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高等部 一年目 皐月 新入生歓迎会
036 新入生歓迎会 18
しおりを挟む新入生歓迎会は逃走者チームの勝利で終わった。
残り数分で収容所の解放が成功し、セーフティーゾーンに入って確保を免れた生徒が多かったのが勝因だ。
「総合MVP、1年S組 牧島君。」
各チームからMVPが選出され、更にその中から総合MVPに選ばれた牧島良彦は副賞として
生徒会役員補佐・指名権
学食2F使用許可証
修学旅行のコースを決める権利
体育祭の競技内容の選定
学園祭のミスコンかミスターコンの特別審査員
生徒会役員との一日デート権
他
上記から三つの報償を選べる権利を得た。
牧島は「生徒会役員補佐・指名権」と「学園祭のミスコンかミスターコンの特別審査員」「他」を選んだ。
「それでは誰を役員補佐に指名しますか?」
閉会式の司会者、放送委員会委員長の北条(三年生)が牧島にマイクを向けた。
「同じ組の天野すばる君を指名します。」
牧島は生徒会長の親衛隊の上層部の幹部達が今も「アフロ」を執拗に捜していることを知っていた。
アフロ──天野を護る為、MVPに選ばれたなら生徒会の補佐に指名しようと決めていた。
──天野君が補佐になれば正体がバレても親衛隊は手が出せなくなるし、黒峯様との絡みが増えるから一石二鳥──
「ミスコンとミスターコンはどちらの審査員を希望しますか?」
「ミスコンでお願いします。」
「他、の希望は?」
「修学旅行を1年生と2年生、合同にして欲しいです。」
「修学旅行に関しては他のMVPの子からも希望が出ています。学年が違う番の修学旅行に同行したい、とね。理事長先生と学園長先生、如何ですか?」
「「許可します」」
運営席から理事長と学園長の声がハモる。
運営席で理事長は健太の隣の席に座り、ベッタリとくっついていた。
目立たない位置だったせいで他の運営委員会のスタッフ達は気付いていない。
しかし、牧島と司会の北条がいるステージからは丸見えだ。
「・・・」
MVP授賞式が終わり牧島がステージを降りると、入れ違いに生徒会長の鬼柳院がステージに昇った。
鬼柳院は和やかに生徒達を見渡した。
「え?」
運営席に視線を向けると、健太が理事長の顔面を両手で押し退けている姿が見えた。
──すばるだけじゃなく理事長まで健太狙ってるのか?
まあ、二人に振り回されて健太が颯のガードから外れるのは大歓迎だな──
「新入生歓迎会を閉会する。後夜祭はこの後六時半から九時まで校庭にて行う。参加は自由。屋台とフードトラックは無料解放。軽音部のミニライブもある。楽しんでくれ。」
生徒達の歓声の中、新入生歓迎会は幕を閉じたのだった。
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