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幕開け
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しおりを挟む僕は無我夢中で勝手知ったる道を突き進む。
そうしてついた先は…。
「こんなところにガゼボが…?」
「僕、この学園長いと思ってたんだけど、これは知らなかったな…。」
庭園のガゼボ。
ここしか思いつかなかった。
ガゼボの中を隈なく探してみる。すると、座面の板の一部分が少しずれていることに気づく。迷わず、僕は板を外す。
「どうした、アル?」
「なにかあった…?」
みんなで中を覗き込む。そこには、何冊かの本と、これは…写真……?でも破れていて半分しか残っていない。
写真にはリュークさんにそっくりの人物が写っていた。違う点を強いて言うなら、髪の長さくらい?
この人は、女性…?なんか、どっかで見たことある気がする…。
よく見ると、肩に誰かの手が置かれている。もしかしたら、この写真は2人で撮っていて、この破れたもう半分にだれか別の人物が写っているのかもしれない…。
写真をひっくり返してみると、裏には名前が書かれていた。
あ、アイーダ…?
写真の古さからいってリュークさんの大おばあさまとかなのかな…?
ソーンside
…この本、なんでここに置いてあるんだ…?
僕はガゼボで見つけた一冊の古い本を手に取る。魔術に関する本だった。
おかしいな…。この本ここにあるはずがないのに…。まさか、リュークさんが残しておいたのか?いや、今時点でのリュークさんがそこまで知っているはずがないし、ましてやこの本を持っているはずがない。
じゃあ、誰が…。
そう考えながらぱらぱらと本をめくる。
…あれ、この字…。
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