異世界を統べるのは人ではなく竜だ

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第14章 七大国会合篇

第179話 全員集合

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 アイザックによってヴァイス王達の進行を防いでいた魔物は倒れた。リュートとアイザックは共にライアンの馬車に乗り込んでいた。

 「それにしても災難だったな」

 アイザックがライアンに語りかける。

 「いやぁ…。本当にありがとうございました。どうも私の能力は使いにくいものでして」

 「なぁに!人には得意不得意がある。ライ坊は、できることをやれば良いだろう?」

 「二人は知り合いなのか?」

 「はい。アイザック王は、度々私たちの国を訪れて下さったのですよ。わざわざ最南の国から最北の国まで来てくださいました」

 「まぁお前らの国は元々他国と比べて離れ気味だったが、七色の罪竜の一件でさらに誰も近づかなくなったからな。俺はこいつの親の先代王の頃から度々暇つぶしに北まで走ったりしてたんだ」

 「その頃の名残で私のことをライ坊と呼ぶんですよ」

 「へー。そんな過去があったんだな」

 「こうして会うのは久しぶりだな」

 「そうですね。七色の罪竜の件でお互いに国務に追われていましたから」

 「そのライ坊が結婚するって言った時は驚いたな」

 「ライアンは結婚してたのか?」

 「まぁ一応そうですね」

 「相手は誰なんだ?」

 「ワシだ」

 一緒の馬車に乗っていたソフィアが名乗りをあげる。

 「えっ?二人ってそういう関係だったのか?」

 「そうですよ。私が唯一呼び捨てにしているのはソフィアだけですし」

 「なんなら、ワシの腹に子も居るしな」

 「こいつは驚いた」

 確かに仲良さげな雰囲気は感じ取っていたが、まさかそこまでの関係だったなんて。

 「ちなみに姉はこのことを知らん」

 「えっ?なんで言わないんだ?」

 「だって…まだ姉は生娘だし、こんなこと言ったらまた怒られるだろう?」

 「そこは言った方が良いのでは…」

 「まぁいずれ話すさ。いずれな」

 そんな会話をしていると、ベルデ王国へ到着した。

 「到着しましたね。参りましょう」

 ライアンはそのままベルデ城へ向かう。

 「遅れてしまい大変申し訳ございません」

 着いてそうそうにライアンは頭を下げた。

 「いえいえ、頭をあげてください。無事で何よりですよ」

 「ありがとうございます」

 「あなたがヴァイスの王国なのね」

 「はい。私がライアン・ヴァイス。ヴァイス王国の王です」

 「私はジョーヌのデザイアよ」

 「私も初めましてですね。ヴァイオレット王国のメイジー・ヴァイオレットです」

 「セールイ王国のセールイだ」

 「そして私が会場国の王国、ローガン・ベルデです」

 「これで、各国の王が集ったな!」

 「皆様。ご協力感謝申し上げる。ワシが大予言者のソフィアだ。早速だが、会議を始めようと思う」

 こうして、ベルデ王国に七人の王達が集うのだった。
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