ギャルゲー世界だけど俺は野球をする!

美鈴

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第一部

正式に入部

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 鷹村先輩との一打席勝負から早くも一週間が経過。今日は待ちに待った正式入部の日。そのかんは仮入部という事で軽めの練習で参加するのみだった。まあ、それはそこそこの高校のやり方があるから仕方ない。その分しっかりと自主練習に力を入れていたのは言うまでもないだろう。



 


 そんなこんなで放課後──。




「──この野球部の監督を任されている種子島たねがしまです。まあ、怪我がないように、楽しく野球をやりましょう。私からは以上です。後は鷹村君の方から」



 種子島監督から簡素な挨拶。教員でもある。元々は野球のやの字も知らなかったそうなのだが、学校側から頼まれて仕方なく引き受けて兼任する事になったんだそう。ちなみに独身で三三歳独身。結婚願望あり…。



「この野球部の主将の鷹村だ──」


 種子島先生が監督を引き受けてからは、レギュラーメンバーとベンチ入りするメンバー…総勢二十名は監督と主に主将が話し合って決めるのが習わしみたいなものになってるとは倉谷先輩談。

 現在野球部に所属している三年生は十一名、二年生が十一名と多くはない。寧ろ少ない方だ。これが野球名門校とかなら百名以上居るしな。

  
 まあ、アレだな…。今年の野球部に限って言うと…鷹村主将に如何にプレーをアピールできるかが、レギュラー、ベンチ入りメンバーへの鍵になっていると思う。そういう点で言えば俺は直接アピールした事になる…。

 
 更に付け加えていうなら、この野球部に現在エースはいない状態だ。去年までエースナンバーをつけていたピッチャーはすでに卒業してるしな。 

 更に更に付け加えるなら、その後一応という形でピッチャーも兼任していたのが鷹村先輩なんだよな…。


 色々試行やらを巡らせつつ主将の話に耳を傾けていると…


「──続いては、そうだな。新入部員に自己紹介をしてもらおうと思う。じゃあ…右端から順番に頼む」


「「「「「はい!」」」」」


 どうやら新入部員の自己紹介の時間だ。新入部員は俺を含めて五名…。いや、少な過ぎないか!?こんなもん…!?最近野球人気低迷してるのか!?っていうくらい少ないと思ってしまった…。いや、まあ…進学校だし?いい大学に行く為に勉強に打ち込んでる者が多いのかも知れない。来年、再来年辺りは部員集めに奔走しそうないやな気がするのは…気の所為だと思いたい。気の所為だよな…?


 おっ?なんだかんだで次は早くも俺の番だ。


「──大海原中学校から来ました、神楽坂豊和かぐらざかとよかずです。ポジションはピッチャー。この野球部の一員になれて、とても嬉しく思っています。甲子園に行くのが夢なので、その夢が叶うよう精一杯頑張りますのでどうぞ宜しくお願いします!」




  
♢♢♢



 新入部員の自己紹介が終わると、場が少し賑やかになる…。いや、少しどころじゃないな。


「おい…マジで!?」
「我が部始まって以来じゃないか…?」
「それな」
「氷坂さんがいるだけでも奇跡なのに」
「先輩達がいたら…」
「さぞ羨む事待ったなしだな…」


「お前等、少し静かに!氷坂ひさか、悪いが頼む」


「はい」


 一度鷹村主将が場をしめると、思わず見惚れてしまいそうな黒髪セミロングの超絶美少女と、これまた見惚れてしまいそうな腰まである長い銀髪の見た目そっくりな超絶美少女が二人、鷹村主将の横に並び立った。


 まあ、これが賑やかだった理由だ。

 
「二年、マネージャーの氷坂氷雨ひかひさめです。こちらは新しくマネージャーをしてくれる事になった──」


「一年。朝倉刹那あさくらせつなです。分からない事ばかりですが、精一杯頑張りますので宜しくお願いします!」

「お、同じく一年。あ、朝倉凛音《あさくらりんね》です…。その…野球は詳しくないのですが精一杯頑張ります!ですので宜しくお願いしましゅっ…」


 朝倉凛音さんは噛んでしまったのが恥ずかしかったのか、顔を赤くして俯いている。たぶん…というか、苗字から察すると双子かな?ホントそっくりだし…。


「三人でこの野球部をサポートしていきますので宜しくお願いします」

「「宜しくお願いします」」


 マネージャーの氷坂さんがそう言葉で締めると拍手喝采…。いや、まあ…そうなる…か。美人で可愛いマネージャーに色々とサポートされたら俄然男は張り切るか。


 とにかくだ。マネージャーの自己紹介が終わって程なくすると、今日の練習が始まる。ストレッチして体を解し…


「グラウンド十周から行くぞっ!」


「「「「「おう!」」」」」




 

♢♢♢


「十周走った後でもお前は余裕だな?」

「ええと…まあ…体力には自信がありますんで」

「それじゃあ…これから投げるか?」

「っ!いいんですか」

「おう!受けてやる。正式に入部した事だし、お前の変化球もそろそろ見ておきたいしな。んで…変化球は何を覚えてきたんだ?」

「高速スライダーとチェンジアップです」

「いいぞ!しっかり打者のタイミングを狂わせるモンも覚えてきたな。早速投げてくれ!まずはチェンジアップからな?」

「はい!」













 

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