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プロローグ
流れ出た涙
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ご飯を食べた後は後片付け。使った食器や調理器具等を洗う…。
「…片付け迄本当にごめんね。豊和君…」
食卓に視線を向けると申し訳なさそうな顔をしている3人の表情が見てとれる…。
「気にしないで下さいね?今日からお世話になるのは僕ですし、失った血は戻らないとよく言いますよね?ゆっくりされていて下さい!」
「「「本当にありがとう/////」」」
「どういたしまして!(ニコッ)」
ふんふん♪ふ~ん♫ふ~ん♪…
「…尊い…尊すぎよ!?豊和君/////(きゅん)」
「…分かる…分かるよお母さん…私にも分かる!!!豊和君って私が持ってる少女漫画に出てくる様な男性そのまんまなんだもん♡」
「…はぁはぁ…お兄ちゃんが鼻歌を口ずさみながら食器を洗ってる…。これって…最早、私とお兄ちゃんは夫婦だよね?」
「「違うからね?梓希…」」
((どちらかといえば私が奥さんよね?))
「…2人が考えてる事も絶対に違うよね?」
「…梓希に心を読まれた!?」
「…梓希に心を読まれるなんて…」
「…2人共私に対して失礼だよ!(プンプン)」
3人共本当に仲の良い親子だな…。見てるだけで心がポカポカするような感じだし言葉や3人のやり取りをいつまでも見ていたくなる…。
「片付け終わりましたよ?」
「「「ありが…っ!?」」」
「あの~どうかしました?」
(何かやらかしてしまったかな!?)
「き、気付いて無い…の?」
「柚希ちゃん何に?」
「お、お兄ちゃん…ほ、頬…」
「頬?何か付いて…た………えっ?」
─頬に手をやると…濡れてる…何…で…何で僕は…泣いているんだ?分からない。涙が出る理由が僕には分からない…。
フッ…と視界が塞がれた…。柔らかい心地好い感触と匂いに包まれる…。
「大丈夫よ…豊和君…?」
「円香…さん?」
僕は今…円香さんに抱かれているのか…。
「大丈夫…大丈夫だから、ね?」
「僕…泣いているんですよね?」
「…うん…泣いてるよ…」
「…何故泣いてるのか自分では分からなくて…」
「良いのよ…分からなくても…変に色々考えないでね?大丈夫だから…」
「豊和君…私達が…居るから…ね?」
「そうだよお兄ちゃん!何かあったらいつでも私達に言って!」
柚希ちゃんに梓希ちゃんも僕の所に来て、3人で僕を抱き締めてくれた…。3人で包み込む様に…
「…うん」
何で涙が出たのかは今の僕には分からないけど3人は僕を支えてくれる。記憶喪失になって、こんなに優しい人達に巡り会えたのは僕の一生の宝物かも知れない…。そう思ったんだ…。
******
「…もう大丈夫です…3人共ありがとうございます」
かなりの時間抱き締めて貰っていたと思う。だから3人にお礼を伝えた。
「「「………」」」
んっ?どうしたのかな?3人共返事が無いんだけど…
「円香さん?」
「……」
「柚希ちゃん?」
「……」
「梓希ちゃん?」
「……」
…おかしい…。どうしたんだろう?少し体をズラし顔を上げ円香さんの顔を見上げると…目を瞑り聖母のような慈しみに満ちた表情を彷彿させる顔で気絶している円香さん………
………………………んっ?念の為、柚希ちゃんと梓希ちゃんの様子を確認…。喋らないし動かない………2人もどうやら立ったまま気絶している様だ………………………………。
えっ!?気絶!?何で!?
え~と…これも僕のせいなの…かな?3人の意識が戻る迄、僕はこの体勢を維持する事になった…。3人が床に倒れたら危ないからね…。
意識が戻ってから3人に聞いた話によると、抱き締める迄は良かったものの徐々に、
(((私って今…男性を抱き締めてりゅぅぅぅぅぅ───っ!!!???)))
