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第一部
始まりの朝
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「ふぁ~~~…今……何時……?」
寝惚け眼で部屋の中を見渡すと壁の壁時計が目に入る…。時刻は朝の8時を回った所みたいだ。昨日は本当に色んな事があったなぁ…。気付いたら何故か公園に居るし、どこにも行く宛が無いそんな僕を助けてくれた柚希ちゃん。それに、円香さんや梓希ちゃん。皆優しくて…いくら男性が少ない世の中とはいえ、こんな得体の知れない僕なんかを円香さんは迷わず直ぐに息子にしてくれて、柚希ちゃんと梓希ちゃんも僕を快く迎え入れてくれた…。こんなに嬉しい事って無いよね?僕を産んでくれた両親の事は思い出せないしどうしているのか気にはなるけど今考えても答えは出そうに無い…。そのうち分かる時が来るだろう…。今は新しく始まったこの生活を新しい家族と共に精一杯僕なりに恩を返しながら過ごして行こうと思う…。
そんな決意を新たに下の階へと下りて行きまずは洗面所で歯磨きと身だしなみを整える。着替えはないので服装はピンクの寝間着のまま。鏡に映る自分を見て何気に似合ってるのが少しショックだ。もう少し男らしさを出せると良いなぁと思う。これでは男の子では無くて男の娘に見えてしまうからね…。そんな事を思いながらリビングへと向かう。昨日は遅かったし皆疲れが溜まってたんだと思う。血も失ってたしね…。
「昨日は僕の作った料理…美味しいと言ってくれてたなぁ…」
─よし!家族になったんだし、皆の分の朝御飯位作って置かないとね?それに美味しいと言われると凄く嬉しいし、そんな風に言われたら張り切ってまた作ってしまうよね?
冷蔵庫の中から卵を取り出し茹でて茹で卵を作る。茹で卵が出来る迄の間に食パンにバターを塗り僕はマスタードも少々塗る派。茹で卵が出来たら剥いてつぶしあら熱が取れた所でマヨネーズ、塩少々、すし酢少々を加えて混ぜ合わせる。酢を使うと少しヘルシーになるんだよ?そして混ぜ合わせた物を先程用意したパンにレタスと一緒に挟み込みカットして完成。ハムを挟んだサンドイッチも用意してっと…。飲み物は皆起きて来てからの方が良いよね?好みがまだ分からないしね…。
あっ…そういえば─。
それから暫くしてリビングの扉が開く。入ってきたのは、
「ヤバいヤバい…寝坊しちゃった(汗)早く朝御飯作らないと皆起きて来ちゃ……う…」
「あっ…おはようございます」
「おはよう豊和君…。ゴメンね、寝坊しちゃって…」
「いえいえ…そんな事で謝らないで下さい…」
「今直ぐ御飯の準備するからね?」
「あっ…それなんですけど…」
「ん?」
「御飯の準備してしまいました…」
「…へっ?」
「サンドイッチを作っておきました…」
「…………マジでっ!?…本当にゴメンね!豊和君。昨日に引き続き男性の豊和君に作らせるなんて…」
「これ位僕も出来ますので気にしないで下さい……それに…」
「?」
「か、家族…ですから/////」
「あふぅぅぅ…(何…その照れた表情…尊い、尊過ぎるんですけど!?しかも家族!?家族って言ってくれた!?こんなの朝から耐えられないわ/////駄目!駄目よ円香!貴女は母親なのよ…。息子に情けない姿を見せては駄目よ!何とか気を逸らして…)」
バタン!バタン!
(…物音がした方へ視線を向けると、私の娘が2人リビングへの扉の向こうの廊下で倒れているのが扉のガラスから確認出来る…。なるほど…。家族という言葉と豊和君のあの表情を盗み見してたわね?どうやら豊和君は気付いていないみたいね…。よく人の振りを見て自分を直せとは良く言った言葉よね…。娘2人のあの姿を見て私は自分を保つ事が出来たわ…ありがとうね?柚希…梓希…)
「お、お姉ちゃん…お兄ちゃんが家族って…しかも、あの表情…」(つ~)
「あんなの朝から耐えられる訳ないよ…こっちまで顔が熱くなるんだもん/////」(つ~)
「…だよね/////」
「それにしても…私達…血失い過ぎじゃない?」
「私もそう思うよお姉ちゃん…。後で鉄分のサプリ買って食べておこうよ…」
「そうだね…」
******
自分で言って悶絶しそうだったが家族助け合っていくのは当然だしね。ただ、リビングの扉が開き、柚希ちゃんと梓希ちゃんが鼻血を出しながら2人床を這って来た時は滅茶苦茶焦った…。何があったのかは教えてくれなかったけど…。そしてようやく皆揃っての朝御飯を頂く事に…。
「ホント幸せ過ぎるんですけど!?」
「お姉ちゃん声が裏返ってるよ?」
「梓希…人の事言えないからね?」
「そんなの自分でも分かってるよ?でも…お兄ちゃんが朝から作ってくれた手作りのサンドイッチ…気分アゲアゲにならない方がおかしくない!?」
「えっと、2人共喜んでくれて何よりだよ?」
「ほらほら、2人共?そろそろ頂きましょう!」
「「だね!!じゃあ…」」
「「「頂き『ピンポーン!』…えっ?」」」
誰か来たみたいだ…。食事はもう少し後になりそうだね…。
