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第5章 竜王の暮らし篇
第53話 有名人
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初めて王城に行ってから数日が経過した。俺もすっかり城に来るのに慣れた。今日も呼び出されたのでクリアと王城に向かう。俺やクリアが呼び出されるようになってからほかの三人が呼ばれることは少なくなった。今日は三人とも仕事がないので、思い思いにすごしていることだろう。
「あっ!リュート様。お疲れ様です」
「どうも」
城のメイドたちや兵士には名前を覚えられた。今やこの城で俺は有名人だ。
「今日は魔法兵たちのところだよ」
「あぁ。ありがとうクリア」
クリアは俺の助手のようなものなので、着いてきてもらっている。魔法の研究にも貢献出来るから一石二鳥だ。
「お待ちしておりました。リュート様」
マギが出迎える。
「リュート様のおかげで魔法の研究がだいぶ進みました。本当にありがとうございます」
「いやいや、お役に立てたなら何よりだ」
俺は爽やかに微笑む。周囲の魔法兵たちが呟く。
「あぁ、カッコイイ」
「流石はリュート様だ」
「俺もああなりたいな…」
今日、俺はなぜ呼ばれたかを知らない。
「それで、今回はどういったご要件で?」
「本日はリュート様の魔力の限界に挑戦していただこうかと」
「限界?」
「はい。リュート様がランクが高いのはもちろん承知しておりますが、その分魔力の容量も多いはずです。要するに、リュート様の最大魔力が知りたいのです」
「なるほど。どうすればいい」
「私たちの研究で、『魔力貯蔵器』というものを開発しました。この機械に魔力を貯蔵すれば、小分けにしてほかの人たちにポーションのように配ることができます。今回はこれに魔力を限界まで注いでいただきたい。もちろん魔力をわたす行為は危険なこととは百も承知です。どうか我々の研究、そして国のためにも力を貸していただけませんでしょうか」
まぁ、魔力の限界については俺の知りたい案件でもある。ここは話に乗るか。
「リュート?大丈夫?魔力なくなると気絶しちゃうよ」
「あぁ心配するな」
俺はクリアに近づき耳元で言う。
「その時はクリアの体液を分けてくれ」
クリアの体液は、慈愛の効果により魔力を含ませることが出来る。はやい話クリアとキスすれば魔力が回復するのだ。しかしその方法はクリアの魔力を消費するので、無限とは言えない。だが、俺の魔力が尽きてもクリアが居れば心配はいらないだろう。
「う、うん。わかった。頑張ってね」
クリアが顔を赤くする。可愛いなぁ。
「わかった手伝おうか」
「ありがとうございます!では部屋を変えましょう」
俺とクリアは別の部屋に移動する。俺が気絶するから対処しやすいようにだろう。
「魔力が尽きて、気を失ったら対処できるように医療班を近くに置きますね」
「いや、いい。クリアがいれば大丈夫だ」
「りょ、了解しました。ではその目の前の装置にかかっている布を外してください」
布を外すと、メカメカしい装置が現れるのだった。
「あっ!リュート様。お疲れ様です」
「どうも」
城のメイドたちや兵士には名前を覚えられた。今やこの城で俺は有名人だ。
「今日は魔法兵たちのところだよ」
「あぁ。ありがとうクリア」
クリアは俺の助手のようなものなので、着いてきてもらっている。魔法の研究にも貢献出来るから一石二鳥だ。
「お待ちしておりました。リュート様」
マギが出迎える。
「リュート様のおかげで魔法の研究がだいぶ進みました。本当にありがとうございます」
「いやいや、お役に立てたなら何よりだ」
俺は爽やかに微笑む。周囲の魔法兵たちが呟く。
「あぁ、カッコイイ」
「流石はリュート様だ」
「俺もああなりたいな…」
今日、俺はなぜ呼ばれたかを知らない。
「それで、今回はどういったご要件で?」
「本日はリュート様の魔力の限界に挑戦していただこうかと」
「限界?」
「はい。リュート様がランクが高いのはもちろん承知しておりますが、その分魔力の容量も多いはずです。要するに、リュート様の最大魔力が知りたいのです」
「なるほど。どうすればいい」
「私たちの研究で、『魔力貯蔵器』というものを開発しました。この機械に魔力を貯蔵すれば、小分けにしてほかの人たちにポーションのように配ることができます。今回はこれに魔力を限界まで注いでいただきたい。もちろん魔力をわたす行為は危険なこととは百も承知です。どうか我々の研究、そして国のためにも力を貸していただけませんでしょうか」
まぁ、魔力の限界については俺の知りたい案件でもある。ここは話に乗るか。
「リュート?大丈夫?魔力なくなると気絶しちゃうよ」
「あぁ心配するな」
俺はクリアに近づき耳元で言う。
「その時はクリアの体液を分けてくれ」
クリアの体液は、慈愛の効果により魔力を含ませることが出来る。はやい話クリアとキスすれば魔力が回復するのだ。しかしその方法はクリアの魔力を消費するので、無限とは言えない。だが、俺の魔力が尽きてもクリアが居れば心配はいらないだろう。
「う、うん。わかった。頑張ってね」
クリアが顔を赤くする。可愛いなぁ。
「わかった手伝おうか」
「ありがとうございます!では部屋を変えましょう」
俺とクリアは別の部屋に移動する。俺が気絶するから対処しやすいようにだろう。
「魔力が尽きて、気を失ったら対処できるように医療班を近くに置きますね」
「いや、いい。クリアがいれば大丈夫だ」
「りょ、了解しました。ではその目の前の装置にかかっている布を外してください」
布を外すと、メカメカしい装置が現れるのだった。
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