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第9章 魔王と灰の国篇
第110話 招かれざる客
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サレナの健闘から一日、セールイは早くも次の手に出た。セールイの派遣した兵は約三千、昨日の兵たちは屁でもないと言わんばかりの数だ。
「さて、そこから先に進ませるわけには行かないな」
セールイの向かう先に弓を番えたエルフとその兵たちが居た。
「昨日の反省をして向こうも近距離攻撃の兵を減らしてきましたか。しかしこちらも対策済みだ。あとはルージュが上手くやってくれる」
「昨日の女剣士の性で我々の兵は敗走した。しかし、今日はそうはいかない」
「隊長!」
「どうした?」
「奴らの兵の姿が見えません!」
「何だと?」
「昨日の戦場がもぬけの殻です」
セールイの兵士たちが見た場所には確かに人影一つない。
「居ないのなら気にする必要は無い。進軍だ!」
セールイの兵たちが先に進もうとする。
「!?しまった!罠か!」
突然足元の地面に穴が開き、兵士たちは足を取られた。
「こんな所に穴?」
「まずい!このままでは!」
「崩落する土さぁ!今です先生!」
「援護ありがとうルージュ!さぁ行くぞ第二部隊!射撃開始!」
ミラが率いた兵から大量の矢が放たれる。矢は雨のように敵兵達に降り注ぐ。
「ぐあぁぁ!」
「なんて数だ!」
「みんな!上出来だ。喰らうがいい!付与・雷」
ミラの番えた矢に雷が奔る。その矢が敵兵の真ん中に落ちていく。
「雷伝り!」
バリバリ!突き刺さった矢が避雷針のような働きをし、兵士全体に電導する。
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」
「流石は先生です」
「ルージュ。行けるか?」
「はい。もちろんです。この一撃で決めます」
ルージュが杖を構える。敵兵達の頭上に巨大な魔法陣が出現する。
「私たちと戦うことが無謀ということをその身で知ると良いでしょう」
魔法陣から、巨大な闇の塊が現れる。
「暗黒への誘い!」
時を同じくして、リュートの居る王城にて。赤い髪に赤い服を着た真っ赤な竜人が一人。人間界に馴染めるようにブレイズが変化して、人間体になった姿である。ブレイズがリュートに話しかける。
「リュート。どうやら招かれざる客が来たみたいだ」
「招かれざる客?」
「あぁ。なんでも喰い尽くす馬鹿が現れたみたいだな」
ルージュの闇魔法の塊は何者かに吸収された。
「な!一体誰が!」
セールイの兵たちの後方から一体のドラゴンが現れる。
「中々興味深い魔力だ。しかも、変わった反応も感じるな。ついでに腹も満たして行くことにするか」
戦場に現れたのは灰喰竜だった。
「さて、そこから先に進ませるわけには行かないな」
セールイの向かう先に弓を番えたエルフとその兵たちが居た。
「昨日の反省をして向こうも近距離攻撃の兵を減らしてきましたか。しかしこちらも対策済みだ。あとはルージュが上手くやってくれる」
「昨日の女剣士の性で我々の兵は敗走した。しかし、今日はそうはいかない」
「隊長!」
「どうした?」
「奴らの兵の姿が見えません!」
「何だと?」
「昨日の戦場がもぬけの殻です」
セールイの兵士たちが見た場所には確かに人影一つない。
「居ないのなら気にする必要は無い。進軍だ!」
セールイの兵たちが先に進もうとする。
「!?しまった!罠か!」
突然足元の地面に穴が開き、兵士たちは足を取られた。
「こんな所に穴?」
「まずい!このままでは!」
「崩落する土さぁ!今です先生!」
「援護ありがとうルージュ!さぁ行くぞ第二部隊!射撃開始!」
ミラが率いた兵から大量の矢が放たれる。矢は雨のように敵兵達に降り注ぐ。
「ぐあぁぁ!」
「なんて数だ!」
「みんな!上出来だ。喰らうがいい!付与・雷」
ミラの番えた矢に雷が奔る。その矢が敵兵の真ん中に落ちていく。
「雷伝り!」
バリバリ!突き刺さった矢が避雷針のような働きをし、兵士全体に電導する。
「ぐわぁぁぁぁぁぁ!」
「流石は先生です」
「ルージュ。行けるか?」
「はい。もちろんです。この一撃で決めます」
ルージュが杖を構える。敵兵達の頭上に巨大な魔法陣が出現する。
「私たちと戦うことが無謀ということをその身で知ると良いでしょう」
魔法陣から、巨大な闇の塊が現れる。
「暗黒への誘い!」
時を同じくして、リュートの居る王城にて。赤い髪に赤い服を着た真っ赤な竜人が一人。人間界に馴染めるようにブレイズが変化して、人間体になった姿である。ブレイズがリュートに話しかける。
「リュート。どうやら招かれざる客が来たみたいだ」
「招かれざる客?」
「あぁ。なんでも喰い尽くす馬鹿が現れたみたいだな」
ルージュの闇魔法の塊は何者かに吸収された。
「な!一体誰が!」
セールイの兵たちの後方から一体のドラゴンが現れる。
「中々興味深い魔力だ。しかも、変わった反応も感じるな。ついでに腹も満たして行くことにするか」
戦場に現れたのは灰喰竜だった。
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