異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第3章 竜人の暮らし篇

第38話 これまでとこれから

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 ミラとルージュと別れ、宿に戻ってきた。ふかふかのソファに腰を掛け、今までのことと、これからの事について考えよう。

 今までいろいろなことがあった。

 俺は異世界に転移したと思ったら、ドラゴンだった。ミラたちにこの世界のことを少し聞いて、デカい蛇を倒して進化した。ダンジョンを初めて攻略し、クリアと出会ってまたダンジョンを攻略した。クリアが人型になったから俺もなれるのかなと思ったらそうではなく、進化したら巨大化した。
 一旦街に行ったら体がデカすぎて何も出来ず(食事くらいはできる)、仕方なくダンジョンに向かいサレナと出会ってダンジョンを一緒に攻略した。遂に念願の人型になり、冒険者になった。

 さて、これからだ。俺の前世の夢であった、ハーレム作成はあっさり実現した。俺は他に何をしたいんだろうか。
 俺は強くなるのが好きだ。ゲームなどで難易度を上げるとドロップする装備が強くなるようなものがある。俺はそれの最高難易度を頑張ってクリアして装備を強化して、難易度を下げてボスで無双したりするのが好きだ。
 今の俺の力は間違いなくこの世界の中でも強い方のはずだ。でも、まだ足りない。俺のランクはまだ上がるのだ。俺がどういった進化をするのかも気になる。手っ取り早く強くなるにはやはりダンジョンしかないだろう。野生のエンカウントでは確率が低すぎる。確実にボスが存在するダンジョンの方が効率がいい。今ならあのとき見た空のダンジョンに行けるかもしれない。

 「よし、決めた」

 「どうしたの?リュート?」

 「明日はダンジョンに行こう」

 「ダンジョンですか?どこのダンジョンに行くのですか?」

 「空の上だ」

 そんな話を二人としていると、ミラとルージュが部屋に来たみたいだ。

 「し、失礼する」

 「お、お邪魔します」 

 何やら二人とも緊張しているみたいだ。これはつまりそういうことでいいんですよね?

 「いらっしゃい。今、これからの予定について話していた」

 ミラとルージュにもダンジョンのことを伝えた。

 「ほう。それは大変興味深い。そんな所にダンジョンがあるとは」

 「でも、どうやって行くんですか?」

 「こうするのさ」

 「変身トランスフォーム・ドラゴン」

 俺は竜に変身した。

 「今は部屋の関係で小さい状態だが、大きくもなれる。これならば四人を背に乗せて飛べるはずだ」

 「流石はリュートだな」

 「リュートさんは変わった魔法を使えるんですね」

 明日の朝に装備などを整えよう。じゃあ、お待ちかねのベッドに向かうか。

 「というわけで話し合いはここまで。ミラとルージュはどうする?泊まってく?」

 「いいのか?」

 「私も?」

 「あぁ俺は何人でも構わないさ」 

 「じゃ、じゃあ、その…不束者ですが…」

 なにそれ可愛い。

 「や、優しくしてくださいね?」

 こうして俺たちの夜は更けていった。
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