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第4章 竜人の試練篇
第43話 ルージュの試練
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あれ?さっきまでみんなと一緒に居たはずなのになんで私は一人でここにいるんだろうか。
脳内アナウンスが私の置かれた状況を説明する。
えーー。私だけでボスに勝てと?無理無理!私、みんなの中で一番弱いし、ダンジョン初めてだし、どうすればいいかわからないし、あまり自信がわかない。
だが、どうやっても帰れないのだから腹を括るしかない。
「頑張れ!私!」
幸運なことに、このダンジョンのモンスターは魔法に弱いモンスターが多く、あまり苦戦を強いられることは無かった。
「あれ?思ったより私、強くなってる?」
魔法でモンスターを蹴散らしながら進む。しかし、ダンジョンの構造は思ったより複雑で、結構時間がかかってしまった。魔力を消費しながら何とかボス部屋前までたどり着いた。
「魔力を回復しないと」
だいぶ時間がかかるが、万全を期すためには、必要な行為だ。
私一人がここにいるということは、他の人たちも同じ状況にあるのだろう。私のためにみんなを待たせる訳には行かない。
だいぶ経過したのでそろそろ向かおう。扉が開き中に入る。そこには私が居た。
「あれぇ?私がいる?何で?」
頭にハテナが沢山浮かぶが考えてもわからないので思考を放棄する。
「まぁ、相手が私だろうと容赦することは無いよね」
実は対人戦はやったことが無い。でもまぁ何とかなるだろう。
「こっちから行くよ!」
「集熱魔法・地獄」
あっちの私の足元が燃える。向こうも魔法を使ってくる。足元で燃えていた炎が収束して、玉になる。
「その魔法は!私のですよ!」
相手は自分なのだから同じ魔法を使ってくるのは道理だろう。
飛んできた炎を最近覚えたスキルで防ぐ。
「魔力防御」
このスキルは魔力高ければ高いほど、防御力が上がる。なので、向こうの攻撃は実質無効だ。
どうやったら勝てるだろうか。私は考える。あの私はこの部屋に入ってきた時の私の可能性が高い。ならば、今新しい魔法を作れば対処不可能なのでは?
我ながらかなりの名案だ。魔力防御を使用しながら炎の海の中で考える。私は今、喜びを感じている。リュートさんに連れてきてもらったダンジョンには新しい発見が沢山ある。今まで知らなかった事に出会えるのは、実に喜ばしい。そして、私はリュートさんや先生たちの期待に応えたい。だから新しい喜びを見つけるためには、あの私には踏み台になってもらわなくては。
「よし、こうしよう」
考えがまとまった。頭の中で、魔法をイメージする。他を寄せ付けない圧倒的魔法。リュートさんの魔法すら越える勢いの魔法。私の火と光と闇を最大火力で同時に放つ。
「魔力最大解放!」
向こうの私は見たことがない魔法に困惑している。
「さよなら、もう一人の私!」
「地獄・天獄・煉獄!」
三つの魔法が混じり合わさり、やがて甚大な大爆発が起こる。爆発が収まると、辺りは全て消し炭になっていた。
魔力防御を全開で発動していたため、私は無傷だった。
「やりすぎちゃったかな?まぁいいか」
意外とあっさり討伐できた。魔法で消し飛ばすのって結構気持ちいいかも…。
「リュートさん。先生。私、頑張りましたよ!」
ルージュは苦戦することなく、無傷で20階層を突破するのだった。
脳内アナウンスが私の置かれた状況を説明する。
えーー。私だけでボスに勝てと?無理無理!私、みんなの中で一番弱いし、ダンジョン初めてだし、どうすればいいかわからないし、あまり自信がわかない。
だが、どうやっても帰れないのだから腹を括るしかない。
「頑張れ!私!」
幸運なことに、このダンジョンのモンスターは魔法に弱いモンスターが多く、あまり苦戦を強いられることは無かった。
「あれ?思ったより私、強くなってる?」
魔法でモンスターを蹴散らしながら進む。しかし、ダンジョンの構造は思ったより複雑で、結構時間がかかってしまった。魔力を消費しながら何とかボス部屋前までたどり着いた。
「魔力を回復しないと」
だいぶ時間がかかるが、万全を期すためには、必要な行為だ。
私一人がここにいるということは、他の人たちも同じ状況にあるのだろう。私のためにみんなを待たせる訳には行かない。
だいぶ経過したのでそろそろ向かおう。扉が開き中に入る。そこには私が居た。
「あれぇ?私がいる?何で?」
頭にハテナが沢山浮かぶが考えてもわからないので思考を放棄する。
「まぁ、相手が私だろうと容赦することは無いよね」
実は対人戦はやったことが無い。でもまぁ何とかなるだろう。
「こっちから行くよ!」
「集熱魔法・地獄」
あっちの私の足元が燃える。向こうも魔法を使ってくる。足元で燃えていた炎が収束して、玉になる。
「その魔法は!私のですよ!」
相手は自分なのだから同じ魔法を使ってくるのは道理だろう。
飛んできた炎を最近覚えたスキルで防ぐ。
「魔力防御」
このスキルは魔力高ければ高いほど、防御力が上がる。なので、向こうの攻撃は実質無効だ。
どうやったら勝てるだろうか。私は考える。あの私はこの部屋に入ってきた時の私の可能性が高い。ならば、今新しい魔法を作れば対処不可能なのでは?
我ながらかなりの名案だ。魔力防御を使用しながら炎の海の中で考える。私は今、喜びを感じている。リュートさんに連れてきてもらったダンジョンには新しい発見が沢山ある。今まで知らなかった事に出会えるのは、実に喜ばしい。そして、私はリュートさんや先生たちの期待に応えたい。だから新しい喜びを見つけるためには、あの私には踏み台になってもらわなくては。
「よし、こうしよう」
考えがまとまった。頭の中で、魔法をイメージする。他を寄せ付けない圧倒的魔法。リュートさんの魔法すら越える勢いの魔法。私の火と光と闇を最大火力で同時に放つ。
「魔力最大解放!」
向こうの私は見たことがない魔法に困惑している。
「さよなら、もう一人の私!」
「地獄・天獄・煉獄!」
三つの魔法が混じり合わさり、やがて甚大な大爆発が起こる。爆発が収まると、辺りは全て消し炭になっていた。
魔力防御を全開で発動していたため、私は無傷だった。
「やりすぎちゃったかな?まぁいいか」
意外とあっさり討伐できた。魔法で消し飛ばすのって結構気持ちいいかも…。
「リュートさん。先生。私、頑張りましたよ!」
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