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第一部
家族会議
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豊和君がお風呂に向かったと同時にお母さんが口を開いた。
「…さて。あなた達。言わなくても分かってると思うけど…」
「大丈夫だよ言わなくても。分かってるからお母さん。私達にも彼の頬にキスしろって言うんでしょ?」
「…それは違うと思うよお姉ちゃん?」
「梓希の言う通り違うわよ!柚希はそのピンク妄想から一度離れて出直しなさい!」
「あうあう…」
「残念だよお姉ちゃん…」
「そりゃあ愛歌ちゃんが頬にキスした事は羨ましいと思うのは当然だけど私達はその戦場にすら立っていない状態なのよ?」
「お母さんの言う通り私達にはお兄ちゃんに対する耐性が備わってないんだよ?まずはそこをどうにかしないとそういうのも夢の又夢のお話なんだよ?」
「流石ね…梓希。お母さんが言いたい事を十全以上に理解している様でお母さん嬉しいわ!よくここまで…大きく成長してくれたわね…」
「お母さん…」
「2人共私を置いてけぼりにしないでくれるかな?」
「はぁ~、しょうがないなぁ、お姉ちゃんは…ほら、梓希様お教え下さいと言って見て?」
「…その勝ち誇った顔…苦痛に染めてあげようか?」
「すいません調子にのりすぎました!」
「ほらほら2人共!そんなじゃれあってたら豊和君がお風呂上がって来るわよ?」
「そうだねお母さん。お姉ちゃん…。時間が無いから簡潔に言うね?私達はまず耐性を付けないといけない事は分かるよね?」
「それは確かに…。良い雰囲気で鼻血出してたらムードもへったくれも無いのは分かるよ…」
「だから毎日軽いスキンシップから始めていくんだよ。幸いにも私達3人はお兄ちゃんと一緒に暮らしてるんだから時間が皆よりあるのよ?これは大きなアドバンテージって訳」
「スキンシップ?」
「うん。まずは手を握ったり軽めのボディタッチから始めていくの」
「ボディタッチ!?」
「手を握ったり、抱き付いたりとか…」
「あわわわわわ…手を握ったり抱き付いたりするの!?」
「当たり前でしょっ!それが普通に出来ないとキスもその先も一生出来ないよ?」
「キキ、キシュッ!?その先って!?」
「お姉ちゃんはそれと勉強…だね?」
「…すぅぅぅ…勉強…ねぇ…」
「同じ高校に行きたくないの?お兄ちゃんは頭もかなり上。余裕で女王高校に合格する筈だよ?」
「…ああ、それね…うん。そうだよね…」
「そんな絶望した顔しないでお姉ちゃん?」
「…何で?絶望しかないよね?」
「馬鹿だなぁ、お姉ちゃんは…」
「何ですってぇ!」
「考えてみなよお姉ちゃん」
「何を?」
「お兄ちゃんに勉強を教えて貰えば良いでしょ?」
「…えっ?」
「お兄ちゃんに勉強を教えて貰うという事は…『ここってどう解くの?』『ああ、ここはこうしてあ~して…』『なるほど…じゃあ、ここは?』『あ~ここは』…あっ…横を見るとお兄ちゃんとの距離が近くてっていう神展開が期待出来るのが分からない?」
「…そ、そんな漫画の様な…夢の展開が…」
「梓希…最早私を越えたわね…お母さん、もう梓希に教える事はないわ」
「ありがとうお母さん…」
「見える…見えるよ梓希!私にも見えるよ!キャキャウフフのその景色が…」
「その意気だよ!元々お姉ちゃんは頭悪く無いんだからやれば出来る筈だよ?」
「…ん?豊和君がお風呂上がったみたいね…。私達は今日から軽めのボディタッチで耐性をつける!いいわね?」
「「うん!!」」
─「あっ…お風呂上がりました」
「「「はーい」」」
「じゃあ、私入ってくるね♪」
「お母さんはお布団敷いたり寝る準備をしてくるわね!」
「うん、私は豊和君にお説教しておくね?」
「「了解」」
「…えっ?」
円香さんも梓希ちゃんもリビングを出ていく。
「ちょっ…待って2人共…」
「早くここに来て正座してね♡」
「…あ……はい」
言われた通りに正座する。顔は天使の様な笑顔なのに何か怖い…。
「…さて、分かってるよね?」
「はい。反省しております…」
「護衛する人もいないのに出歩いたら駄目でしょ!」
「はい」
「梓希にも負けた事忘れたら駄目なんだからね?」
「くっ……はい」
「女性に色目使ったら駄目だよ?」
「ん…それは使ってな…「言われた事にはしっかりと肯定。それ以外駄目だよ?」…はい」
「女性に隙を見せたら駄目!」
「はい」
「…本当に心配したんだよ?」
「ごめん…」
「よろしい…。じゃあ許してあげる…」
「うん」
「後…今日は遅くなったからアレだけど、明日から私に勉強教えてくれないかな?」
「うん…良いよ。僕で良かったら…」
「ありがとう豊和君…」
