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42 別れ
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全くもう。
調子が狂うっての。
褒められるのに慣れてないのが、理由の一つ。
でも、それにしたって、持ち上げられすぎだと思う。
修道院ダンジョンをクリアしてからというものさすステのノリなのだ。
そう。
「さすがステラ様」略して、さすステ。
このノリがどこでも適用されるのでさすがに辟易してる。
屋敷の中だけなら、まだどうにか耐えられた。
ところが町でもそのノリなのできつい。
ダンジョンで行動を共にしたブランカとヴィトーが、お目目をキラキラさせながら、さすステムーブをしてくるのはまだ許容範囲だった。
彼らは私が意識を失った後を知っている。
かなり暴れたから、実際に目にしていたら、ああなるのも仕方ないのかなという諦観だ。
ただ、二人がどう吹聴したのか、知らないけど孤児院の子供達からもさすステバンザイムーブされるのは何の罰ゲーム?
当然のようにスサナからもキラキラお目目を向けられる訳で。
せめてもの救いは兄もどきとマリベルが慰めてくれることだろうか。
しかし、私に待ち受けていたのはもっときつい現実だった。
折角できた友人がレウス市を離れた。
ヴィーは家族が病に倒れたので看病の為、どうしても故郷に帰らなければいけないらしい。
相当に重篤な病だと聞いて、私もそうするべきだと思った。
友達と離れ離れになるのは辛いけど、家族は大事にしないと……。
前世では八雲叔父さんしかいなかったけど、今世は何だかんだと血の繋がった家族が増えたから、分かる。
生きてるのなら、生きてるうちにすることをしておくべきだと身をもって、感じてる。
だから、ヴィーとは笑って、お別れしよう。
「ヴィー、良かったら手紙でも出してね」
「手紙? 無理じゃないかな、にゃははは」
「そ、そうなの? じゃあ、何? 伝書鳩みたいの使う?」
「大丈夫だって。ちょっと帰るだけでまた、すぐに会えるって。にゃっは」とヴィーは笑って誤魔化した。
連絡手段がないのだと察した。
でも、ヴィーが明るく笑ってくれるから、笑顔のままでお別れできる。
「またね、ヴィー」
「うん、またね、ステラ」
最後にヴィーは聞こえないくらいの小さな声で「最後まで勘違いしていたみたいだなぁ。まあ、しゃあないか」と言ったのがちょっと気になる。
私、そんなに鈍くないと思うんだけど?
何を勘違いしてたのか、いくら考えても答えは出なかった。
クロミアもレウスを離れる。
ヴィーと事情が違い、理由がちょっと分からないけど。
「風が呼んでいるから……」と相変わらずの不思議ちゃんな物言いだった。
それなりに長い付き合いのある友人だから、何となく理解してる。
彼女は感情の起伏が乏しい。
それに何を考えてるのか、分からない行動を取ることも多い。
でも、決して悪い子じゃないのは確かだ。
協調性の欠片もないように見えて、相性が最悪なヴィーともうまくやってた。
「クロミア、元気で……またね」
「うん……また」
去り際もクロミアはクールそのもので動揺してる素振りすら、見せなかった。
それでもちらっと軽く、振り返ってくれた。
彼女も少しくらいは気にしてくれてたんだと思うと嬉しい。
大事な友達二人との別れは悲しいし、辛い出来事だった。
だけど、生きてる限り、また会える。
そう信じられるし、希望があるから……。
調子が狂うっての。
褒められるのに慣れてないのが、理由の一つ。
でも、それにしたって、持ち上げられすぎだと思う。
修道院ダンジョンをクリアしてからというものさすステのノリなのだ。
そう。
「さすがステラ様」略して、さすステ。
このノリがどこでも適用されるのでさすがに辟易してる。
屋敷の中だけなら、まだどうにか耐えられた。
ところが町でもそのノリなのできつい。
ダンジョンで行動を共にしたブランカとヴィトーが、お目目をキラキラさせながら、さすステムーブをしてくるのはまだ許容範囲だった。
彼らは私が意識を失った後を知っている。
かなり暴れたから、実際に目にしていたら、ああなるのも仕方ないのかなという諦観だ。
ただ、二人がどう吹聴したのか、知らないけど孤児院の子供達からもさすステバンザイムーブされるのは何の罰ゲーム?
当然のようにスサナからもキラキラお目目を向けられる訳で。
せめてもの救いは兄もどきとマリベルが慰めてくれることだろうか。
しかし、私に待ち受けていたのはもっときつい現実だった。
折角できた友人がレウス市を離れた。
ヴィーは家族が病に倒れたので看病の為、どうしても故郷に帰らなければいけないらしい。
相当に重篤な病だと聞いて、私もそうするべきだと思った。
友達と離れ離れになるのは辛いけど、家族は大事にしないと……。
前世では八雲叔父さんしかいなかったけど、今世は何だかんだと血の繋がった家族が増えたから、分かる。
生きてるのなら、生きてるうちにすることをしておくべきだと身をもって、感じてる。
だから、ヴィーとは笑って、お別れしよう。
「ヴィー、良かったら手紙でも出してね」
「手紙? 無理じゃないかな、にゃははは」
「そ、そうなの? じゃあ、何? 伝書鳩みたいの使う?」
「大丈夫だって。ちょっと帰るだけでまた、すぐに会えるって。にゃっは」とヴィーは笑って誤魔化した。
連絡手段がないのだと察した。
でも、ヴィーが明るく笑ってくれるから、笑顔のままでお別れできる。
「またね、ヴィー」
「うん、またね、ステラ」
最後にヴィーは聞こえないくらいの小さな声で「最後まで勘違いしていたみたいだなぁ。まあ、しゃあないか」と言ったのがちょっと気になる。
私、そんなに鈍くないと思うんだけど?
何を勘違いしてたのか、いくら考えても答えは出なかった。
クロミアもレウスを離れる。
ヴィーと事情が違い、理由がちょっと分からないけど。
「風が呼んでいるから……」と相変わらずの不思議ちゃんな物言いだった。
それなりに長い付き合いのある友人だから、何となく理解してる。
彼女は感情の起伏が乏しい。
それに何を考えてるのか、分からない行動を取ることも多い。
でも、決して悪い子じゃないのは確かだ。
協調性の欠片もないように見えて、相性が最悪なヴィーともうまくやってた。
「クロミア、元気で……またね」
「うん……また」
去り際もクロミアはクールそのもので動揺してる素振りすら、見せなかった。
それでもちらっと軽く、振り返ってくれた。
彼女も少しくらいは気にしてくれてたんだと思うと嬉しい。
大事な友達二人との別れは悲しいし、辛い出来事だった。
だけど、生きてる限り、また会える。
そう信じられるし、希望があるから……。
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