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第19章 最強の証篇
第229話 無敵の勇者
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「大丈夫か?ローザ」
「はい…なんとか…」
ローザの元気が無い。あれだけ勢い込んで戦いに行ったのにあっさり負けてしまった事に落ち込んでいるようだ。
「本当にごめんなさい。私は調子に乗っていました…」
「いやいや、気にするなって。誰にでも失敗はあるだろう?」
「はい…」
ローザが立ち直るには少し時間が必要なのかもしれない。
それにしても、このローザを打ち破るほどの人物…一体何者なのだろうか。淫魔の魔力を上回る精神力と魔法を無効化するような何か特殊なスキルを所有しているようだ。ローザを上回る、正体不明の人物。戦うのが今から楽しみである。
後々に判明することだが、真眼を使えば一発で正体が分かったのだろうが、この時の俺は何故だか真眼を使うという考えが頭から抜けていたのだった。
そんなことを考えていると、サレナに呼びかけられる。
「リュート様、Gブロックが始まりますわ」
「遂に来るか。アイツが」
フィールドのど真ん中に目立ちに目立つ存在感を放っている人物が居た。その人物とは、もちろん勇者王ユリウス・ダールである。今回の闘技大会の主催者でもあり、開催国の王でもあるユリウスはもちろん人気者だ。
「ダール王!」
「やはりユリウス様が一番強いに決まっているさ!」
勇者王の登場に会場も沸き立つ。
「さて、僕を楽しませてくださいよ?」
ユリウスは剣を抜く。
「カーン!」
試合開始の鐘が鳴り響く。
「皆さん聞いてください!僕を打ち倒した者には、金板100枚を授けます!」
それを聞いた選手達の目の色が変わる。全員がユリウスの方を向く。金板の価値は1枚100万円ほど、ユリウスは自分を倒したものに約1億円をあげると言っているわけだ。
その発言を聞いて俺は前々から思っていた予想が当たることになった。ユリウスは戦闘狂素質だと。まずこのような大会を開いて自分が参加している時点で戦いたい欲が丸出しだ。そして今回の全員のターゲットを自分に向ける発言。確実に俺の予想は当たっている。
「勇者王が何だ!俺たち全員がかかれば勝てるはずだ!」
「そうです!僕を楽しませてください!」
ユリウスの体が光を放ち始める。
「喰らえ勇者王!」
巨大な男が不意に背後から巨大なハンマーを振り下ろす。
ドゴォン!ハンマーのあまりの衝撃に砂煙が舞う。
「素晴らしい破壊力ですね」
ユリウスはハンマーを片手で防いでいた。
「馬鹿な!無傷だと?」
「斬光」
一瞬で移動したユリウスは巨大な男を切り裂いた。
「安心してください。命に別状はありません」
「これが…勇者王」
あまりの速さと強さに選手達が退く。
「今度はこちらから行かせていただきます。集光!」
勇者の体がますます光を放つ。
「この位、耐えてくださいよ?爆光!」
ビカァァァァ!勇者が纏っていた光がフィールド中に広がる。観客達もあまりの眩しさに目を瞑る。
しばらく経ち、光が収まり観客達が目を開けると、フィールドに立っていたのはユリウスだけだった。
「はい…なんとか…」
ローザの元気が無い。あれだけ勢い込んで戦いに行ったのにあっさり負けてしまった事に落ち込んでいるようだ。
「本当にごめんなさい。私は調子に乗っていました…」
「いやいや、気にするなって。誰にでも失敗はあるだろう?」
「はい…」
ローザが立ち直るには少し時間が必要なのかもしれない。
それにしても、このローザを打ち破るほどの人物…一体何者なのだろうか。淫魔の魔力を上回る精神力と魔法を無効化するような何か特殊なスキルを所有しているようだ。ローザを上回る、正体不明の人物。戦うのが今から楽しみである。
後々に判明することだが、真眼を使えば一発で正体が分かったのだろうが、この時の俺は何故だか真眼を使うという考えが頭から抜けていたのだった。
そんなことを考えていると、サレナに呼びかけられる。
「リュート様、Gブロックが始まりますわ」
「遂に来るか。アイツが」
フィールドのど真ん中に目立ちに目立つ存在感を放っている人物が居た。その人物とは、もちろん勇者王ユリウス・ダールである。今回の闘技大会の主催者でもあり、開催国の王でもあるユリウスはもちろん人気者だ。
「ダール王!」
「やはりユリウス様が一番強いに決まっているさ!」
勇者王の登場に会場も沸き立つ。
「さて、僕を楽しませてくださいよ?」
ユリウスは剣を抜く。
「カーン!」
試合開始の鐘が鳴り響く。
「皆さん聞いてください!僕を打ち倒した者には、金板100枚を授けます!」
それを聞いた選手達の目の色が変わる。全員がユリウスの方を向く。金板の価値は1枚100万円ほど、ユリウスは自分を倒したものに約1億円をあげると言っているわけだ。
その発言を聞いて俺は前々から思っていた予想が当たることになった。ユリウスは戦闘狂素質だと。まずこのような大会を開いて自分が参加している時点で戦いたい欲が丸出しだ。そして今回の全員のターゲットを自分に向ける発言。確実に俺の予想は当たっている。
「勇者王が何だ!俺たち全員がかかれば勝てるはずだ!」
「そうです!僕を楽しませてください!」
ユリウスの体が光を放ち始める。
「喰らえ勇者王!」
巨大な男が不意に背後から巨大なハンマーを振り下ろす。
ドゴォン!ハンマーのあまりの衝撃に砂煙が舞う。
「素晴らしい破壊力ですね」
ユリウスはハンマーを片手で防いでいた。
「馬鹿な!無傷だと?」
「斬光」
一瞬で移動したユリウスは巨大な男を切り裂いた。
「安心してください。命に別状はありません」
「これが…勇者王」
あまりの速さと強さに選手達が退く。
「今度はこちらから行かせていただきます。集光!」
勇者の体がますます光を放つ。
「この位、耐えてくださいよ?爆光!」
ビカァァァァ!勇者が纏っていた光がフィールド中に広がる。観客達もあまりの眩しさに目を瞑る。
しばらく経ち、光が収まり観客達が目を開けると、フィールドに立っていたのはユリウスだけだった。
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