こうして柚希ちゃんに勉強を教える事になったんだけど、この日から何故か皆の距離が近い…そんな風に感じる様になる事が多くなる。気のせいかな…?気のせいだよね…。
「…さて。あなた達。言わなくても分かってると思うけど…」
「大丈夫だよ言わなくても。分かってるからお母さん。私達にも彼の頬にキスしろって言うんでしょ?」
「…それは違うと思うよお姉ちゃん?」
「梓希の言う通り違うわよ!柚希はそのピンク妄想から一度離れて出直しなさい!」
「あうあう…」
「残念だよお姉ちゃん…」
「そりゃあ愛歌ちゃんが頬にキスした事は羨ましいと思うのは当然だけど私達はその戦場にすら立っていない状態なのよ?」
「お母さんの言う通り私達にはお兄ちゃんに対する耐性が備わってないんだよ?まずはそこをどうにかしないとそういうのも夢の又夢のお話なんだよ?」
「流石ね…梓希。お母さんが言いたい事を十全以上に理解している様でお母さん嬉しいわ!よくここまで…大きく成長してくれたわね…」
「お母さん…」
「2人共私を置いてけぼりにしないでくれるかな?」
「はぁ~、しょうがないなぁ、お姉ちゃんは…ほら、梓希様お教え下さいと言って見て?」
「…その勝ち誇った顔…苦痛に染めてあげようか?」
「すいません調子にのりすぎました!」
「ほらほら2人共!そんなじゃれあってたら豊和君がお風呂上がって来るわよ?」
「そうだねお母さん。お姉ちゃん…。時間が無いから簡潔に言うね?私達はまず耐性を付けないといけない事は分かるよね?」
「それは確かに…。良い雰囲気で鼻血出してたらムードもへったくれも無いのは分かるよ…」
「だから毎日軽いスキンシップから始めていくんだよ。幸いにも私達3人はお兄ちゃんと一緒に暮らしてるんだから時間が皆よりあるのよ?これは大きなアドバンテージって訳」
「スキンシップ?」
「うん。まずは手を握ったり軽めのボディタッチから始めていくの」
「ボディタッチ!?」
「手を握ったり、抱き付いたりとか…」
「あわわわわわ…手を握ったり抱き付いたりするの!?」
「当たり前でしょっ!それが普通に出来ないとキスもその先も一生出来ないよ?」
「キキ、キシュッ!?その先って!?」
「お姉ちゃんはそれと勉強…だね?」
「…すぅぅぅ…勉強…ねぇ…」
「同じ高校に行きたくないの?お兄ちゃんは頭もかなり上。余裕で女王高校に合格する筈だよ?」
「…ああ、それね…うん。そうだよね…」
「そんな絶望した顔しないでお姉ちゃん?」
「…何で?絶望しかないよね?」
「馬鹿だなぁ、お姉ちゃんは…」
「何ですってぇ!」
「考えてみなよお姉ちゃん」
「何を?」
「お兄ちゃんに勉強を教えて貰えば良いでしょ?」
「…えっ?」
「お兄ちゃんに勉強を教えて貰うという事は…『ここってどう解くの?』『ああ、ここはこうしてあ~して…』『なるほど…じゃあ、ここは?』『あ~ここは』…あっ…横を見るとお兄ちゃんとの距離が近くてっていう神展開が期待出来るのが分からない?」
「…そ、そんな漫画の様な…夢の展開が…」
「梓希…最早私を越えたわね…お母さん、もう梓希に教える事はないわ」
「ありがとうお母さん…」
「見える…見えるよ梓希!私にも見えるよ!キャキャウフフのその景色が…」
「その意気だよ!元々お姉ちゃんは頭悪く無いんだからやれば出来る筈だよ?」
「…ん?豊和君がお風呂上がったみたいね…。私達は今日から軽めのボディタッチで耐性をつける!いいわね?」
「「うん!!」」
─「あっ…お風呂上がりました」
「「「はーい」」」
「じゃあ、私入ってくるね♪」
「お母さんはお布団敷いたり寝る準備をしてくるわね!」
「うん、私は豊和君にお説教しておくね?」
「「了解」」
「…えっ?」
円香さんも梓希ちゃんもリビングを出ていく。
「ちょっ…待って2人共…」
「早くここに来て正座してね♡」
「…あ……はい」
言われた通りに正座する。顔は天使の様な笑顔なのに何か怖い…。
「…さて、分かってるよね?」
「はい。反省しております…」
「護衛する人もいないのに出歩いたら駄目でしょ!」
「はい」
「梓希にも負けた事忘れたら駄目なんだからね?」
「くっ……はい」
「女性に色目使ったら駄目だよ?」
「ん…それは使ってな…「言われた事にはしっかりと肯定。それ以外駄目だよ?」…はい」
「女性に隙を見せたら駄目!」
「はい」
「…本当に心配したんだよ?」
「ごめん…」
「よろしい…。じゃあ許してあげる…」
「うん」
「後…今日は遅くなったからアレだけど、明日から私に勉強教えてくれないかな?」
「うん…良いよ。僕で良かったら…」
「ありがとう豊和君…」
こうして柚希ちゃんに勉強を教える事になったんだけど、この日から何故か皆の距離が近い…そんな風に感じる様になる事が多くなる。気のせいかな…?気のせいだよね…。
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