異世界を統べるのは人ではなく竜だ

第2章 竜の暮らし篇

第24話 攻略前夜

　「う、うーん？ここは？」

　「ゆっくり飛んでたつもりだが、起こしてしまったか」

　「あっ！申し訳ございません。気を失ってしまって」

　「サレナはよくやったよ。えらいえらい」

　そう言ってクリアはサレナの頭をなでなでした。いいなー羨ましい。いやいや。そうではなく。

　「どうだサレナ、強くなれたか？」

　「はい！ありがとうございます」 

　サレナのステータスを見てみる。

　名前　サレナ・ホワイトハート
　種族　人
　職業　剣士(フェンサー)
　Lv　　220
　称号　白き花
　
　技能　上級剣術 跳躍 勇気 回避強化 速度上昇

　結構強くなっていた。職業も上級職になり、様々なスキルを覚えたようだ。名前からしてわかりやすいスキルばかりなので、神眼で見るまでのものはないだろう。称号も手に入れたようだ。

　しばらく飛び続けていると、ボス部屋が目に入った。近くにいい感じの空きスペースがあったので、家を建てる。サレナが増えたのでこの前より少し大きくした。恐らくクリアは俺と寝るだろうからベッドは要らないだろう。サレナの分だけ用意した。

　「凄いですわね。リュート様のスキルは」

　「そうだよ。リュートはすごいんだよ」

　「じゃあリュート一緒に寝よう！」

　あっという間にクリアは裸になり抱きついてきた。

　「ク、クリア様！な、なんで裸に？」

　「だってこうするとリュート喜ぶんだもん。私も幸せな気分になるし、寝やすいし」

　そう言うとクリアは巨大な胸を背中に押し当てて来た。まぁ俺は確かに喜ぶ。

　「ま、まあその、何だ。モンスターの頃の名残りとでも思ってくれ」

　「そ、それなら、私も…」

　えっ？おいおいマジかよ。サレナまで裸になってしまうのか。

　サレナは鎧をを脱いだ。鎧の下に隠れていた果実が露わになる。で、でかーい。クリアよりではないが、それでもかなりでかい。着々と服を脱いでいく。そして遂に、サレナは一糸まとわぬ姿となった。健康的な肌が眩しい。しかしなんてエロい体をしているんだ。けしからん。サレナの体は全体的にむっちりしていて柔らかそうだ。全身無駄毛がしっかりと処理されていてスベスベだ。

　「あまり見ないでくださいませ。恥ずかしいですわ」

　赤面しているサレナがまた可愛らしい。はー。俺が人間だったらなー。
　すると、クリアが俺から離れてサレナの方に向かった。背中に感じていた柔らかさが消えて、ちょっと寂しい。

　「うわぁ！サレナいい体してるね」

　「あ、ありがとうございます。クリア様もいい体ですわ」

　「ちょっと触らせてよ」

　そう言うと、クリアはおもむろに、サレナの胸を揉みだした。

　「あ、ちょ、ちょっとクリア様ぁ！」

　なん…だと…？ここは天国か。あーなんていい眺めなんだ。

　「柔らかいね」  

　「だ、ダメですわぁ！寝れなくなってしまいます！」

　うわぁ。ス、スゲー。あまりの光景に俺の語彙力が低下していく。 

　「ありがとう。サレナ」

　「は、はいぃ…」

　揉むのをやめたクリアは再び俺に抱きついた。

　「わ、私も失礼しますわ」

　右にクリア、左にサレナが抱きついている。

　「こうすると落ち着くでしょ？」

　「確かにこうすると落ち着きますわ」

　そう言うと、サレナはさらに胸を押し当ててきた。クリアも負けじと押し付ける。そうして二人はそのまま眠りに落ちた。

　そして俺はやはり眠れない。左右から押し付けられる四つの果実に気が気でない。

　「はぁー。早く進化してぇな…」

　そんな俺の独り言は、虚しく消えていった。