─と、なり気絶したそうだ…。こういう状態は慣れるまで続きそうだね…。
「…片付け迄本当にごめんね。豊和君…」
食卓に視線を向けると申し訳なさそうな顔をしている3人の表情が見てとれる…。
「気にしないで下さいね?今日からお世話になるのは僕ですし、失った血は戻らないとよく言いますよね?ゆっくりされていて下さい!」
「「「本当にありがとう/////」」」
「どういたしまして!(ニコッ)」
ふんふん♪ふ~ん♫ふ~ん♪…
「…尊い…尊すぎよ!?豊和君/////(きゅん)」
「…分かる…分かるよお母さん…私にも分かる!!!豊和君って私が持ってる少女漫画に出てくる様な男性そのまんまなんだもん♡」
「…はぁはぁ…お兄ちゃんが鼻歌を口ずさみながら食器を洗ってる…。これって…最早、私とお兄ちゃんは夫婦だよね?」
「「違うからね?梓希…」」
((どちらかといえば私が奥さんよね?))
「…2人が考えてる事も絶対に違うよね?」
「…梓希に心を読まれた!?」
「…梓希に心を読まれるなんて…」
「…2人共私に対して失礼だよ!(プンプン)」
3人共本当に仲の良い親子だな…。見てるだけで心がポカポカするような感じだし言葉や3人のやり取りをいつまでも見ていたくなる…。
「片付け終わりましたよ?」
「「「ありが…っ!?」」」
「あの~どうかしました?」
(何かやらかしてしまったかな!?)
「き、気付いて無い…の?」
「柚希ちゃん何に?」
「お、お兄ちゃん…ほ、頬…」
「頬?何か付いて…た………えっ?」
─頬に手をやると…濡れてる…何…で…何で僕は…泣いているんだ?分からない。涙が出る理由が僕には分からない…。
フッ…と視界が塞がれた…。柔らかい心地好い感触と匂いに包まれる…。
「大丈夫よ…豊和君…?」
「円香…さん?」
僕は今…円香さんに抱かれているのか…。
「大丈夫…大丈夫だから、ね?」
「僕…泣いているんですよね?」
「…うん…泣いてるよ…」
「…何故泣いてるのか自分では分からなくて…」
「良いのよ…分からなくても…変に色々考えないでね?大丈夫だから…」
「豊和君…私達が…居るから…ね?」
「そうだよお兄ちゃん!何かあったらいつでも私達に言って!」
柚希ちゃんに梓希ちゃんも僕の所に来て、3人で僕を抱き締めてくれた…。3人で包み込む様に…
「…うん」
何で涙が出たのかは今の僕には分からないけど3人は僕を支えてくれる。記憶喪失になって、こんなに優しい人達に巡り会えたのは僕の一生の宝物かも知れない…。そう思ったんだ…。
******
「…もう大丈夫です…3人共ありがとうございます」
かなりの時間抱き締めて貰っていたと思う。だから3人にお礼を伝えた。
「「「………」」」
んっ?どうしたのかな?3人共返事が無いんだけど…
「円香さん?」
「……」
「柚希ちゃん?」
「……」
「梓希ちゃん?」
「……」
…おかしい…。どうしたんだろう?少し体をズラし顔を上げ円香さんの顔を見上げると…目を瞑り聖母のような慈しみに満ちた表情を彷彿させる顔で気絶している円香さん………
………………………んっ?念の為、柚希ちゃんと梓希ちゃんの様子を確認…。喋らないし動かない………2人もどうやら立ったまま気絶している様だ………………………………。
えっ!?気絶!?何で!?
え~と…これも僕のせいなの…かな?3人の意識が戻る迄、僕はこの体勢を維持する事になった…。3人が床に倒れたら危ないからね…。
意識が戻ってから3人に聞いた話によると、抱き締める迄は良かったものの徐々に、
(((私って今…男性を抱き締めてりゅぅぅぅぅぅ───っ!!!???)))
─と、なり気絶したそうだ…。こういう状態は慣れるまで続きそうだね…。
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