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・第一話 ⑤
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(なんで俺…こんなこと、シてんだろぉ…)
結論から言うと、コーニーリアスは逃げられなかった。
そして彼は今、自身を慰めていた。
死ぬほど恥ずかしいのを我慢して。羞恥で顔は真っ赤だ。
けれどなんでもないフリをしてみせながら。
学友の屋敷の、学友の寝室の、学友がイッたばかりのベッドの上の…その目の前で。
ナイトウェアをたくし上げ、誰にも見られることがないからと高を括って穿いていた、自身プロデュースの少しばかり恥ずかしいデザインのビキニタイプの下着から自分のモノを取り出し…扱いて、オナニーしていた。
先程自身がそうして学友のモノにしていたように。
絶対に証明するまでこの部屋から出さないと、断固として譲らなかったディアスの眼前で。
ちなみに下着については一切疑問を口にするなと先に強く、強く、釘を刺しておいた。
薄く透けた黒のコントラストレースのビキニは股間以外ほぼ布がない。あっても透けてて何も隠せていない。
尻に至っては紐がない部分は丸出し状態の、非常に扇情的な作りだった。デザインはコーニーリアス自身なのだが。
これは娼館で働く姐さんやネェさん達からの依頼で作った試作品の新しい下着だった。
昨日の夜、いつものように着け心地を確かめるために身に着けて寝たのが…まさかこんな形で仇になるとは。
実は上半身にも下とお揃いのデザインのキャミソールを着ているのだが、その事実だけは絶対に隠し通そうと決めている。
初めて目にしただろうとんでもないデザインのパンツに、ディアスの目は釘付けだった。
カッと大きく瞠られた目は若干血走っていなくもない。
視界の端で…ムクリとナニかが大きな亀頭を擡げたのには知らんぷりを決め込んだが。
「んっ…ふ、ぅっ…」
勃起が病気ではないことを証明してやるために始めたオナニーだったが、こうもガン見されてはなかなか集中しづらいものがある。
「ぅ、ん、っん……、か、閣下ぁ…?」
どうにか勃ち上がらせたモノをいじる手が止まる。
立てた膝の先の爪先が柔らかなシーツをもじっ…と掻く。
「……これってねぇ…、ホントは人に見られながらやるような行為じゃあ…ないんだぁ…」
「そうなのか?」
「うーん。恋人とかぁ、夫婦とかぁ、自分にとって特別な人としかー…普通裸なんて見せないしぃ、肌って重ねたりしないもんじゃ~ん?」
風俗やセフレはまた別の話なので今のディアスには割愛しておく。
「確かに下半身など…他人に気軽に見せるべき個所ではないな」
そう言いながらもこちらの局部を片時も目を離さず凝視しているのは何故なのか。
先程目をうるませていた時は可愛いと思ったが…、前言撤回、ちっとも可愛くない。ギラつかせた眼で食い入るように見てくるディアスは。
「まあ…男なら、悪ふざけでさっきみたく友達同士で抜き合いっこくらいならぁ…スることも、ある…みたいだけどぉ」
「!」
見られる羞恥と、上手く逃がせられない体の火照りにコーニーリアスの口からつい要らぬ言葉が零れた。
微かにだがディアスの片眉がピクリと跳ねる。
「…そうなのか?」
「聞いた話だけどね~」
本当に、男娼館の兄さん達の話なので眉唾感は拭えないが。
けれど店の兄さん達はまだ十三歳の子どもに聞かせてはいけないアレコレを、ふざけて兄さん同士でしているらしい。
楽しそう(?)な怒声が部屋の外にまでダダ漏れてくることが時々あるそうだ。
その度にコーニーリアスの家族に叱られているが。
「性欲処理の一環…らしいけどねぇ」
自身のイイところを指の腹で優しく擦り、少しずつ高めてやる。
済ませることを済ませなければ、いつまで経ってもディアスの熱視線を股間に浴びていなければいけない。
「…普通の友人でも、か?」
「うん。見せ合いっことかぁ…、んっ…擦り合いっこ…抜き合いっこ…とかぁ…?」
「…相手のモノに触れると言うことなのか?」
「なの、かなぁ…?俺はシたことないから…わかんないけどぉ‥─っふ、ぅ…。他人にシてもらうのも…気持ちイイ、んっ…だってぇ…」
ディアスが、ちょっとムッとした表情を見せたことにコーニーリアスは気が付かなかった。
顔を見る余裕など、今度はコーニーリアスにない。
漸くとろりと先端から透明なカウパーが溢れてくれた。
滑りが少しずつ良くなり、自身の竿を扱く手の上げ下げがスムーズなっていく。
「んっ…、あ、っ…ぅ…」
長い睫毛を伏せて快感を拾うことだけに集中する。
声が小さく漏れてしまうのは堪えきれなかった。
頭の片隅で、本当にどうして自分は学友の前でこんなことをしなければいけないのかと、欠片ほどの冷静さを持った自分自身が首を捻っている。
漂っていた妙な雰囲気に飲まれてしまったのもいけなかった。
何よりいけなかったのはディアスの剣幕に負けたコーニーリアス自身であろうが。
(あと…っ、…すこ、しっ…)
これさえ済めば今度こそ本当に解放される。
この恥ずかしい思いも終わる。
もう朝食もどうでも良いから家に帰りたい。
そう思った矢先だった。
「だったら私がしてやる」
「ふぇ?閣下…?」
なにを?と問うよりディアスの行動は早かった。
「──さっき、お前には私のモノを触らせてしまった」
「え、ちょっ…?か、閣下…??」
「だから次は私がお前を気持ち良くさせてやるべきだろう」
「はっ?えっ?」
「それに他人にされるのは気持ちが良いのだろう?だったらコーニーリアスを良くしてやるのは、唯一無二の学友たる私の役目ではなかろうか?」
「学友にそんな役目必要なくない??」
なんでそうなる????
