異世界を統べるのは人ではなく竜だ

1ta

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第13章 天竜の試練篇

第153話 豊穣の神

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 ライを倒して喜んでいると、目の前に再び穴が開く。神がこちらにやってくるのだ。
 こちらにやって来たのは見慣れた神だった。

 「ごめんなさぁい!」

 いきなり謝ってきた。ばるんばるん!頭を下げたので、巨大な胸が弾む。この大きい胸、金髪。間違いない、本物のフルネスだ。

 「意地悪な神が私の体を使って、あなたに迷惑をかけてしまいました。お詫びにあなたの願い事を叶えますね」

 「あ、ありがとう?」

 唐突すぎて上手い返しが思いつかなかった。

 「あなたは胸が欲しいのよね?その願いを叶えましょう」

 本当に叶うのだろうか。少々疑ってしまう。

 「私の豊穣の力は女性の胸にも効くのよ?」

 なるほど。それは楽しみだ。

 「豊かに実れ、天の恵みよ!」

 ドクン!体に何かの力が流れ込むのを感じた。

 「本当にごめんなさい。このダンジョンは今日からあなたが自由に使っていいからね?」

 「は、はい」

 「じゃあ私、まだ仕事があるからごめんね」

 フルネスは穴を通り帰っていった。まるで嵐のような神だ。何故かついでにこのダンジョンも手に入れてしまった。

 『神による関与を受けました。進化を開始します』

 体が白く光る。光に包まれ、快感の波が押し寄せる。どうやら今回は身長はあまり変わっていないようだ。しかし、胸が熱い。この感覚は…まさか!

 『進化が完了しました』

 光が晴れる。何だか、胸の当たりが重い。恐る恐る、自分の胸に手を伸ばす。

 たぷ。たぷんたぷん。柔らかい。これは!城の寝室に戻り鏡で自分の体を確認する。

 ぼいーん。そこにはかつてのような巨大な胸があった。

 「やったぁ!フルネスさんありがとう!」

 これが豊穣の神の力か。心の底からフルネスに感謝した。

 再び自分の胸を触る。柔らかくて重い。これだ。私が求めていたのは。これが、この胸が究極のリュートへの癒しになる。

 進化したのでステータスも確認しておこう。

 名前 クリア
 種族 天竜姫・神種-超過(ヘヴンリィドランメイデン・ディバインオーバー)
 rank 237
 称号 慈愛の透姫

 神号 感情覚醒者[愛]
 
 技能 重力操作 慈愛 成長超促進 身体超強化 透明化 変身 天力 恵みの力

 新たに天竜姫に進化した。ランクがあがり、称号も変わった。

 そして、新たにスキルが増えた。恵みの力というスキルだ。どういう力なのかは分からないが、きっとフルネスの力によるものなのだろう。

 「くぅん!」

 主人が喜んでいるのを見て、コットンもしっぽを振って喜んでくれた。

 コットンはライによってかなりダメージを受けてしまったので、少し休憩してから自宅に帰るとしよう。

 こうして、クリアは目的を達成し、ついでにダンジョンを手に入れたのだった。
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