトラブルが次々舞い込む!?
聖女追放 ~私が去ったあとは病で国は大変なことになっているでしょう~
白横町ねる
ファンタジー
聖女エリスは民の幸福を日々祈っていたが、ある日突然、王子から解任を告げられる。
王子の説得もままならないまま、国を追い出されてしまうエリス。
彼女は亡命のため、鞄一つで遠い隣国へ向かうのだった……。
#表紙絵は、もふ様に描いていただきました。
#エブリスタにて連載しました。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる