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第五章
ミーニャの決意
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「デーヴァ国が…レインローズを落とした?」
「…その通りです」
「何故…何故お母様は…」
「…今…我が国を治めていらっしゃるのは…ダイア様ではありません…デイル様です。希少な男性です…」
「!? デイル…っ…その男が…」
「ダイア様は……すでにデイル様に全権を委ねました…」
「…あなたは…」
「既に私達はデイル様にこの身を頂いてもらいました…たった一度だけ…」
「そう…なのね…」
「そこに…愛という…夢に見たモノはありませんでしたがね…」
「カーラ…」
「…少々お話し過ぎましたね…。最期に…デイル様はエルという者を欲しておられます」
「っ!? それがデーヴァ国がレインローズに来た理由なのね…」
「その顔…知っておられるのですね、その者を?」
「よく知ってるわ…」
「…どこに居るのです?引き渡してはもらえませんでしょうか?」
「…引き渡すと思う?」
「いえ、渡さないでしょうね…。あの頃は引き分けていた私達ですが今はどうでしょうね?私があなたの腕を落としたら教えてもらえますか?」
「…勝負は一瞬で決まるわ…立っているのは…私」
「大した自信ですね…」
「それはそうでしょう?だって…あなた達が探しているのは…私の最愛の人なのだから」
「!? なるほど…その男性は…愛を向ければ返してくれるのですね?」
「子供もいるわ」
「っ…!?」
「いくわよ…カーラ?」
「……」
共に剣を構え…勝負は言葉通り一瞬で決まる… カーラよりも速く動き…カーラよりも速く剣を振るう…ただ…それだけの事…それだけ私達の差は広がっていた…。
「…ごめんね、カーラ…私はもう二度と負けられないの…」
“ドサッ!”
―っと、カーラは倒れ…
「…エル様をあの時の様に守れない女には二度となりたくないのよ…」
物言わぬカーラに私はそう言葉を続けた…。 強襲は成功して敵軍の正体、敵軍の目的も分かった…。でも…これはエル様には言えない事…。
「ミーニャ…」
「奥様…聞かれていたのですね…?」
「デーヴァ国が相手なら…あなたはエルの傍に…」
「いいえ…奥様…逆で御座います」
「……ミーニャ」
「お母様は…ダイアは道を誤りました…ならば…私が…私の手で止める所存です」
「…分かったわ。もう何も言わない。でも…無理は駄目よ…?エルも心配するからね?」
「はい、勿論です」
「…それにしても…」
「他にも何か懸念が?」
「今でも思うのだけど…あなたが私より先にエルに抱かれたなんておかしくないっ!?」
「…おかしくありません」
「私の初めてを奪ったのはエルなのにっ!?」
「…それは…多少…語弊があるかと…」
「ああ、考えてるとエルの逞しいアレが欲しくなっちゃった…♡こうなったら…順番を無視してでも…夜這いしてでも…」
「エル様に夜這い等かけさせませんよ?それに次は私です」
「私、母親なんだけど!?」
「それとこれとは別です」
「私が迫れば望む筈!」
私が落ち込まぬ様にそう言って下さる…奥様。お心遣い…感謝致します…。ですが…お母様は…必ず私が…
「今夜もヤるわっ!」
「させません…だから私だと言ってますよね?」
「ちょっと、ミーニャ!?そこは譲ってくれないのっ!?」
「譲る訳ないではないですか…」
「先っちょっ、先っちょだけでいいから!ねっ?ねっ?ねっ?」
「お黙り下さい」
そして…そうこうしているうちに戦力が整った同盟軍はついにこちらからレインローズへと向かう事になった…。その道中でベガ公爵の娘とスピカ公爵の娘とそれぞれが率いている者達も合流する事になった…。それぞれの親から自分が戻らない場合はアルタイル領へと向かうようにそう言われていたらしい…。
勿論陛下とランスはアルタイル領に残っている…。俺っ?俺はというと…正直に言おう…。レインローズへと向かった同盟軍に内緒で変装したうえで紛れている…。何故そんな事をかって? それは俺の大切な女性達がこの戦いに参加しているからだ。ティアだけじゃあない…。母さんにミリア、マリン、レイラ、ミーニャ、レーティ、リンリン、カイラ、エリン、テレサ…みんな参加しているんだ…。
だから…俺は…彼女達が心配でついて来たんだ…。 あの時とは違う…。俺だって…戦う術は習った…。それに…武器も作っておいた…。俺だけの武器…。彼女達が危ない時は俺がコレで…。
武器を握りしめながら俺はそう決意した…。
「…その通りです」
「何故…何故お母様は…」
「…今…我が国を治めていらっしゃるのは…ダイア様ではありません…デイル様です。希少な男性です…」
「!? デイル…っ…その男が…」
「ダイア様は……すでにデイル様に全権を委ねました…」
「…あなたは…」
「既に私達はデイル様にこの身を頂いてもらいました…たった一度だけ…」
「そう…なのね…」
「そこに…愛という…夢に見たモノはありませんでしたがね…」
「カーラ…」
「…少々お話し過ぎましたね…。最期に…デイル様はエルという者を欲しておられます」
「っ!? それがデーヴァ国がレインローズに来た理由なのね…」
「その顔…知っておられるのですね、その者を?」
「よく知ってるわ…」
「…どこに居るのです?引き渡してはもらえませんでしょうか?」
「…引き渡すと思う?」
「いえ、渡さないでしょうね…。あの頃は引き分けていた私達ですが今はどうでしょうね?私があなたの腕を落としたら教えてもらえますか?」
「…勝負は一瞬で決まるわ…立っているのは…私」
「大した自信ですね…」
「それはそうでしょう?だって…あなた達が探しているのは…私の最愛の人なのだから」
「!? なるほど…その男性は…愛を向ければ返してくれるのですね?」
「子供もいるわ」
「っ…!?」
「いくわよ…カーラ?」
「……」
共に剣を構え…勝負は言葉通り一瞬で決まる… カーラよりも速く動き…カーラよりも速く剣を振るう…ただ…それだけの事…それだけ私達の差は広がっていた…。
「…ごめんね、カーラ…私はもう二度と負けられないの…」
“ドサッ!”
―っと、カーラは倒れ…
「…エル様をあの時の様に守れない女には二度となりたくないのよ…」
物言わぬカーラに私はそう言葉を続けた…。 強襲は成功して敵軍の正体、敵軍の目的も分かった…。でも…これはエル様には言えない事…。
「ミーニャ…」
「奥様…聞かれていたのですね…?」
「デーヴァ国が相手なら…あなたはエルの傍に…」
「いいえ…奥様…逆で御座います」
「……ミーニャ」
「お母様は…ダイアは道を誤りました…ならば…私が…私の手で止める所存です」
「…分かったわ。もう何も言わない。でも…無理は駄目よ…?エルも心配するからね?」
「はい、勿論です」
「…それにしても…」
「他にも何か懸念が?」
「今でも思うのだけど…あなたが私より先にエルに抱かれたなんておかしくないっ!?」
「…おかしくありません」
「私の初めてを奪ったのはエルなのにっ!?」
「…それは…多少…語弊があるかと…」
「ああ、考えてるとエルの逞しいアレが欲しくなっちゃった…♡こうなったら…順番を無視してでも…夜這いしてでも…」
「エル様に夜這い等かけさせませんよ?それに次は私です」
「私、母親なんだけど!?」
「それとこれとは別です」
「私が迫れば望む筈!」
私が落ち込まぬ様にそう言って下さる…奥様。お心遣い…感謝致します…。ですが…お母様は…必ず私が…
「今夜もヤるわっ!」
「させません…だから私だと言ってますよね?」
「ちょっと、ミーニャ!?そこは譲ってくれないのっ!?」
「譲る訳ないではないですか…」
「先っちょっ、先っちょだけでいいから!ねっ?ねっ?ねっ?」
「お黙り下さい」
そして…そうこうしているうちに戦力が整った同盟軍はついにこちらからレインローズへと向かう事になった…。その道中でベガ公爵の娘とスピカ公爵の娘とそれぞれが率いている者達も合流する事になった…。それぞれの親から自分が戻らない場合はアルタイル領へと向かうようにそう言われていたらしい…。
勿論陛下とランスはアルタイル領に残っている…。俺っ?俺はというと…正直に言おう…。レインローズへと向かった同盟軍に内緒で変装したうえで紛れている…。何故そんな事をかって? それは俺の大切な女性達がこの戦いに参加しているからだ。ティアだけじゃあない…。母さんにミリア、マリン、レイラ、ミーニャ、レーティ、リンリン、カイラ、エリン、テレサ…みんな参加しているんだ…。
だから…俺は…彼女達が心配でついて来たんだ…。 あの時とは違う…。俺だって…戦う術は習った…。それに…武器も作っておいた…。俺だけの武器…。彼女達が危ない時は俺がコレで…。
武器を握りしめながら俺はそう決意した…。
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