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第11章 魔族大戦篇
第128話 第三部隊、邂逅
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アイティオ達がズーグとの戦闘を開始した同時期、マギ率いる第三部隊に動きがあった。
「私たちは、戦いをするつもりは無いわ。可能ならば、話し合いがしたいわ」
「わかりました。応じましょう」
第三部隊とぶつかったのは、魔界六魔第六座、魔艶のヌード率いる部隊だ。ヌードは、前回の襲撃時リュートに見逃され、人間とも話し合いが出来ると感じ、現魔王デイヴィスから離反することを決めた。
「本当に私たち魔族が街に入っていいのか?」
「もちろん何か行動を起こせば対処します。ですが、リュート様が魔族たちにも善悪があると仰り、救いの手を差し伸べました」
「リュート…あの男か」
「はい。ですので、話し合いに応じましょう」
「恩に着るわ」
マギが、事情を兵士たちに伝えに行く。
「大丈夫だよ。リュートのおかげで魔族たちに対する恐怖心は和らいでいるから」
ローザがヌードに話しかける。
「貴方、魔族なの?」
「そうだよ。弱い魔族はいらないって人間界に捨てられたの。でも、リュートに救われた」
「あなたも大変な目にあったのね」
しばらく経ち、マギが戻ってくる。
「あなた方の部隊はこちらの陣営に着くということでよろしいですか?」
「えぇ。問題ないわ」
「では、情報をわけて欲しいのですが」
「私たちを受け入れてくれた礼を込めて、なんでも答えるわ」
「ありがとうございます」
臨時のテントの中で、マギとヌードの会談が始まる。
「私は、このムガ王国で魔術の研究や、魔の兵士をしているマギと申します。まず、貴方のお名前を伺ってよろしいですか」
「私は魔界六魔、第六座のヌードよ」
「魔界六魔とは、なんですか」
「魔王に仕える、六体の優れた魔族のことよ。強さ順に第一座から第六座まであるわ。つまり、私は魔界六魔のなかでも最弱だったわ」
「なるほど。では、魔王の目的はなんですか」
「魔王は、枯渇してきた魔力を求めて人間界を力で征服し、この世界を我がものにしようとしているわ」
「現在の進軍計画はわかりますか」
「ごめんなさい。最弱で裏切りを怪しまれていた私は完全に把握することはできなかったわ」
「少しでいいので、教えてください」
「まず、左の方に二軍。第三座と第四座が向かったわ」
「サラマ王国方面ですね。その数なら勇者様が何とかしてくれるでしょう。こちらに向かってきたのはあなた方だけですか?」
「そうね。小さい国だから、一つの部隊で大丈夫だろうと魔王は言っていたわ」
「では、真ん中のダール王国にも?」
「えぇ。魔王城に残る第一座以外の戦力は真ん中の国に進軍したわ。魔界六魔は第二座、新たな第五座が向かっているわ」
「それならば、何とかなりそうですね」
「いえ、まだ兵がいるわ。最近魔王に着いた、ハブラーガ率いる奇襲部隊も恐らく真ん中の国へ別ルートから向かっているわ」
「それは本当ですか!急いで対策を取らなくては!」
この頃、既にダール王国の戦いは始まっていた。
「私たちは、戦いをするつもりは無いわ。可能ならば、話し合いがしたいわ」
「わかりました。応じましょう」
第三部隊とぶつかったのは、魔界六魔第六座、魔艶のヌード率いる部隊だ。ヌードは、前回の襲撃時リュートに見逃され、人間とも話し合いが出来ると感じ、現魔王デイヴィスから離反することを決めた。
「本当に私たち魔族が街に入っていいのか?」
「もちろん何か行動を起こせば対処します。ですが、リュート様が魔族たちにも善悪があると仰り、救いの手を差し伸べました」
「リュート…あの男か」
「はい。ですので、話し合いに応じましょう」
「恩に着るわ」
マギが、事情を兵士たちに伝えに行く。
「大丈夫だよ。リュートのおかげで魔族たちに対する恐怖心は和らいでいるから」
ローザがヌードに話しかける。
「貴方、魔族なの?」
「そうだよ。弱い魔族はいらないって人間界に捨てられたの。でも、リュートに救われた」
「あなたも大変な目にあったのね」
しばらく経ち、マギが戻ってくる。
「あなた方の部隊はこちらの陣営に着くということでよろしいですか?」
「えぇ。問題ないわ」
「では、情報をわけて欲しいのですが」
「私たちを受け入れてくれた礼を込めて、なんでも答えるわ」
「ありがとうございます」
臨時のテントの中で、マギとヌードの会談が始まる。
「私は、このムガ王国で魔術の研究や、魔の兵士をしているマギと申します。まず、貴方のお名前を伺ってよろしいですか」
「私は魔界六魔、第六座のヌードよ」
「魔界六魔とは、なんですか」
「魔王に仕える、六体の優れた魔族のことよ。強さ順に第一座から第六座まであるわ。つまり、私は魔界六魔のなかでも最弱だったわ」
「なるほど。では、魔王の目的はなんですか」
「魔王は、枯渇してきた魔力を求めて人間界を力で征服し、この世界を我がものにしようとしているわ」
「現在の進軍計画はわかりますか」
「ごめんなさい。最弱で裏切りを怪しまれていた私は完全に把握することはできなかったわ」
「少しでいいので、教えてください」
「まず、左の方に二軍。第三座と第四座が向かったわ」
「サラマ王国方面ですね。その数なら勇者様が何とかしてくれるでしょう。こちらに向かってきたのはあなた方だけですか?」
「そうね。小さい国だから、一つの部隊で大丈夫だろうと魔王は言っていたわ」
「では、真ん中のダール王国にも?」
「えぇ。魔王城に残る第一座以外の戦力は真ん中の国に進軍したわ。魔界六魔は第二座、新たな第五座が向かっているわ」
「それならば、何とかなりそうですね」
「いえ、まだ兵がいるわ。最近魔王に着いた、ハブラーガ率いる奇襲部隊も恐らく真ん中の国へ別ルートから向かっているわ」
「それは本当ですか!急いで対策を取らなくては!」
この頃、既にダール王国の戦いは始まっていた。
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