転生したら、最低の悪女でしたが死にたくないので頑張ります

黒幸

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21 ステラの悩み

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 スサナが見つかった。
 考案した生存計画が、ようやく軌道に乗り始めたと言っていいだろう。
 それはいいのだけど、誤算も多い。
 デザートエルフの子供達まで引き取るのは、さすがに想定外。
 しかし、スサナを仲間に引き入れて、信頼関係を築くにあたって断るという選択肢はなかった。
 それに彼らデザートエルフの置かれた窮状を見たら、どうにかしたいと思う気持ちの方が強いので後悔はしていない。

 『鷹(アルコン)隊』、残りのメンバーは四人。
 うち二人――ブランカとヴィトーの居所は既にアディが特定しつつある。
 時間の問題で間も無く、解決されると思う。
 問題があるとすれば、全く手掛かりが掴めない二人――オスカルとブラウリオの方だ。
 二人はオーク。
 オークは結構、閉鎖的なところがあって、見つからない原因になってるのかもしれない。
 アディの頑張りに期待するしかない現状でいいのか。

 そう思わなくもないけど、私にできることは少ない。
 節制して、ダイエットして、体を維持すること。
 来るべき日に向けて、鍛えること。
 それくらいだろうか。

 いい先生が傍にいるのもラッキーだった。
 ただ、理論だけで実践が伴わない通信教育みたいなものであって。
 実際に何かに対した時、対処できるのか。
 自信は全くないし、覚悟も足りてない。

「でも、前世では虫も殺せなかったし?」
「ほおおお。嘘はよくないぞお、お嬢ちゃあああん! 茶色く、カサカサするモノを殺したのではないかあ? 思い出せえええ」
「アレは人類の仇敵みたいなものだし? 殺さないとやばいじゃない」
「それをやれと言っているのだああ」

 そう言われても普通の日本人で田舎暮らしでもなかった私が、ちゃきっと生き物を仕留められるか。
 無理な話であって。
 目の前で「あ゛ー」と呻き声を上げながら、澱んで黄色く濁った眼で恨めしそうにこちらを睨み、近付いてくる動く死体をどうにかできるのかと言われると……。

「きゃー、気持ち悪っ! 来ないで」
「その調子だああ」

 めっちゃ気持ち悪いので適当にラヨンを振っているだけでどうにか、なってしまうのだ。
 ただし、ラヨンの先端から発生するビームでぐちゃっとなった動く死体が、余計に気持ち悪いから注意が必要!

 これでも当初よりは大分、上達した……つもり。
 持つべきものは友人であって、幸いなことにいい友人がいて助かってる。
 アンディは現実の肉体を錬成している訳じゃないから、どうしても実践的ではないのでそれを補ってくれるのが、ヴィーとクロミアなのだ。

 しかし、気になることがある。
 ひょんなことから出会った友人達のことを私はほとんど知らない。
 彼らがどこからやってきて、どこに住んでいて、何をしてるのか。
 こんなことでいいのだろうか。
 そう思いつつ、これまで前世でもまともに友人関係を築いたことがないのでどうすれば、いいのかも分からないままでいる……。
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