マンションのオーナーは十六歳の不思議な青年 〜マンションの特別室は何故か女性で埋まってしまう〜

美鈴

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第二章

ひかれてる…?

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「ええと…ひかれてる…?」

「…うん…そうだよ…」

 少し俯き加減に顔を赤くしながら肯定の言葉を口にする天音。

「俺の行動にひいてるって事でオッケー?」

「違うよっ!?確かに恋愛相談からいきなりど◯兵衛食べようってなったのはどうかと思うけど…でも、それはひいたっていうよりも、驚きの方が大きかっただけだよ…」


 天音が言った事が本気だという事は流石に分かってる。なのに本気で言われた言葉に対して茶化すのは間違ってるよな…。


「ごめん。分かって言った。天音は本気で言ってくれたのに…ホントごめん」

「うん…大丈夫。私の気持ちを…その…分かってくれたならそれでいいしね。私はみんなと違ってゆっくり関係を進めていけたらと思うしね。それにいっぱいいっぱいなんでしょ?私に相談するくらいだもんね」

「んっ」

 天音が言う通りいっぱいいっぱいなんだよな。時間はもらってるけど、七人の女性から気持ちを伝えられて、おまけにキスまで…。

 天音を合わせるとこれで告白されたくれた女性は八人目だ。


「とにかくだよ?やっぱりここは王道のハーレムルートだと思うんだよね?小説で言えば、あ◯ふれた職業でしょ!無◯転生にレ◯ルガチャ、それから社◯剣聖に勇◯召喚に巻き込まれたけどでしょ?それから──」
「──分かった、分かった…。そ、そのくらいでな?ど、どれも有名な小説だよな。俺も好きだけど…で、でもな…?それは小説の中だけの話で…実際にハーレムとなると…世間体とか収入とか、諸々となぁ」

「むぅ…まだ話足りなかったのにぃ…。でも豊和君なら全部なんとかなるよね?世間体とか魔法で問題にならないでしょ?収入もある。何か問題ある?」

「一番の問題があるだろ?」

「一番の問題…?」

「天音なら分かるだろ?」

「ええと…ごめん…。何の事だか分かんないんだけど…?」

「腐の知識」

「腐の知識って…また言う…。うん…?あっ…も、もしかして…よよ、夜の生活…?」

「…それ。流石エロドル」

「エロドルはホント止めて…。その言葉は私に凄く刺さるの…。最近よくよく考えるとそういう知識は多いと自覚してるんだから」

 自覚あったのか…。

「でも、それも…大丈夫なんじゃないの?」

「俺にリ◯イン飲んで二十四時間戦えと…?」

「そこは赤マ◯シじゃないのっ!?」

 流石天音だよな。まさか赤マ◯シを勧めてくるとは…。俺がジト目を向けると天音は慌てた素振りをみせる。

「ちち、違うよ!?い、今のは…腐の知識じゃなくて!?そ、そう!常識だよ!?常識!」

「そんな常識いらんわ!」

「ほ、ほら!と、豊和君ならスキルがあるんじゃないの!?前私達に記憶移しのスキル使ってくれたよね?あんな感じで性欲マックススキルとか性豪スキルとか絶倫スキルとか」

「知識偏り過ぎじゃない!?」

「し、仕方ないもん…だって…面白いし…面白い話には…そういうのも多いし…」

 流石ラノベ脳…。しかし!

「天音…」

「な、なに…?」

「そんなスキルないぞ?」

「ないのっ!?」

「いや、正確に言うとあるのかも知れないけど俺は知らない」

「そうなのっ!?」

「恥を忍んで言うけど…男って出すだろ?」

「だだだだだ出すっ!?そそそそそれってフィニッシュの事!?」

 動揺して上手く喋れていないが、流石天音だな…。フィニッシュとか言ってるし…。

「昨日から今日にかけて…俺は何回してると思う…?」

「したのっ!?だだだ誰とっ!?」

「違う…一人でだ…」

「あ、ああ…そ、そういう事………ええと…五回…くらい…?」

「それ以上してる」

「そんなにっ!?最早スキル要らないんじゃないのっ!?」

「違う」

「違う…?」

「痛いし、出なくなるというより…薄い…いや、出てんのか?」

「痛い!?出なくなるっ!?薄い!?」

「とにかくそういう事だ」

「そ、そうでしゅか…」

「それにしても…」

「こ、今度は何かな…?」

「何で俺はこんな話を仮にもトップアイドルと話してんだろうな?」

「それは…分かんない」

「だよな…」

「と、とにかく。豊和君なら大丈夫だよ…」

「全然大丈夫じゃないんだけどな…?」

「あっ…そうだ。ひ、一つお願いしてもいいかな?」

「何?ど◯兵衛のおかわり?」

「ど◯兵衛から離れて!?そうじゃなくて…その…ええと…私のね?」

「うん、天音の何」

「ホッペに…ちゅっ…ってしてくれないかな?」

「………はい?」

「いいのっ!?」

「違うから!?今のはいは疑問系のはいだから!何でそうなった!?下ネタとど◯兵衛はどこ言った!?」

「ど◯兵衛はもういいんだよ!?と、とにかく…して欲しいなぁ~ って…。だ、駄目…?」

 えっ?俺から天音の頬にキスするの…?頬とはいえ俺からキスした事ないんだけど…?みんな積極的に唇重ねてきてくれたけど、恥ずかしくない!?そう感じるのは俺だけ!?

「は、はい…ここに…」

 了承してないのに俺の傍に来て、頬を差し出す天音…。ここまでされたら…しない訳にはいかないか…?頬ならイケるか…?

 ええい…!ママよ!

「あっ…」


 天音の頬に微かに俺の唇が触れたところで…慌てて顔を離し、顔を背ける俺…。男の照れる仕草さなんかどこにも需要ないだろ…。

 そんな事を思っていると…

「…豊和君」

「な、何…?ちゃ、ちゃんと俺は──」


 ちゅっ…
 

 天音の方に振り向くと同時に天音に唇を重ねられた…。


 ゆっくり関係を進めるんじゃなかったの!?ゆっくりはどこにいったんだよ…。ホントに…。



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