異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第13章 天竜の試練篇

第151話 城の主人

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 もう休憩は十分なので、先に進む。

 コットンがいた広間を先に進むと、階段があった。その階段を登っていく。階段を登り終えると、さらに大きい広間があった。

 「なんて大きいの?空間が歪んでる?」

 外から見た時より明らかに広い。何か秘密がありそうだ。

 「グルルル!」

 コットンが唸りをあげる。何かが来る!

 目の前に穴が現れる。この穴にはみおぼえがある。まさか、これは!

 「あらぁ?こんな所にお客さんなんて珍しいわねぇ?」

 穴から現れたのはおっとりとした優しそうな金髪美人だった。そして何より目立つのは圧倒的存在感を放つ胸だ。なんて大きさの胸なんだ。今まで見たことがないサイズだ。

 「あらぁ?なぁにいきなりお姉さんの胸ばっかり見てぇ?」

 「あの、あなたは?」

 「私は豊穣の神『フルネス』よ」

 確かに実っている。羨ましい。

 「私がこのダンジョンを作ったんだけど、場所が場所だけに、なかなか人が来ないの」

 なるほど。この神がこの城を作ったわけか。

 「お姉さん寂しかったわ。でも、あなたが来てくれて嬉しいわ。特別に願い事聴いちゃうわ!なんでも言って?」

 ならば、願いは決まっている。

 「私の胸を大きくしてくれませんか?」

 「さっきから胸ばっかり見てると思ったら、羨ましかったのね。お安い御用よ」

 フルネスは謎の機械を取り出す。

 「これは神界に伝わる豊胸の機械よ。これに胸を当て、しばらくすれば胸が大きくなるわ」

 なんて素晴らしい機械だ。

 「ぜひ、やらせてください!」

 「はぁい。どうぞぉ。使う前に裸になってね?」

 何故裸に?まぁいいか。胸が大きくなるなら背に腹はかえられない。

 ぱさっ。衣服を脱ぎ捨て、裸になる。

 「あら、綺麗な体。さじゃあこれを胸に当ててね?」

 「はい」

 ドームのような形をした機械を両胸につける。

 「にやぁ」

 その時、体に痺れが走る。

 「な、何?」

 機械が変形していき。体が拘束されてしまった。

 「あはは!騙されやすすぎ!そんな機械あるわけないじゃない!その機械は胸から魔力を吸い取る機械よ!」

 「だ、騙したの?」

 「私の本当の名前は嘘の神『ライ』。あなたの極上の魔力と体を頂きに来たの!」

 やられた。完全に油断した。抜け出そうにも機械で痺れて動けない。

 「さぁて。可愛いその小さい胸から魔力を搾り尽くしてやるわ!」

 ウィーン。胸に機械が付く。

 「や、やめて」

 「嫌だね。装置起動!」

 ウィィィン!機械が魔力を搾り出す。

 「くっ!」

 一生の不覚だ。こんなゲスい女神に辱めを受けるなど。

 「あなた可愛いじゃない!当たりを引いたわ!なら、念入りに搾らないと!ポチっと」

 ギュイーン。機械の出力が上がる。

 「あはぁ!なんて可愛いの!」

 「絶対に許さない!」

 しかし、機械は止まらない。

 このままではまずい。魔力が尽きて殺されてしまう。その時、

 「ガルル!ガルルルルルルル!」

 コットンがライに向かっていった。
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