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第5章 竜王の暮らし篇
第54話 限界
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布を外すと、いかにも魔力貯めますと言わんばかりの、機械が現れた。
「私たちの技術を結集して作った、魔力貯蔵器『マジックストレージ』です。正面のパネルに手を置いて魔力を込めると、魔力がタンクに溜まっていきます」
「了解した」
ムガ王国の魔法兵たちは、魔法の研究者でもある。研究には魔力がたくさん必要だろう。俺の魔力が、少しでも研究の役に立つと嬉しい。
それにしてもこの世界の技術には驚かされる。飛行機や車はないが、こういった現実世界ではありえないような機械は存在する。この世界の技術力の鍵はやはり魔法なのだろう。魔法を利用した武器や乗り物が開発されるのは時間の問題だろう。
「じゃあ、始めるとするか」
パネルに手のひらを合わせる。パネルはひんやりと冷たい。魔力を込めていく、すると機械が作動しだした。
「リュート様その調子でございます」
「頑張れ!リュート!」
そこまで頑張ることでもないのだが。空だったタンクに光が溜まっていく、これが魔力なのだろう。
しばらく経過し、光が1/5くらい溜まった。
「素晴らしいですリュート様。既に100人分くらいの魔力が溜まりました」
つまりこのタンクには500人をまるまる回復させられるだけの魔力が溜まるわけだ。
また時間が経過し、半分を超えた。さすがに少し辛くなってきた。
「リュート大丈夫?」
「あぁまだ大丈夫だ」
「流石ですリュート様。250人分の魔力が溜まりました。お辛いでしょうが、頑張っていただきたい」
「あぁ仕事だからな。しっかり最後までやらせてもらうさ」
タンクの容量が4/5となった。フラフラしてきた。
「クリア支えてくれるか?」
「うん!わかった」
クリアに支えてもらい、なんとか立つ。そろそろ意識が飛びそうだ。これが魔力切れと言うやつか…。
「じゃあクリア後は頼んだぞ」
タンクがMAXになると同時に意識が遠のいた。俺の魔力は500人分はあるようだ。クリアが俺を抱える。
「クリア様?リュート様をどう回復するのですか」
「まぁ見てて」
「頑張ったねリュート。今起こしてあげる」
そう言って唇を合わせる。
「なっ!」
マギが驚いた声を上げる。
「く、クリア様?一体何を…」
「んんー」
ドクンと体に活力がみなぎるのを感じる。遠のいて行った意識が呼び戻される。
「ぷはぁ」
クリアが唇を離す。俺は完全に目を覚ました。
「目が覚めた?リュート」
「ありがとうクリア。助かったよ」
何事も無かったかのように、すっと立ち上がる。
「な、何をしたのですか?」
マギは何が起こったのか分からず混乱している。
「クリアの魔力を少し分けてもらった。これで俺はもう大丈夫だ」
「他人からの魔力の譲渡が可能なのですね。流石ですリュート様、クリア様」
「まぁクリアの魔力も減るからあまり乱発は出来ないけどね。それよりこの500人分の魔力大事に使ってくれよ?」
「ありがとうございます。研究などに大切に使わせていただきます。後ほど報酬をお渡しします」
「了解した」
こうして俺は、ムガ王国に500人分の魔力を渡したのだった。
「私たちの技術を結集して作った、魔力貯蔵器『マジックストレージ』です。正面のパネルに手を置いて魔力を込めると、魔力がタンクに溜まっていきます」
「了解した」
ムガ王国の魔法兵たちは、魔法の研究者でもある。研究には魔力がたくさん必要だろう。俺の魔力が、少しでも研究の役に立つと嬉しい。
それにしてもこの世界の技術には驚かされる。飛行機や車はないが、こういった現実世界ではありえないような機械は存在する。この世界の技術力の鍵はやはり魔法なのだろう。魔法を利用した武器や乗り物が開発されるのは時間の問題だろう。
「じゃあ、始めるとするか」
パネルに手のひらを合わせる。パネルはひんやりと冷たい。魔力を込めていく、すると機械が作動しだした。
「リュート様その調子でございます」
「頑張れ!リュート!」
そこまで頑張ることでもないのだが。空だったタンクに光が溜まっていく、これが魔力なのだろう。
しばらく経過し、光が1/5くらい溜まった。
「素晴らしいですリュート様。既に100人分くらいの魔力が溜まりました」
つまりこのタンクには500人をまるまる回復させられるだけの魔力が溜まるわけだ。
また時間が経過し、半分を超えた。さすがに少し辛くなってきた。
「リュート大丈夫?」
「あぁまだ大丈夫だ」
「流石ですリュート様。250人分の魔力が溜まりました。お辛いでしょうが、頑張っていただきたい」
「あぁ仕事だからな。しっかり最後までやらせてもらうさ」
タンクの容量が4/5となった。フラフラしてきた。
「クリア支えてくれるか?」
「うん!わかった」
クリアに支えてもらい、なんとか立つ。そろそろ意識が飛びそうだ。これが魔力切れと言うやつか…。
「じゃあクリア後は頼んだぞ」
タンクがMAXになると同時に意識が遠のいた。俺の魔力は500人分はあるようだ。クリアが俺を抱える。
「クリア様?リュート様をどう回復するのですか」
「まぁ見てて」
「頑張ったねリュート。今起こしてあげる」
そう言って唇を合わせる。
「なっ!」
マギが驚いた声を上げる。
「く、クリア様?一体何を…」
「んんー」
ドクンと体に活力がみなぎるのを感じる。遠のいて行った意識が呼び戻される。
「ぷはぁ」
クリアが唇を離す。俺は完全に目を覚ました。
「目が覚めた?リュート」
「ありがとうクリア。助かったよ」
何事も無かったかのように、すっと立ち上がる。
「な、何をしたのですか?」
マギは何が起こったのか分からず混乱している。
「クリアの魔力を少し分けてもらった。これで俺はもう大丈夫だ」
「他人からの魔力の譲渡が可能なのですね。流石ですリュート様、クリア様」
「まぁクリアの魔力も減るからあまり乱発は出来ないけどね。それよりこの500人分の魔力大事に使ってくれよ?」
「ありがとうございます。研究などに大切に使わせていただきます。後ほど報酬をお渡しします」
「了解した」
こうして俺は、ムガ王国に500人分の魔力を渡したのだった。
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