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第13章 天竜の試練篇
第148話 天のダンジョン
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さて、家を出たのはいいが具体的な場所を聞き忘れた。威勢を張って家から出て来たから、今更家に戻るのは何か違うだろう。
仕方ないので片っ端から探すしかない。重力操作で浮遊し、ひたすらに天を目指す。
しばらく浮遊していると以前来たことがある天空のダンジョンを発見した。ここをもう一度探索するのもいいのかもしれない。だが、今の昇華後の私には経験値が少し物足りないので却下だ。
天空のダンジョンの塔を外から壁に沿うように上がって行く。特に代わり映えのしない塔の壁が続く。さらに上がり続けると塔のてっぺんにたどり着いた。そこに着地する。
以前は中に居たのでここに来るのは初めてだ。それにしても美しい景色だ。白い雲が目前に見え、まるで、白い絨毯のようだ。上を見上げると青い空。普通では来られない絶景スポットだ。ここで、みんなでランチなどを食べたら非常に気持ちいいかもしれない。
そんなことを考えながら正面に目をやる。
きらっと何かが光ったように見えた。
「なんだろう?」
光の方に近づいてみるが何も無い。気の所為だったのだろうか。顔を少し傾けてみる。すると、そこには透明な何かがある事が感じられた。
「これは…階段?」
そこにあったのは正しく透明な階段だった。普通の人なら絶対に気づけないだろう。気づけた私は運が良かったのだろう。
その階段に足を乗せる。
「この階段、上がれる…」
私はこの透明な階段を登ってみることにした。ひたすらに階段は続く。一体どこまで続いているのだろうか。もう塔は見えないくらいまで上に登って来た。こんなに上に上がって大丈夫なのだろうかと不安になってくる。
辺りは徐々に暗くなり、何だか息も苦しくなってきた。私は空の向こうに何があるのか知らない。星があるのは知っているが、どういう仕組みで光っているのかなど詳しいことまではわからない。このままどこか遠いところまで行ってしまうのだろうか。
そんなことを考えながら階段を登り続けた。すると、急に視界が真っ白になった。
「何?眩しい!」
目が慣れてきたので目を開けると、そこには不思議な空間が広がっていた。床は柔らかくて歩ける白い雲がどこまで続いている。そして、前方にはお城みたいな構造物が建っていた。
間違いない。ここが天のダンジョンだ。なんて神秘的な場所なのだろうか。死んだ後に来る世界と言われても差異はない。
私はお城に向かい歩き始めた。そう、私の目的は来ることだけじゃない。攻略して進化するためにここまで来たのだ。
「リュート、みんな。私やるよ!」
気合いを入れ、城の中に踏み込むのだった。
仕方ないので片っ端から探すしかない。重力操作で浮遊し、ひたすらに天を目指す。
しばらく浮遊していると以前来たことがある天空のダンジョンを発見した。ここをもう一度探索するのもいいのかもしれない。だが、今の昇華後の私には経験値が少し物足りないので却下だ。
天空のダンジョンの塔を外から壁に沿うように上がって行く。特に代わり映えのしない塔の壁が続く。さらに上がり続けると塔のてっぺんにたどり着いた。そこに着地する。
以前は中に居たのでここに来るのは初めてだ。それにしても美しい景色だ。白い雲が目前に見え、まるで、白い絨毯のようだ。上を見上げると青い空。普通では来られない絶景スポットだ。ここで、みんなでランチなどを食べたら非常に気持ちいいかもしれない。
そんなことを考えながら正面に目をやる。
きらっと何かが光ったように見えた。
「なんだろう?」
光の方に近づいてみるが何も無い。気の所為だったのだろうか。顔を少し傾けてみる。すると、そこには透明な何かがある事が感じられた。
「これは…階段?」
そこにあったのは正しく透明な階段だった。普通の人なら絶対に気づけないだろう。気づけた私は運が良かったのだろう。
その階段に足を乗せる。
「この階段、上がれる…」
私はこの透明な階段を登ってみることにした。ひたすらに階段は続く。一体どこまで続いているのだろうか。もう塔は見えないくらいまで上に登って来た。こんなに上に上がって大丈夫なのだろうかと不安になってくる。
辺りは徐々に暗くなり、何だか息も苦しくなってきた。私は空の向こうに何があるのか知らない。星があるのは知っているが、どういう仕組みで光っているのかなど詳しいことまではわからない。このままどこか遠いところまで行ってしまうのだろうか。
そんなことを考えながら階段を登り続けた。すると、急に視界が真っ白になった。
「何?眩しい!」
目が慣れてきたので目を開けると、そこには不思議な空間が広がっていた。床は柔らかくて歩ける白い雲がどこまで続いている。そして、前方にはお城みたいな構造物が建っていた。
間違いない。ここが天のダンジョンだ。なんて神秘的な場所なのだろうか。死んだ後に来る世界と言われても差異はない。
私はお城に向かい歩き始めた。そう、私の目的は来ることだけじゃない。攻略して進化するためにここまで来たのだ。
「リュート、みんな。私やるよ!」
気合いを入れ、城の中に踏み込むのだった。
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