ディアスの意とするところがわかった瞬間、コーニーリアスの体は逃げを打っていた。
しかしベッドヘッドに背中を預けていたため背後に逃げ場はない。
横にずらそうとした体は、あっさりディアスに捕まえられた。
真剣な…恐いほど真面目な顔のディアスは、しかし、また股間の立派なイチモツをしっかりと熱り立たせ、自己主張をビンビンにしているではないか。
「い、いいよぉ!閣下!俺のは自分で処理するから~!」
身を捩りコーニーリアスが慌ててたくし上げていたナイトウェアで股間を隠そうとするが、ディアスの方が動きは俊敏だった。
「駄目だ!」
「ひあっ!?」
「私がする!」
細い腰を片手で掴み押さえ込むと、ディアスの子どもらしかぬ皮の厚いゴツゴツとした掌が、コーニーリアスの陰茎をきゅっと握り込んでいた。
「んあっ!?や、やだっ閣下…!触らないでぇ!」
「何故だ!お前はさっき私のモノを触ったではないか!?」
「かっ…閣下が、やれって言ったんだろおっ!!?」
なんて理不尽な言い種だ。
これにはコーニーリアスも思わず声を大きくさせる。
「俺のはいいからっ…大人しく見てて!」
「嫌だ!お前のペニスに触れさせてくれ、コーニーリアス!」
「やだって、…もっ、俺の方がヤダよ!閣下のばかぁ!」
───変なお願いばっかしてこないでよ、本当にぃっ…。
(あとっ…俺にはお触り禁止!!)
(なんで俺…こんなこと、シてんだろぉ…)
結論から言うと、コーニーリアスは逃げられなかった。
そして彼は今、自身を慰めていた。
死ぬほど恥ずかしいのを我慢して。羞恥で顔は真っ赤だ。
けれどなんでもないフリをしてみせながら。
学友の屋敷の、学友の寝室の、学友がイッたばかりのベッドの上の…その目の前で。
ナイトウェアをたくし上げ、誰にも見られることがないからと高を括って穿いていた、自身プロデュースの少しばかり恥ずかしいデザインのビキニタイプの下着から自分のモノを取り出し…扱いて、オナニーしていた。
先程自身がそうして学友のモノにしていたように。
絶対に証明するまでこの部屋から出さないと、断固として譲らなかったディアスの眼前で。
ちなみに下着については一切疑問を口にするなと先に強く、強く、釘を刺しておいた。
薄く透けた黒のコントラストレースのビキニは股間以外ほぼ布がない。あっても透けてて何も隠せていない。
尻に至っては紐がない部分は丸出し状態の、非常に扇情的な作りだった。デザインはコーニーリアス自身なのだが。
これは娼館で働く姐さんやネェさん達からの依頼で作った試作品の新しい下着だった。
昨日の夜、いつものように着け心地を確かめるために身に着けて寝たのが…まさかこんな形で仇になるとは。
実は上半身にも下とお揃いのデザインのキャミソールを着ているのだが、その事実だけは絶対に隠し通そうと決めている。
初めて目にしただろうとんでもないデザインのパンツに、ディアスの目は釘付けだった。
カッと大きく瞠られた目は若干血走っていなくもない。
視界の端で…ムクリとナニかが大きな亀頭を擡げたのには知らんぷりを決め込んだが。
「んっ…ふ、ぅっ…」
勃起が病気ではないことを証明してやるために始めたオナニーだったが、こうもガン見されてはなかなか集中しづらいものがある。
「ぅ、ん、っん……、か、閣下ぁ…?」
どうにか勃ち上がらせたモノをいじる手が止まる。
立てた膝の先の爪先が柔らかなシーツをもじっ…と掻く。
「……これってねぇ…、ホントは人に見られながらやるような行為じゃあ…ないんだぁ…」
「そうなのか?」
「うーん。恋人とかぁ、夫婦とかぁ、自分にとって特別な人としかー…普通裸なんて見せないしぃ、肌って重ねたりしないもんじゃ~ん?」
風俗やセフレはまた別の話なので今のディアスには割愛しておく。
「確かに下半身など…他人に気軽に見せるべき個所ではないな」
そう言いながらもこちらの局部を片時も目を離さず凝視しているのは何故なのか。
先程目をうるませていた時は可愛いと思ったが…、前言撤回、ちっとも可愛くない。ギラつかせた眼で食い入るように見てくるディアスは。
「まあ…男なら、悪ふざけでさっきみたく友達同士で抜き合いっこくらいならぁ…スることも、ある…みたいだけどぉ」
「!」
見られる羞恥と、上手く逃がせられない体の火照りにコーニーリアスの口からつい要らぬ言葉が零れた。
微かにだがディアスの片眉がピクリと跳ねる。
「…そうなのか?」
「聞いた話だけどね~」
本当に、男娼館の兄さん達の話なので眉唾感は拭えないが。
けれど店の兄さん達はまだ十三歳の子どもに聞かせてはいけないアレコレを、ふざけて兄さん同士でしているらしい。
楽しそう(?)な怒声が部屋の外にまでダダ漏れてくることが時々あるそうだ。
その度にコーニーリアスの家族に叱られているが。
「性欲処理の一環…らしいけどねぇ」
自身のイイところを指の腹で優しく擦り、少しずつ高めてやる。
済ませることを済ませなければ、いつまで経ってもディアスの熱視線を股間に浴びていなければいけない。
「…普通の友人でも、か?」
「うん。見せ合いっことかぁ…、んっ…擦り合いっこ…抜き合いっこ…とかぁ…?」
「…相手のモノに触れると言うことなのか?」
「なの、かなぁ…?俺はシたことないから…わかんないけどぉ‥─っふ、ぅ…。他人にシてもらうのも…気持ちイイ、んっ…だってぇ…」
ディアスが、ちょっとムッとした表情を見せたことにコーニーリアスは気が付かなかった。
顔を見る余裕など、今度はコーニーリアスにない。
漸くとろりと先端から透明なカウパーが溢れてくれた。
滑りが少しずつ良くなり、自身の竿を扱く手の上げ下げがスムーズなっていく。
「んっ…、あ、っ…ぅ…」
長い睫毛を伏せて快感を拾うことだけに集中する。
声が小さく漏れてしまうのは堪えきれなかった。
頭の片隅で、本当にどうして自分は学友の前でこんなことをしなければいけないのかと、欠片ほどの冷静さを持った自分自身が首を捻っている。
漂っていた妙な雰囲気に飲まれてしまったのもいけなかった。
何よりいけなかったのはディアスの剣幕に負けたコーニーリアス自身であろうが。
(あと…っ、…すこ、しっ…)
これさえ済めば今度こそ本当に解放される。
この恥ずかしい思いも終わる。
もう朝食もどうでも良いから家に帰りたい。
そう思った矢先だった。
「だったら私がしてやる」
「ふぇ?閣下…?」
なにを?と問うよりディアスの行動は早かった。
「──さっき、お前には私のモノを触らせてしまった」
「え、ちょっ…?か、閣下…??」
「だから次は私がお前を気持ち良くさせてやるべきだろう」
「はっ?えっ?」
「それに他人にされるのは気持ちが良いのだろう?だったらコーニーリアスを良くしてやるのは、唯一無二の学友たる私の役目ではなかろうか?」
「学友にそんな役目必要なくない??」
なんでそうなる????
ディアスの意とするところがわかった瞬間、コーニーリアスの体は逃げを打っていた。
しかしベッドヘッドに背中を預けていたため背後に逃げ場はない。
横にずらそうとした体は、あっさりディアスに捕まえられた。
真剣な…恐いほど真面目な顔のディアスは、しかし、また股間の立派なイチモツをしっかりと熱り立たせ、自己主張をビンビンにしているではないか。
「い、いいよぉ!閣下!俺のは自分で処理するから~!」
身を捩りコーニーリアスが慌ててたくし上げていたナイトウェアで股間を隠そうとするが、ディアスの方が動きは俊敏だった。
「駄目だ!」
「ひあっ!?」
「私がする!」
細い腰を片手で掴み押さえ込むと、ディアスの子どもらしかぬ皮の厚いゴツゴツとした掌が、コーニーリアスの陰茎をきゅっと握り込んでいた。
「んあっ!?や、やだっ閣下…!触らないでぇ!」
「何故だ!お前はさっき私のモノを触ったではないか!?」
「かっ…閣下が、やれって言ったんだろおっ!!?」
なんて理不尽な言い種だ。
これにはコーニーリアスも思わず声を大きくさせる。
「俺のはいいからっ…大人しく見てて!」
「嫌だ!お前のペニスに触れさせてくれ、コーニーリアス!」
「やだって、…もっ、俺の方がヤダよ!閣下のばかぁ!」
───変なお願いばっかしてこないでよ、本当にぃっ…。
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