「「「…チッ…」」」
ん?今3人共舌打ちしなかった?気のせいだよね?とにかくそんなこんなで円香さんが玄関へと向かって行った。
寝惚け眼で部屋の中を見渡すと壁の壁時計が目に入る…。時刻は朝の8時を回った所みたいだ。昨日は本当に色んな事があったなぁ…。気付いたら何故か公園に居るし、どこにも行く宛が無いそんな僕を助けてくれた柚希ちゃん。それに、円香さんや梓希ちゃん。皆優しくて…いくら男性が少ない世の中とはいえ、こんな得体の知れない僕なんかを円香さんは迷わず直ぐに息子にしてくれて、柚希ちゃんと梓希ちゃんも僕を快く迎え入れてくれた…。こんなに嬉しい事って無いよね?僕を産んでくれた両親の事は思い出せないしどうしているのか気にはなるけど今考えても答えは出そうに無い…。そのうち分かる時が来るだろう…。今は新しく始まったこの生活を新しい家族と共に精一杯僕なりに恩を返しながら過ごして行こうと思う…。
そんな決意を新たに下の階へと下りて行きまずは洗面所で歯磨きと身だしなみを整える。着替えはないので服装はピンクの寝間着のまま。鏡に映る自分を見て何気に似合ってるのが少しショックだ。もう少し男らしさを出せると良いなぁと思う。これでは男の子では無くて男の娘に見えてしまうからね…。そんな事を思いながらリビングへと向かう。昨日は遅かったし皆疲れが溜まってたんだと思う。血も失ってたしね…。
「昨日は僕の作った料理…美味しいと言ってくれてたなぁ…」
─よし!家族になったんだし、皆の分の朝御飯位作って置かないとね?それに美味しいと言われると凄く嬉しいし、そんな風に言われたら張り切ってまた作ってしまうよね?
冷蔵庫の中から卵を取り出し茹でて茹で卵を作る。茹で卵が出来る迄の間に食パンにバターを塗り僕はマスタードも少々塗る派。茹で卵が出来たら剥いてつぶしあら熱が取れた所でマヨネーズ、塩少々、すし酢少々を加えて混ぜ合わせる。酢を使うと少しヘルシーになるんだよ?そして混ぜ合わせた物を先程用意したパンにレタスと一緒に挟み込みカットして完成。ハムを挟んだサンドイッチも用意してっと…。飲み物は皆起きて来てからの方が良いよね?好みがまだ分からないしね…。
あっ…そういえば─。
それから暫くしてリビングの扉が開く。入ってきたのは、
「ヤバいヤバい…寝坊しちゃった(汗)早く朝御飯作らないと皆起きて来ちゃ……う…」
「あっ…おはようございます」
「おはよう豊和君…。ゴメンね、寝坊しちゃって…」
「いえいえ…そんな事で謝らないで下さい…」
「今直ぐ御飯の準備するからね?」
「あっ…それなんですけど…」
「ん?」
「御飯の準備してしまいました…」
「…へっ?」
「サンドイッチを作っておきました…」
「…………マジでっ!?…本当にゴメンね!豊和君。昨日に引き続き男性の豊和君に作らせるなんて…」
「これ位僕も出来ますので気にしないで下さい……それに…」
「?」
「か、家族…ですから/////」
「あふぅぅぅ…(何…その照れた表情…尊い、尊過ぎるんですけど!?しかも家族!?家族って言ってくれた!?こんなの朝から耐えられないわ/////駄目!駄目よ円香!貴女は母親なのよ…。息子に情けない姿を見せては駄目よ!何とか気を逸らして…)」
バタン!バタン!
(…物音がした方へ視線を向けると、私の娘が2人リビングへの扉の向こうの廊下で倒れているのが扉のガラスから確認出来る…。なるほど…。家族という言葉と豊和君のあの表情を盗み見してたわね?どうやら豊和君は気付いていないみたいね…。よく人の振りを見て自分を直せとは良く言った言葉よね…。娘2人のあの姿を見て私は自分を保つ事が出来たわ…ありがとうね?柚希…梓希…)
「お、お姉ちゃん…お兄ちゃんが家族って…しかも、あの表情…」(つ~)
「あんなの朝から耐えられる訳ないよ…こっちまで顔が熱くなるんだもん/////」(つ~)
「…だよね/////」
「それにしても…私達…血失い過ぎじゃない?」
「私もそう思うよお姉ちゃん…。後で鉄分のサプリ買って食べておこうよ…」
「そうだね…」
******
自分で言って悶絶しそうだったが家族助け合っていくのは当然だしね。ただ、リビングの扉が開き、柚希ちゃんと梓希ちゃんが鼻血を出しながら2人床を這って来た時は滅茶苦茶焦った…。何があったのかは教えてくれなかったけど…。そしてようやく皆揃っての朝御飯を頂く事に…。
「ホント幸せ過ぎるんですけど!?」
「お姉ちゃん声が裏返ってるよ?」
「梓希…人の事言えないからね?」
「そんなの自分でも分かってるよ?でも…お兄ちゃんが朝から作ってくれた手作りのサンドイッチ…気分アゲアゲにならない方がおかしくない!?」
「えっと、2人共喜んでくれて何よりだよ?」
「ほらほら、2人共?そろそろ頂きましょう!」
「「だね!!じゃあ…」」
「「「頂き『ピンポーン!』…えっ?」」」
誰か来たみたいだ…。食事はもう少し後になりそうだね…。
「「「…チッ…」」」
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