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第4章 人と竜の狭間篇
第46話 七つの国
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灰喰竜との邂逅より数時間、リュート達は滝のほとりで一息ついていた。
「ふぅ…魔力を使いすぎた…」
「大丈夫?リュート」
「ゆっくり休んでくださいねー」
「ありがとう二人とも」
俺の所持している神刀・夢幻白夜には、『夢幻』というスキルがあり、効果は対象をまったく気づかせないほど精密で、リアルな夢を見させるというものだ。アル大陸に居た頃ならこの技を使ってもなんとも無かった。昔の俺はこれを連発しても大丈夫なくらいの魔力はあったということだ。
「よし…」
休息してだいぶ時間が経った。これならばまたしばらく人間体で居られるだろう。
「変化!」
再び人間の姿に戻る。
「もう大丈夫だ。行こうか」
灰喰竜と出会ったのはセールイ王都の北東辺り。今俺らが居るのが、さらにそこから南下した辺りだ。これより下に行くと、大陸最大の国家「アスール」がある。せっかくだからそっちに行って見るのも良いのかもしれない。
「アスール国に行ってみようか」
「わかった」
「了解ですー」
ここで、全ての国について改めて確認してみる。
このエル大陸には、七つの国家が存在している。先程俺らが居たのが、大陸のほぼ中心にあるセールイ王国。セールイ王国の西にはベルデ王国があり、東にはロート帝国という国家がある。そしてその南は全てアスール連合国の領土であり、アスールは最大の領地を誇る。
セールイ王国の北東にはヴァイオレット王国があり、北西にはジョーヌ帝国がある。そして、大陸の最も北にはヴァイス国がある。
この大陸の七つの国はこのような感じだ。
その中で最も大きいアスールに向かえば、俺にとってもかなり有益な情報を掴めるかもしれない。
三人でひたすら南下する。道中現れるモンスターを倒しながら進む。クリアも戦えるようになったので、戦闘はかなり楽になった。
そして、既に日が落ち夕暮れになった頃、アスール連合国の国の一つ、「ブルータス」に辿り着いた。
「ふぅ…今日はこの国で一泊しようか」
「うん。そうだね」
「わかりましたー」
国の出入口に相変わらず門番が居た。
「セールイから来た冒険者パーティなんだが、この国に入るには何か必要か?」
「いえ、特に何も必要はありません。しかし、奴隷がおりましたら一応きちんと証を装備しください」
「あぁ。わかった」
「ようこそブルータスへ」
やはりか。薄々勘づいてはいたが、この大陸には奴隷文化が存在しているようだ。セールイには二日ほどしかいなかったあまり目には止まらなかったが、この国に入って周囲を見渡すと、何らかの首輪や腕輪を付けている者がいる。それが恐らく奴隷なのだろう。どうやら、セールイとアスールは奴隷の待遇が割と良い様子で奴隷にも関わらず綺麗な見た目をしている。他の国ではこうはいかないのかもしれない。
「リュート?どうしたの?」
「いや、なんでもないよ。宿を探そうか」
奴隷か…。その言葉を聞いてあまり良い気はしない。俺の中でこの国々に対する嫌悪感が植え付けられたのであった。
「ふぅ…魔力を使いすぎた…」
「大丈夫?リュート」
「ゆっくり休んでくださいねー」
「ありがとう二人とも」
俺の所持している神刀・夢幻白夜には、『夢幻』というスキルがあり、効果は対象をまったく気づかせないほど精密で、リアルな夢を見させるというものだ。アル大陸に居た頃ならこの技を使ってもなんとも無かった。昔の俺はこれを連発しても大丈夫なくらいの魔力はあったということだ。
「よし…」
休息してだいぶ時間が経った。これならばまたしばらく人間体で居られるだろう。
「変化!」
再び人間の姿に戻る。
「もう大丈夫だ。行こうか」
灰喰竜と出会ったのはセールイ王都の北東辺り。今俺らが居るのが、さらにそこから南下した辺りだ。これより下に行くと、大陸最大の国家「アスール」がある。せっかくだからそっちに行って見るのも良いのかもしれない。
「アスール国に行ってみようか」
「わかった」
「了解ですー」
ここで、全ての国について改めて確認してみる。
このエル大陸には、七つの国家が存在している。先程俺らが居たのが、大陸のほぼ中心にあるセールイ王国。セールイ王国の西にはベルデ王国があり、東にはロート帝国という国家がある。そしてその南は全てアスール連合国の領土であり、アスールは最大の領地を誇る。
セールイ王国の北東にはヴァイオレット王国があり、北西にはジョーヌ帝国がある。そして、大陸の最も北にはヴァイス国がある。
この大陸の七つの国はこのような感じだ。
その中で最も大きいアスールに向かえば、俺にとってもかなり有益な情報を掴めるかもしれない。
三人でひたすら南下する。道中現れるモンスターを倒しながら進む。クリアも戦えるようになったので、戦闘はかなり楽になった。
そして、既に日が落ち夕暮れになった頃、アスール連合国の国の一つ、「ブルータス」に辿り着いた。
「ふぅ…今日はこの国で一泊しようか」
「うん。そうだね」
「わかりましたー」
国の出入口に相変わらず門番が居た。
「セールイから来た冒険者パーティなんだが、この国に入るには何か必要か?」
「いえ、特に何も必要はありません。しかし、奴隷がおりましたら一応きちんと証を装備しください」
「あぁ。わかった」
「ようこそブルータスへ」
やはりか。薄々勘づいてはいたが、この大陸には奴隷文化が存在しているようだ。セールイには二日ほどしかいなかったあまり目には止まらなかったが、この国に入って周囲を見渡すと、何らかの首輪や腕輪を付けている者がいる。それが恐らく奴隷なのだろう。どうやら、セールイとアスールは奴隷の待遇が割と良い様子で奴隷にも関わらず綺麗な見た目をしている。他の国ではこうはいかないのかもしれない。
「リュート?どうしたの?」
「いや、なんでもないよ。宿を探そうか」
奴隷か…。その言葉を聞いてあまり良い気はしない。俺の中でこの国々に対する嫌悪感が植え付けられたのであった。
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