異世界を統べるのは人ではなく竜だ

第4章 竜人の試練篇

第46話 再集結

　俺が俺を倒してしばらくボス部屋で待っていると、目の前が光だした。光はやがて収まり、そこからは見たことない姿のクリアが現れた。

　「あっ！リュート！会いたかった！」

　そう言ってクリアが抱きついてくる。服着てねぇ！進化したのか。進化したら脱げるからな。

　「この服を着てくれ」

　新たに創成で、服を作る。

　「えー着なくてもいいじゃん」

　俺が持たないから着てください。

　神眼で、ステータスを確認する。

　名前　クリア
　種族　竜王妃・天種(ドランエンプレス・ヘヴンリィ)
　rank 　525
　称号　慈愛の透王妃
　
　技能　重力操作 慈愛 成長超促進 身体超強化 透明化 変身
　
　竜姫から竜王妃に進化したみたいだ。さらに混神種から天種になったみたいだ。そんな種族もあるのか。ランクも500を超え、称号が変わり、スキルも色々増えたみたいだ。一部強化されたスキルもある。

　気になるスキルを調べる。

　慈愛　愛する心が具現化したもの。愛を受けるものには極上の癒しを。それ以外には心酔を。

　なるほど、魅了と癒しの力の複合スキルみたいなものか。
　透明化はなんとなくわかるからいいだろう。

　「私。強くなった？」

　「あぁもちろんだ。頑張ったなクリア」 

　頭を撫でる。クリアは嬉しそうだ。

　しばらく経つとボロボロのミラが現れた。床に倒れている。

　「ミラ！大丈夫か？」

　「う、うーん。リュートか。私も何とか勝ったぞ」

　「今、治す」
　
　俺はミラに口づけする。神性の効果でミラの傷がみるみる塞がり。完全に回復した。

　「すまないリュート助かった。クリアも無事で何よりだ」 

　それぞれどんなことがあったか話していると、

　「サレナ・ホワイトハート。ただいま帰還しましたわ」

　髪が短くなり、凛々しくなったサレナが戻ってきた。

　「よく頑張ったな！サレナ！」

　よく見たらサレナも所々怪我をしているので、神性の力を使う。

　「あぁリュート様。寂しかったですわ」

　俺の胸で泣き出した。

　「もう大丈夫だ」
　
　しばらく経つと落ち着いてきたようだ。

　「は、恥ずかしいところをお見せしてしまいましたわ」

　「いや、構わないさ」

　そんな会話をしていると、

　「あ！リュートさん！先生にみんなも！」

　ルージュも戻ってきた。驚くべきことに無傷だ。

　「ルージュ！無傷とは凄いな」

　「いやー。私もやれば出来るみたいです」 

　ルージュは今回の一件で、かなり自信がついたみたいだ。いい事だ。

　「ふっ。先生を名乗っておきながら、私が一番ボロボロか…自信を無くしてしまうな…」 

　すると、クリアがミラを励ます。

　「大丈夫だよミラ。一番ボロボロになったのは多分私だから」

　みんな再会を喜びあっている。俺も、もちろん嬉しい。他の三人のステータスも見てみよう。

　名前　サレナ・ホワイトハート
　種族　人
　職業　剣聖(ソードマスター)
　Lv　　463
　称号　悲哀の白剣聖
　
　技能　剣術(極) 超跳躍 勇気 回避強化 速度上昇 不屈 超連撃 縮地

　名前　ミラ・ヴェール
　種族　エルフ
　職業　聖射手(ホーリィアーチャー)
　Lv　　431
　称号　楽学の緑射手
　
　技能　弓術(極) 千里眼 超集中 命中超強化 魔法(風、雷) 付与術(矢) 誘導 追尾 拡散(矢)

　名前　ルージュ・フロン
　種族　人
　職業　大魔導士
　Lv　　400
　称号　歓喜の紅魔導士
　
　技能　魔法(火、光、闇) 幸運 出力超上昇 魔力共有 魔力障壁 魔力自動回復

　凄い。みんな強くなっている。みんなも称号が変わり、スキルがいくつか増えたみたいだ。

　「さて、みんな揃ったことだし。30階層に向かいますか」  

　こうして再集結を果たした俺たちは、30階層に向かうのだった。